【2021年版】フードコーディネーターの仕事内容・なり方・年収・資格などを解説

「フードコーディネーター」とは

レシピ作成から食品開発まで、あらゆる角度から「食」を楽しむための提案をする。

フードコーディネーターとは、幅広く「食」に関する知識を備えたスペシャリストとして、企業のレシピ作成や料理番組への出演、企業のアドバイザーなどの仕事に携わる人のことをいいます。

料理を研究し、その魅力を人に伝える「料理研究家」とも似た側面をもつ職業です。

フードコーディネーターには特別な資格が必要ありませんが、調理の専門学校に通ったり、活躍中のフードコーディネーターの下で学んだりして、知識・スキルを身につけていく人が多いです。

会社員ではなくフリーランスで働く人が多いため、どのような仕事をするかによって、収入は大きく変わってきます。

料理教室の講師や食品メーカーのアドバイザー、子どもたちへの食育教育など、自分のやりたいことやアイデアに応じて多様な仕事に携わることができ、活躍の場も多方面に広がっています。

「フードコーディネーター」の仕事紹介

フードコーディネーターの仕事内容

食の魅力を知り、人々に伝えていくスペシャリスト

フードコーディネーターは、食に関する幅広い知識を生かして、さまざまな仕事を行います。

具体的な業務内容は、以下のように多岐にわたります。

・企業や飲食店のレシピ作成
・料理番組への出演
・雑誌などの料理コーナーでコラム執筆
・食品関連企業のアドバイザー
・料理教室の講師
・自治体や教育機関と連携して食育に携わる

フードコーディネーターは、飲食店や食品関連企業に勤める人もいますが、多くの人はフリーランスとして自分の得意分野を生かしながら働いています。

肩書よりも、何をするかが重視される職業

フードコーディネーターは食に関する多様な仕事に携わりますが、業務範囲に明確な線引きや定義がない分、「その人らしさ」を打ち出せるかどうかが問われます。

他のフードコーディネーターとは異なる「自分ならでは」の価値を提供することや、顧客のさまざまな要望に応えられるだけの知識と技術が求められます。

関連する職業として「料理研究家」「フードスタイリスト」「レストランプロデューサー」などもありますが、ハッキリとした区別はありません。

いずれも肩書よりも「どんな仕事をするか、できるか」が重視される職業のため、複合的に食の知識を生かして活躍している人が多いです。

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フードコーディネーターになるには

食に関する専門知識を学んでおくと仕事に役立つ

フードコーディネーターになるための方法に、決まったものはありません。

特別な資格や学歴がなくても目指せますが、食に関する知識を身につけるため、多くの人は以下のどちらかのルートでフードコーディネーターになっています。

・プロのフードコーディネーターのアシスタントになる
・学校や通信講座などで学び、就職する

プロのアシスタントになれば、現場で必要な知識やスキルをいち早く学べますが、仕事は忙しく、食に関しての学習はあまりじっくりできないため、自主的に勉強する必要があるでしょう。

