パティシエになるには? 資格は必要? 【2つのルートあり】

パティシエになるには決まった資格・学歴は必要ありませんが、製菓専門学校で学んでから洋菓子店などに就職するのが一般的なルートです。

また、学校には通わずに未経験でケーキ屋などで働いて、パティシエとして現場で必要なスキルを身に着けるという方法もあります。

この記事では、パティシエになる方法を、資格の詳細や学校選びのコツまで広く網羅してまとめています。

パティシエになるには


パティシエになるには、「製菓専門学校に通いケーキ屋などに就職」もしくは「未経験で就職して技術を覚える」の2つのルートがあります。

パティシエには資格が必須ではないので、未経験で店舗に就職して、技術を磨くこともできるのです。

この章では、パティシエになる方法を詳しく紹介していきます。

パティシエになるには【概要】

パティシエになるまでのルート

パティシエになるには、上の図の通り2つのルートがあります。

パティシエになるには
  • 製菓専門学校に通ってから就職
  • 未経験で就職

パティシエになるには、調理師免許などは必要ありません。

したがって、未経験者を採用している店舗で見習いとして、仕事をしながらパティシエの技術を習得するのも一つの手です。

しかし、パティシエの専門知識を体系的に身に着けることができる、国家資格である「製菓衛生師」の受験資格が得られるといったメリットもあるので、専門学校で学ぶ人が多いです。

また、昼間はケーキ屋などで働き、夜間コースの学校に通うという方法もあります。

パティシエになる道は様々なので、自分に合う方法を選びましょう。

それでは、パティシエになる2つのルートについて、それぞれ解説します。

パティシエになる方法1.製菓専門学校に通う

パティシエになる一般的な流れは、調理師専門学校や製菓専門学校などで基礎技術を学び、卒業後、洋菓子店やホテルなどに就職するという方法です。

製菓専門学校からパティシエを目指すメリットは次の通りです。

✅ 製菓専門学校からパティシエを目指すメリット

  • 基礎技術を体系的に身に着けられる
  • 即戦力として採用されやすくなることも
  • 製菓衛生師や調理師免許などの資格取得ができる

パティシエは、専門的な知識やスキルを要する技術職。

店舗で販売している洋菓子は店主のオリジナル商品ばかりでなく、伝統的なものも多くあります。

さまざまな商品作りに対応できる力を身につけるため、パティシエを目指す人の多くが専門学校に通い、菓子作りの基本から勉強しています。

パティシエには資格が必須ではありませんが、「製菓衛生師」の国家資格は就職に有利に働くこともあります。多くの学校で製菓衛生師の資格試験対策をしてくれるので、合格しやすいといえます。

カリキュラムや校風は学校によって大きく異なることがあるため、自分に合った場所を選ぶことが重要となります。

✅ 製菓学校を選ぶポイント

  • 就職サポートがあるか
  • プロの講師のもとで実習ができるか
  • 製菓衛生師などの国家資格の取得支援があるか

就職説明会などが学校で開かれることもあり、毎年卒業生が入社しているホテルやレストラン、洋菓子店があるなど、就職しやすい環境が整っていることも多いです。

学校によっては、中学から進学できる製菓専門学校があり、高校卒業資格を得られる場合もあります。また、海外への留学プログラムなどパティシエの本場で学べるチャンスがあるカリキュラムなど、学校によって特色があります。

