科学者の仕事とは? わかりやすく仕事内容を紹介

科学者の仕事とは

「科学者」というと、専門的で難しいことをしているイメージが持たれがちですが、一般には科学の研究を続けている人全般のことを指します。

とくに自然科学の研究をする人が多く、物理学化学生物学数学医学薬学、天文学、生理学といった学問を研究する人が、科学者と呼ばれます。

科学者に共通しているのは、科学に関する高い専門知識を持ち、研究を続けていることです。

科学者の業務の内容

科学者の業務のひとつは、研究内容を論文にまとめ、発表することです。

新たな知見を見つけて実験や研究を行い、世に発表し、認められることを目指していくのが科学者の大きな仕事です。

科学者のさまざまな研究内容が形になれば、これまでにない新しい生物が見つかったり、製品が生み出されたり、病気を治すことができるようになったりします。

社会を発展させ、見えないところで人々の暮らしをより豊かにしていくためには、科学者の活躍が欠かせません。

科学者の役割

社会を発展させる

科学者は、おもに自然科学に関する研究を行い、まだ解明されていないことや、見つけられていないことを発見し、世の中に発表します。

多くの科学者は、自ら興味のある分野を専門とし、それに関する研究をひたすら続けていきます。

いま、私たちの豊かな生活が成り立っているのも、便利な製品の基となる新しい技術を発見したからです。

また病気の治療法が解明されるのも、これまでに活躍してきた科学者の地道な研究があってこそです。

とくに日本は天然資源が乏しい国であることから、経済成長や豊かな生活水準を維持するために、科学技術の発展が欠かせないものとなっています。

日本からもこれまでのノーベル賞受賞者をはじめ、さまざまな科学者たちが輝かしい功績を残しています。

論文の評価が重要

科学者の活動内容は、発表された研究論文によって判断されます。

研究論文は「学術誌」といわれる専門誌に掲載されますが、学術誌はランク付けされており、権威あるものに掲載されると、それを執筆した科学者は世界からの注目を集めるようになります。

なお、ある科学者が行った研究結果をまとめた論文の内容を、他の科学者が再現できるかどうかというところも重要な要素です。

再現が可能なものであれば、その後、さまざまな場所で応用することが可能になってきます。

科学の進歩に寄与する存在

科学者は、科学の進歩に大きな影響力を与える存在です。

もちろん、そのためにはどれだけしっかりと研究を行えるかがポイントになります。

またその当時では評価されなかったものが、何年も後になって評価され直すといったこともあります。

科学発展のためには、つねに新しい優秀な人材が登場し、これまでにない科学への挑戦を続けていくことが欠かせません。

科学者の勤務先の種類

科学者と呼ばれる人たちの多くは、大学や大学院、あるいは民間の研究機関に勤務しながら、専門分野の研究を続けていきます。

科学者は「大学教授」である人もいれば、「会社員」である場合もあり、働き方は人それぞれです。

若手研究者の多くは、大学や公的研究機関、民間企業などで「ポスドク」という立場で研究を続けています。

その不安定な身分から、早いうちに科学者の道で生き続けることを諦めざるを得ないこともあるようです。

大学で研究を続ける科学者

大学院で研究室に配属されると、研究テーマに沿った論文を書く日々が続きます。

博士号を取得して大学での研究を続けたいと思っても、安定したポストが得られる人はほんの一握りだけです。

ポストドクター、いわゆる「ポスドク」と呼ばれる非常勤、任期制の職に就いている研究者が多くおり、さほど専門性の高くない一般のアルバイトと同程度と同じくらいの給与しか保証されないこともあります。

あるいは、大学と雇用関係は結ばずに、無給で研究活動を続けるポスドクも少なくありません。

大学や研究室によって、研究環境や研究資金の事情も異なり、大学にいるからといって決して恵まれた科学者ばかりではありません。

ただし、正規雇用され、助手や講師として任用され、さらに准教授、教授とステップアップしていくと、待遇は徐々に改善され、研究がしやすくなります。

民間企業で研究する科学者

民間企業へ就職する場合には、研究職・技術職・開発職としての採用が中心です。

食品メーカー、化学メーカー、化粧品メーカー製薬会社など、研究職を求める企業は多岐にわたります。

大手のメーカーの場合は、研究機関を独立させて子会社や関連会社にしている場合もありますが、一般的には企業内の研究所に所属し、おもに自社の事業や製品に関係する研究を続けていきます。

基礎研究も行われていますが、営利目的で事業を営む企業では、「利益を生み出すこと」に焦点が置かれており、完全に自由な研究ができるわけではありません。

ただし、会社員としての給料をもらいながら研究ができ、安定した待遇の下に働けることも多いです。

なお、「博士号を持っていると就職に有利」という声がある一方、必ずしも就職が約束されているわけではありません。

そのほかの活躍の場

そのほかに、公的な研究所に所属して研究を行う科学者もいます。

代表としては「理研」という名前でおなじみの、理化学研究所が挙げられます。

正式な名称は「国立研究開発法人理化学研究所」で、日本で唯一の自然科学の総合研究所として社会貢献度の高い研究を行っています。

研究分野は物理学・工学・化学・計算科学・生物学・医科学と幅広く、日本でもトップクラスの研究者が集まる研究機関といっても過言ではないでしょう。

この他にも「産総研」と呼ばれる国立研究開発法人産業技術総合研究所、「NIMS(ニムス)」と呼ばれる国立研究開発法人物質・材料研究機構もあります。

こうした機関へ就職を目指す場合、分野によっては、各機関とつながりの強い研究室からの就職が中心になっていることも少なくありません。

これらの研究所を志望する場合には、教授と機関のコネクションについてもよく考えながら動いていくことが必要です。