もう少しじっくりと学んでから現場に出たい場合は、調理や栄養系の専門学校などに進学し、食や栄養に関する専門知識や調理技術、食ビジネスなどを学ぶ方法があります。

将来、何をしたいのかをよく考えておく

フードコーディネーターは、フリーランスで働く人が多い職業ではありますが、いきなりフリーで働けのは難しいと考えておいたほうがよいでしょう。

いったんは食関連企業などへ就職をしたり師匠となるコーディネーターについたりして、少しずつ食に関連する業界のことを覚えていく流れが一般的です。

活躍できる場が幅広いだけに、自身がフードコーディネーターとして何をしたいのかを明確に考えておくことが大切です。

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フードコーディネーターの学校・学費

食に関する知識を効率よく学べる

フードコーディネーターの仕事に役立つ勉強ができる学校は、大学や短大、専門学校までさまざまなものがあります。

大学や短大の場合、食品・栄養・調理系の学科・コースを選択するとよいでしょう。

学校によっては「管理栄養士」など、フードコーディネーター以外の資格取得も目指せます。

また、大卒の学歴を得ることで、就職先の選択肢が広がる可能性も高いです。

専門学校の場合は、栄養系や調理系の学校を選択するとよいでしょう。

これらの専門学校では、栄養学や調理技術など食に関する知識とスキルを体系的に学んで習得でき、とくに実践的な学習ができます。

フードコーディネーター資格の認定校に通えば、「フードコーディネーター3級」の認定資格を取得可能です。

未経験から効率よく食の知識を学んで資格取得も目指したい人は、専門学校などへの通学を検討するとよいでしょう。

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フードコーディネーターの資格・試験の難易度

フードコーディネーター資格を取得する人が多い

フードコーディネーターとして働くために、必須の資格はありません。

ただ、フードコーディネーターに関連する民間資格はいくつかあり、代表的なものが「日本フードコーディネーター協会」認定の「フードコーディネーター資格認定試験」です。

この試験は「3級」「2級」「1級」の3つのレベルに分かれており、3級は入門レベル、現実的に仕事で生かせるのは2級以上とされています。

3級であれば認定校やスクールに通うほか、通信講座や独学でも取得を目指せます。

資格取得のための勉強をすることで知識も定着しますし、就職・転職の際に能力や熱意を示すひとつの材料になるでしょう。

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フードコーディネーターの給料・年収

個々の働き方や活動内容などによって大きく異なる

さまざまな統計データからは、フードコーディネーター全体の平均年収は350万円程度と考えられますが、フードコーディネーターはフリーランスとして働く人が多いため、実際の収入は個々の活動内容などによって大きな差が出ます。

