女性のパティシエのキャリアパス・結婚後の生活

女性のパティシエの現状

パティシエは男女ともに人気のある職業ですが、テレビなどに出て活躍しているパティシエは男性のイメージが強いかもしれません。

しかし、実際には女性のパティシエもたくさん活躍しており、とくに近年ではパティシエを目指す女性の数は増加傾向にあります。

ところが、製菓学校を卒業してパティシエになる夢を叶えても、一人前になる前に辞めてしまう人は女性のほうが多く、洋菓子業界全体としてはまだまだ男性社会といえます。

女性パティシエの数が少ない一番の理由は、パティシエの厳しい労働環境にあるといえるでしょう。

パティシエになると、その華やかなイメージとは裏腹に、心身ともにかなりハードな生活を送ることになります。

早朝に出勤して立ちっぱなしで働き、帰宅するのは深夜近くといった毎日が続くため、結婚や出産などのライフイベントを機に辞めてしまう女性パティシエが多くいます。

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女性のパティシエの強み・弱み

パティシエの男女比を見ると女性はまだまだ少ないですが、もちろん女性パティシエのなかにも腕を認められたり独立して成功したりする人もいます。

ケーキやムースなどの洋菓子は、味のおいしさだけでなく見た目の華やかさや繊細さも同時に求められます。

お菓子のデコレーションや仕上げにクリームを絞るといった作業などは、一般的に細やかな作業を得意とする人が多い女性に向いているようです。

また、男性よりも女性のほうが甘いものを好む傾向にあるため、より顧客に近い目線から洋菓子作りに携わることができるのも女性パティシエの強みだといえます。

一方で、パティシエの仕事は労働時間が長く、重い食材や調理器具を扱ったり、1日中立ちっぱなしだったりと、かなりの体力が必要となります。

男性に比べると女性は体力面で不利になることが多いので、男性と同じように修行を積んで腕を磨きつづけるのは少し難しいかもしれません。

パティシエの結婚後の働き方・雇用形態

最近は女性パティシエの数も増えてきていますが、やはりパティシエは体力勝負の仕事であり、朝早くから夜遅くまで働かなければいけないお店もあります。

また、土日祝日やクリスマスなどの繁盛期のため休みを取るのは難しいというのが実情です。

結婚後はパートナーと休日が合わなかったり、家のことを任せきりになったりすることが増えるかもしれません。

パティシエの勤務先では、必ずしも休暇・休業制度がしっかりと整っているとは限らないため、結婚前と同じような働き方を続けたい場合は、パティシエという職業に対するパートナーの理解が必要となります。

もちろん、勤務するお店の規模や勤務状態によっては、結婚後の働き方について希望を聞いてくれる可能性もあります。

正社員として働き続けるのが難しい場合は、時間の融通が利くアルバイトやパート、派遣などの雇用形態も考えてみてもよいでしょう。

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パティシエは子育てしながら働ける?

パティシエの仕事は激務であることが多いため、出産後はパートナーと協力して子育てができなければ、同じように働き続けるのは難しいかもしれません。

子育てをするためにパート勤務へ変更するのもひとつの選択肢ですが、現場で活躍してきた女性パティシエのなかには、妊娠と出産を機に自分で仕事を始める人もいます。

たとえば、お菓子教室を開いたり、オーダー製のケーキを販売したり、焼き菓子をカフェや店舗に卸したり、自宅併設の洋菓子店やカフェを経営したりというように、開業にはさまざまな方法があります。

また、フードコーディネーターやフードアドバイザーとしてサロンを開いたり、フリーランスとして活躍したりする人もいます。

自分で仕事を始める利点は、自分のペースで仕事ができることです。

忙しくて家族に負担をかける時期もありますが、お店に勤めるよりは時間の調整が楽なため人気が高まっています。

パティシエは女性が一生働ける仕事?

成功を収める女性パティシエも増えている

パティシエの世界は体力的にも精神的にも厳しいことが多く、まだまだ女性の数が少ないのは事実です。

しかし、厳しさを乗り越えて、第一線で活躍する女性パティシエはたくさんいますし、独立して自分の店を開き「女性目線の店づくり」で成功を収めているオーナーパティシエも増えています。

男性であっても、女性であっても、パティシエの仕事の厳しさを理解せず、漠然と「楽しそう」という気持ちだけで現場に入った場合は、早いうちに音を上げてしまうことが多いようです。

この仕事を目指すのであれば、お菓子にかける情熱があることはもちろん、仕事の実態を理解しようとし、しっかりと体力をつけて下積み時代を乗り切る覚悟が必要だといえるでしょう。

展開次第では可能性が大きく広がる

お菓子作りの技術と知識を持っていれば、お店に雇用されて働く選択肢だけでなく、インターネットや育児サークルなどを利用して独自の活動をするという道も見えてきます。

たとえば、子供向けのおやつレシピの提案、実習会の開催、インターネット上での焼き菓子販売などです。

もちろん技術がともなっていることが前提ですが、お菓子の販売は需要があるので展開しやすいビジネスといえます。

また、必ずしも店舗を構える必要がないためリスクが低く、小額の投資で始めることができます。

有名なパティシエ、有名な洋菓子店でなくてもさまざまなことができるのです。