社会人として働いている人向けの夜間コースを設置する学校もあり、別の仕事からパティシエに転職を目指す人や、日中はアルバイトで生活費を稼ぎながら学ぶ人もいます。

パティシエとして自分の学びたいことや進みたい方向性を明確にして、学校を選ぶとよいでしょう。

パティシエになる方法2.店舗で修行を積んでいく

パティシエになるために必須となる資格はないため、必ずしも学校に通わなければパティシエになれないということはありません。

専門店やレストランなどでは未経験者を採用している例も多く、パティシエになる技術を現場で覚えていくという方法もあります。

パティシエとして未経験で働き始めるメリットは次の通り。

✅ パティシエとして未経験で店舗に就職するメリット

  • 学費がかからない
  • 現場で必要な技術が早く身に付く
  • 長く働くことで正社員になれる可能性も

専門学校では2年~3年かかるので、現場に出るのが遅れます。すぐに現場で必要な知識を身に着けられるという点はメリットでしょう。

未経験者の場合はアルバイトや契約社員からのスタートがほとんどですが、長く勤めていることで正社員になれる可能性もあります。

しかし、学校に通っていない分、勤務先の店舗で学んだことが自らのパティシエとしてのベースとなります。

店の特徴にもよりますが、体系的に技術や知識を身につけにくい面もあるため、仕事の時間以外に自分なりに学ぶ時間をつくることも大事です。

先に学校に通うか、それともいきなり現場に入って修業をするか、どちらの道を選んでもパティシエになることは可能ですが、ひとたび現場に出れば実力主義の世界です。

〇〇学校出身だから、ということで有利になることはないので、パティシエとしての腕をいかに磨くかが大切です。

パティシエになるには資格は必要?


パティシエとして働くために取得しなければいけない資格はありません。

ただし、以下の資格は持っておくと一定の技術や知識を持っているという証明になり、就職や待遇面で有利になることがあります。

パティシエに関連する資格
  • 製菓衛生師:国家資格。専門学校で取得支援も
  • 菓子製造技能士:国家資格。受験資格に実務経験が2年必要

それぞれの資格について詳しく見ていきましょう。

パティシエの資格1.製菓衛生師

製菓衛生師
  • 洋菓子作りに特化した国家資格
  • 合格率は6~8割
  • 製菓専門学校で対策を行う学校が多い

食品を扱う代表的な資格には、製菓衛生師のほかにも調理師免許があり、いずれも食品調理のエキスパートであることを証明する国家資格です。

調理師免許を取得するには、調理全般に関する専門知識やスキルが必要です。一方、製菓衛生師は洋菓子作りに特化した資格のため、より専門性の高い知識が求められます。

調理師免許の場合、養成学校で1年以上のカリキュラムを修めると自動的に交付されますが、製菓衛生師は受験資格のみが与えられる点においても両者は異なります。

製菓衛生師の受験資格を得るには以下のいずれかが必要です。

✅ 製菓衛生師の受験資格

  • 厚生労働大臣指定の製菓衛生師養成施設で1年以上知識、技能を修得した者
  • 2年以上菓子製造業に従事した者

参考:厚生労働省「製菓衛生師の概要

つまり、製菓専門学校に1年以上通うか、2年以上パティシエなどとして働かなければ、試験を受けられません。

製菓衛生師試験の合格率は、地域によって異なりますが60〜80%程度となっており、他の国家資格と比べるとやや易しいといわれています。

製菓専門学校に通う場合は、1年以上のカリキュラムを修了すれば受験資格が得られ、試験対策をおこなう学校も多いため、合格はそれほど困難ではないでしょう。

学校に通わない場合、2年以上の実務を経験すると製菓衛生師試験を受験できるようになりますが、働きながら独学で勉強することになるため合格率は少し下がるようです。

パティシエを目指す人におすすめの資格は?

パティシエの資格2.菓子製造技能士

菓子製造技能士
  • 国家資格で「洋菓子製造技能士」「和菓子製造技能士」がある
  • 菓子製造技能士検定2級の合格率は50%程度
  • 1級と2級があり、1級は実務経験が必須

菓子製造技能士には、洋菓子と和菓子で別の試験内容で、学科と実技試験があります。

2級は実務経験がなくとも受験が可能ですが、1級の資格を取るにはパティシエなどとして実務経験が必須になっています。

✅ 菓子製造技能士の受験資格
【2級】

  • 厚生労働省が指定する学校を修了
  • 実務経験2年 他

【1級】

  • 2級合格後、一定の条件を満たす
  • 実務経験7年 他

参考:日本菓子教育センター「菓子製造技能士

菓子製造技能士は製菓衛生師と比べると、受験資格を得るための条件が厳しいです。2級までなら、製菓専門学校に通いながら取得することが可能です。

パティシエとして基本的な技能・知識があることを客観的に証明できる資格といえます。

パティシエになるまでにかかる費用・学費の目安

パティシエになるまでにかかる費用の目安は次の通りです。

✅ パティシエになるまでにかかる費用

  • 製菓専門学校:2年間で300万円前後
  • 夜間学校:100万円前後

パティシエの専門学校は、材料費や設備費などがかかるため学費がやや高い傾向があります。

製菓専門学校では実習などで技術を身につけるだけでなく、栄養学や食品衛生学、色彩学、フランス語、接客術など、パティシエとしての実務に欠かせない幅広い知識を学びます。

夜間のスクールは専門学校に比べると学べる時間や内容は限られますが、社会人が働きながら通えたり、費用を抑えられたりする点にはメリットがあります。

パティシエになりたい!条件はある?


