科学者と技術者の違い

科学者とは

科学者は、おもに自然科学分野の研究を行い、それまでに解明されていなかったことを解き明かしたり、人類にとって新たな発見をしたりする人のことをいいます。

具体的な日々の活動内容は実験や研究となりますが、それを論文にまとめ、学会で発表することによって社会に貢献していきます。

その時点では答えのない問いに、ひたすら挑み続けていくのが科学者という存在で、科学者はいかに新たな知見に関する論文を書き、世に認めてもらうかを目指しています。

なお、科学者の大半は大学院へ進んで「博士号」を取得しており、大学に所属して研究活動を続ける人のほか、企業の研究所や公的研究所で働く人もいます。

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技術者とは

技術者は、製造業などに勤務する「開発職」の人のことを指すのが一般的です。

専門分野は機械、化学、電気・電子、建築など多岐にわたりますが、いずれの分野でも知識を応用して、世に出て役に立つもの(製品)を短期~中期スパンで具体的な形にしていくことが、技術者のおもな役割です。

製品開発を行う技術者は、ものづくりにおいてコストや安全性まで考えた設計を行わなくてはなりません。

また、形のあるものづくりをするだけでなく、Webサービスやシステムといった手には触れられないものをつくるIT分野で活躍するエンジニアも技術者の一種といえます。

科学と技術の違い

「科学」とは、一般に、客観的なきまりや原理を発見し、それらを体系化し、説明することで、誰がみても常に同じ結果になるものです。

一方、「技術」とは、理論を実際に適用する手段で、携わる人によって考え方や結果が異なることもあります。

たとえば、水の質量をはかるとき、誰がどのような方法で測っても、世界のどこで測っても同じになるでしょう。

しかし、水の量を図るための機械を作る際には、それを設計する人や使う目的によって結果は大きく異なります。

科学の本質は「知る」こと、それに対して技術は「創る」ことともいえるでしょう。

なお「科学技術」とは、「科学に裏打ちされた技術」のことではなく「科学及び技術」のすべてのことを指します。

近年では科学と技術を区別できないような状況も多く生みだされており、両者を厳密に区別することが困難になってきているため、「科学技術」という単語が使われる機会も増えてきています。

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科学者と技術者の違い

科学者と技術者が行っていることは、場合によっては一部重なる部分もあると考えられます。

実際にものづくりをする技術者のほうが、より職人的な要素が強い仕事といえますが、技術者でもものづくりのための研究活動に力を注いでいる人もいます。

日本では、理学部卒と工学部卒との違いとして科学者、技術者という名称が使われることもありますが、この区別は厳密ではありません。

なお、さらに似たような意味で使われる仕事に「研究者」もありますが、科学者も技術者も研究をして成果を出すことから、どちらも研究者でもあるといえるでしょう。