経験や能力があり、多くのメディアに出演したり、講演活動に呼ばれたりすると、高収入を得られる可能性があります。

一方、あまり実績がなく仕事につながらない場合、年収300万円以下となることもあるでしょう。

基本的には、フードコーディネーターの肩書きを持つからといって、特別な収入を得られることはほとんどありません。

フリーランスで働く場合、活動内容や仕事の量によって、収入にもだいぶ差が出てきます。

仕事がまったくなければ収入は0円ですし、仕事をこなせばこなすだけ収入は増えていきます。

安定収入を得たければ、食品メーカーなどの企業に就職するほうが無難かもしれません。

アシスタント時代は収入が低くなることも

フードコーディネーターは、アシスタントからキャリアをスタートする人もいます。

アシスタント時代は「勉強期間、下積み期間」として考えられるため、高い収入は望みにくいです。

未経験からスタートする場合、よほど恵まれた環境で働かない限り、他にアルバイトをしないと生活が成り立たないこともあります。

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フードコーディネーターの現状と将来性・今後の見通し

自分の個性や強みをどう生かすかがポイント

フードコーディネーターの仕事の幅は、料理のレシピ考案やスタイリングだけでなく、店舗プロデュースや市場開発などにまで多様に広がっています。

「食」が人間にとって不可欠なものである以上、食のスペシャリストであるフードコーディネーターの活躍の場は、今後ますます発展していくといってよいでしょう。

ただし、食関連ビジネスではマーケティングから生産・販売等まで、さまざまな要素が複合的に絡み合っています。

このため、できるだけ多様な知識を身につけて、顧客のニーズに対してトータルプロデュースできるフードコーディネーターが重宝されると考えられます。

また、活躍の場が広いだけに、フードコーディネーターとしての個性や得意分野がないと、どうしても埋もれて中途半端な存在になりやすい面があるのも事実です。

「自分だからこそこの仕事ができる」といえるような強みをもてるように意識するとよいでしょう。

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フードコーディネーターの就職先・活躍の場

企業に勤めるか、フリーランスか

フードコーディネーターの多くは、フリーランスとして働いています。

プロのフードコーディネーターのアシスタントを経て独立する人、通信講座などで資格を取得して独立する人など、キャリアはさまざまです。

フリーランスの場合は、個々の得意分野を生かして多様な案件に携わっています。

一方、食品メーカーや飲食店、キッチンスタジオや料理教室などに就職し、雇われて働く人もいます。

この場合、基本的に自社の業務以外には携わることはできませんが、個人ではなかなか請け負うことができない大きな仕事を任されることもあります。

企業で何年か経験を積んでから独立する人も多いです。

フードコーディネーターの1日

フリーランスの場合は不規則になることも

フードコーディネーターの勤務時間は、企業に就職して社員として働く場合と、フリーランスとして働く場合とで変わってきます。

企業勤めの場合は所属先の就業規則に沿いますが、一般的には朝出社し、夕方退社するような日勤の会社員と同じような生活スタイルです。

一方、フリーランスの場合は不規則になりがちで、担当する仕事によっては早朝から深夜まで仕事をする人もいます。

アシスタントを雇って分業したり、自分で仕事量を調節したりしながら働いている人も少なくありません。

ここでは、食品系の企業で働くフードコーディネーターの1日を紹介します。

8:30 出勤・ミーティング
9:00 レシピ開発
味の違いなどを細かく確かめながら調理をしていきます。
12:00 試作品チェック
試作したメニューをスタッフ同士で食べます。
13:30 デスクワーク
栄養価や経費計算などの調査研究をレポートにまとめます。
16:30 ミーティング
スタッフと今日の改善点や今後の開発について吟味します。
17:00 勤務終了
繁忙期でなければ、残業はあまりありません。

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フードコーディネーターのやりがい、楽しさ

多くの出会いがあり、刺激あふれる仕事

フードコーディネーターは、人によって働き方は異なるものの、顔を売り、人脈を作り、常に新しい仕事にチャレンジしている人が多いです。

とくに独立して働く場合、会社員のようなルーティンワークが少ないため、毎日に刺激を求めたい人や新しい仕事にどんどんチャレンジしたい人にとっては、非常にやりがいを感じられるでしょう。

活躍の場も多岐にわたるため、自身の得意なことやアイデアを生かして、食のプロフェッショナルとして多様な仕事につなげていける可能性がある仕事です。

また、食に関わる仕事を通じて多くの人と出会い、そこから新たな仕事につながることもフードコーディネーターの喜びです。

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フードコーディネーターのつらいこと、大変なこと

目立たない地味な仕事も多い

テレビや雑誌などで活躍するフードコーディネーターに対して、華やかでオシャレなイメージを抱いている人は多いかもしれません。

しかしながら、実際には地味な面のほうが大きな仕事です。

レシピを考え、試作や試食を繰り返し、打ち合わせをして、食材や調理器具を揃えて、原稿を書いて…と、表に出ず目立たない作業はたくさんあります。

また、調理中は立ちっぱなしになったり重い食材を運んだりと、意外と体力勝負の仕事でもあります。

個人の名前で活動している人が多いだけに、料理教室の講師などお客さまからの反応がダイレクトに伝わる仕事や、雑誌やテレビに出演するなど反響が多い仕事ではプレッシャーを感じることもあるかもしれません。

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フードコーディネーターに向いている人・適性

食に強い関心があり想像力を発揮できる人

食の情報を伝えるフードコーディネーターは、食に関する豊富な知識を備え、世の中の人が抱える食に対するあらゆるニーズに、自分なりのものさしを持って応えていくことが大切です。

たとえば、料理や食材を目の前にしたときに「料理をもっとおいしく食べるには?」「もっと見た目を美しくしたい!」などと思いを巡らせて、想像力を発揮できるような人こそ、フードコーディネーターにふさわしいといえるでしょう。