「パティシエになりたい!だけど、私も目指せるかな?」

この章では、高卒や社会人からパティシエを目指せるのかを解説します。

高卒からパティシエは目指せる?【学歴は問われない】

高卒の人であっても現場の最前線で活躍できる一流パティシエになることは十分に可能です。

パティシエとして働き始めてからも、学歴によって仕事内容が変わったり、昇進スピードに違いが出たりすることもないといえます。

パティシエは実力主義の仕事であることから、学歴は関係なく、とにかく現場で見習いから修業を積み、実力を高めていくことで一人前になることができます。

パティシエになるためにはどんな学校に行けばいい? 選び方は?(大学・専門学校・高校)

高卒の人がパティシエを目指すには、どのような道があるのでしょうか。

最も代表的な方法といえるのが、高校卒業後にそのまま洋菓子店などの店舗に入って修業を積んでいく方法です。

高校卒業後に洋菓子店で修行をする

入店後は見習いからになりますが、現場で先輩に仕事を教わりながらパティシエとして必要なことを学んでいくことができます。

ただし、最初は掃除や洗い物といった雑用が中心で、いきなりケーキなどを作らせてもらえることは普通ありません。

パティシエの世界はいまだ徒弟制度が根強く残っており、店舗によっては非常に厳しい環境で修業を積んでいくことになります。

高校を出てそのまま就職をすれば、その分、現場に早く入って修業を積んでいくことができます。

専門学校や短大、大学を出てから就職する人よりも2年~4年程度は早く下積み生活を経験し、ステップアップしていける魅力があります。

高卒でパティシエになるデメリットは?

高卒でパティシエになるデメリットとしては、もしその後、パティシエ以外の道を考えたときに「潰しがききにくい」ということが考えられます。

とくに大学に進学していれば、幅広く一般教養や専門科目について学べますが、高卒の場合はパティシエの世界しか知らないといったことにも陥りがちです。

しかし、パティシエとしてずっと生きていくといった強い覚悟があるのなら、早くに現場に出ることは決してマイナスにはならないでしょう。

なお、高卒の人が学校でも洋菓子づくりの知識や技術を学びたいといった場合、昼間は店舗で働き、夜間の専門学校に通うといった方法も考えられます。

パティシエは年齢制限がある?【社会人から目指せる】

パティシエを目指す際に年齢制限はありません。

パティシエは年齢や学歴よりも実力を重視する職業なので、社会人として働きながら製菓学校に通う人や、ライフイベントを経てふたたび昔の夢を目指す人もいます。

しかし、一人前になるには10年かかるといわれることもあるように、パティシエの下積み期間は長く、その間は決して高くない給与で働かなければいけません。

また、パティシエの仕事は立ちっぱなしの体力仕事なので、年齢を重ねていると辛いと感じることも増えてきます。

30代、40代からパティシエを目指すには、洋菓子作りに対する熱意と「絶対にパティシエになる」という強い意志が必要となるでしょう。

パティシエの仕事内容を詳しく!【体力勝負の一面も】


パティシエになった後の仕事内容や勤務先、キャリアをまとめました。

パティシエの勤務先は幅広い

パティシエの勤務先はケーキ屋さんや洋菓子の会社というイメージがありますが、どのようなところで働くのでしょうか。

✅ パティシエの職場の例

  • カフェ
  • ホテル
  • 結婚式場
  • 洋菓子店
  • レストラン
  • 菓子メーカー

ホテルや結婚式場ではウェディングケーキを手掛けたり、スイーツビュッフェや手土産の焼き菓子など様々な種類の菓子を提供します。

また、カフェやレストランでは、お客さんがその場で食べることも考えて、盛り付けの美しさや温かいまま提供する手際の良さなどが必要になってきます。

洋菓子店では、季節ごとに新しいスイーツを考えながらも、定番商品を正確に作り続ける必要もあります。

パティシエの仕事内容【ケーキ作りだけじゃない】

一見華やかに見えるパティシエの仕事ですが、実はケーキ作りだけが仕事ではありません。

パティシエの仕事内容の例

  • 材料の手配
  • スイーツの仕込み
  • 道具の片づけ・洗い物
  • スタッフの教育
  • 店舗の掃除・飾り付け
  • お客さんとのコミュニケーション

パティシエというと、ケーキのデコレーションなどを思い浮かべる人も多いかもしれませんが、それは仕上げの段階。

ケーキが完成するまでには、たくさんの小麦粉や砂糖といった重たい荷物を運んだり、クリームを泡立てたりと、立ちっぱなしで肉体労働の面も大きいといえます。

また、スタッフを教育したり、店舗の維持・管理もパティシエの仕事です。

パティシエの多くが勤務する菓子店は、お客さんがワクワクした気持ちになれるように、飾り付けを季節ごとに変えるなどの工夫をしていることも多いです。

また、パティシエの繁忙期はクリスマスや休日。家族と休日の予定を合わせるのが難しいという側面もあります。

パティシエになった後のキャリアプラン

パティシエを目指す場合、製菓専門学校を卒業した後、もしくは見習いとして洋菓子専門店へ就職した後は、一人前になるまで下積みを経験するのが一般的です。

まずは洗い物や掃除などの雑用からスタートし、食材の下処理や仕込みを任されるようになり、数年たってようやくケーキを作らせてもらえるという店舗も珍しくありません。

厳しい修行期間を乗り越えてはじめて、一人前のパティシエとして認められるのです。

パティシエのキャリアパスは大きく分けると、洋菓子店やホテル、レストランなどに勤務して昇進していくパターンと、独立して自分のお店を持つパターンの2通りがあります。

キャリアアップを目指すなら、コンクールへ出場したり資格をしたりといった積極的な努力が必要となりますし、独立を考えるのであれば実績や知名度、開業資金などが課題となってくるでしょう。

パティシエの将来性は?【ケーキ屋さんは増加傾向】


この章では、パティシエの仕事の将来性をまとめています。

パティシエの業界自体は拡大傾向、さらにお店の独自性が問われるようになると言えるでしょう。

パティシエが働くケーキ屋さん等の数の推移

パティシエが働く街のケーキ屋さんなどを含む菓子製造業営業施設は年々増加しています。

令和2年時点では、180,782店舗となっており、10年前に比べて大幅に増加しています。パティシエが活躍する場も増えているといえるでしょう。

菓子製造業営業施設数の推移_r2

出所:厚生労働省

パティシエの今後の見通しは?

近年は個人で出店する小規模な店や、オーガニックにこだわったパティスリーなど、独創性を生かした店舗の出店が目立っています。

一方、パティシエの活躍の場としては規模の大きな部類に入るホテルやレストランでも、「著名パティシエの作るデザート」という触れこみによって、多くのお客さまが来店してくれることは少なくありません。

パティシエとしての確実なスキルを身につけていることはもちろん、今後はより専門性が高く、独創性があるパティシエのさらに需要が高まっていくものと考えられます。

パティシエに向いている人の特徴3つ

パティシエに向いている人の特徴
  • 丁寧な作業が得意で美的センスがある人
  • コツコツと取り組める忍耐力
  • 体力に自信がある

洋菓子には甘さや飾り付けが繊細なものがたくさんあるため、丁寧で細やかな作業を得意とする人、美的センスのある人はパティシエの素質があるといえます。

そうした華やかなイメージがある一方で、実際のパティシエの仕事には、毎日同じケーキを作り続けたり何時間も同じ作業を繰り返したりといった地味な業務も多いです。

洋菓子が好き、美的センスがあるというだけでなく、1つのことをコツコツ取り組める忍耐力を持っている人がパティシエには向いています。

また、現場では重い食材や調理器具を持ったり、オーブンの前で焼き色を確認して汗だくになる、熱い鍋のカラメルやソースで火傷する危険があったりと、肉体労働が普通です。

体力に自信があることもパティシエに求められる要素といえるでしょう。

パティシエに向いている人・適性・必要なスキル

パティシエになるには|まとめ

パティシエになるには、資格は必要ありません。

したがって、専門学校などに通わず未経験で就職して修行してからパティシエになることもできます。

ただし、一般的には製菓専門学校を卒業して、洋菓子店などに就職することが多いです。

自分に合った方法で、パティシエを目指してくださいね。

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