食に対する飽くなき探求心は不可欠です。

また、この職業は、自身でどんどん発信していかなければ仕事につながらないことも多いため、行動力があってアイデアを形にするのが好きな人に向いています。

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フードコーディネーター志望動機・目指すきっかけ

自分の意志や目標を明確に

フードコーディネーターを目指す人は、「料理をすることが好き」「食べることが好き」などの思いを抱いている人が多いです。

実際、料理や食が好きなことは、フードコーディネーターの仕事を突き詰めていくためにも不可欠な要素といえます。

しかし、目指すきっかけ以上に大切なのは、「フードコーディネーターとして何を目指していきたいのか」をしっかりと考えることです。

この仕事では多岐に渡る場所で活躍できるからこそ、自分のなかで「こういうことがしたい」という意思を持ち、積極的に周りにアピールする姿勢も大切です。

新しい料理をプロデュースしたい、食品メーカーで商品開発に携わりたい、若者向け料理教室の講師になりたいなど、具体的な目標を立てておくとよいでしょう。

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フードコーディネーターの雇用形態・働き方

独立して働いている人が多数

フードコーディネーターの働き方としては、下記のようなものが考えられます。

・企業(食品関連会社など)の正社員として働く
・アシスタントなどのアルバイトとして働く
・フリーランスとして働く

ただし、企業に就職する場合、フードコーディネーター職として募集されるケースはほとんどありません。

「商品開発」や「宣伝」の仕事に携わりながら食の知識を生かして活躍したり、飲食店の新規出店やプロデュースに携わったりすることが多いようです。

現実的には、多くのフードコーディネーターは企業に属さず、フリーランスで仕事をしていくケースが多いです。

未経験者の場合はアシスタントからスタートして、先輩コーディネーターの下で仕事を覚えていくこともあります。

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フードコーディネーターの勤務時間・休日・生活

休みの日にも食の研究に没頭する人も

企業に勤めるフードコーディネーターの場合は、朝から夕方にかけて働く、一般的な日勤の会社員と同様の勤務時間になるでしょう。

飲食店の本部に勤める場合は、午後から深夜までの勤務や、シフト制で働いたりすることもあります。

一方、フリーランスで働くフードコーディネーターは、決められた勤務時間や休日が存在しないため、自分で案件の進行状況を判断しながら働きます。

受けた仕事はきっちりと行わなければなりませんが、自分でスケジュールを調整し、休みをとることも大切です。

とはいえ、そもそも「食が趣味」という人も多いため、オフの時間でも自宅で新しい料理の研究をしたり、飲食店を回って情報収集をしたりするという人も少なくありません。

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フードコーディネーターの求人・就職状況・需要

仕事内容をよく確認して応募を

企業が「フードコーディネーター」という職種で社員を募集するケースは多くありません。

ただし、食品関連企業や飲食店を運営する企業では、配属先によって「商品企画」や「広報」の仕事に携わりながら、食の知識を生かしてフードコーディネーターに関連する仕事ができます。

フードコーディネーターという職種名にとらわれず、仕事内容を確認し、やりたい仕事ができる勤務先を探すとよいでしょう。

どうしても求人が見つからない場合は、個人で活動しているフードコーディネーターのアシスタントを目指す道を模索するのもひとつの方法です。

フリーランスのフードコーディネーターは多いため、熱意を伝えれば、採用してもらえるチャンスはあります。

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フードコーディネーターの転職状況・未経験採用

未経験でもアシスタントから目指せる仕事

フードコーディネーターとして第一線で活躍するには、食ビジネスの豊富な知識や経験が求められがちです。

しかし、アシスタント経験を積みながら独立を目指すなど、未経験からでもキャリアアップできる可能性はあります。

食に関する仕事に関わった経験や、マーケティングや企画宣伝、マネジメントなどの業務経験も生かすことができるでしょう。

なお、仕事をするうえで資格取得は必須ではありませんが、未経験者の場合は「フードコーディネーター資格認定試験」の2級以上を取得しておくほうが有利といわれます。

転職を実現させるために、フリーランスのフードコーディネータのアシスタントになったり、料理教室や民間のスクールなどに通ったりしながら、資格取得を目指している人が多いです。

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フードコーディネーターとフードスペシャリストの違い

資格の認定団体が異なるが役割はほぼ同じ

「フードコーディネーター」と「フードスペシャリスト」は、どちらも「食」に関連する職業です。

両者の最もわかりやすい違いは、資格の認定団体でしょう。

<フードコーディネーター>
特定非営利活動法人 日本フードコーディネーター協会

<フードスペシャリスト>
公益社団法人 日本フードスペシャリスト協会

フードコーディネーター資格は誰でも受験できますが、フードスペシャリスト資格は、大学などで協会が認定した特定の学科を卒業しなければ受験資格がありません。

両者の役割としては非常に似通っており、どちらも食に関する幅広い知識と技術を生かして、食の商品開発や流通、レストランプロデュース、販促、メディアなどのフードビジネス・食品産業に携わることを目指します。

フードコーディネーターもフードスペシャリストも、身につけた知識・資格を生かして個人で働く人が多い職業です。

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