医師の資格・医師免許とは?

医師は「国家資格」が必要

医師免許とは

医師は、「医師免許」を取得している人だけが就くことができる職業です。

医師免許は国の法律に基づいて与えられる国家資格のことで、これを持たない人が患者さんに診療や治療を施すことはできません。

医師は人の命に係わるという大きな責任の伴う仕事なので、無免許で仕事をすることは重大な法律違反にあたります。

資格取得の第一歩は大学へ

医師の国家資格を取るためには、いくつかのステップを踏む必要があります。

ひとつめは、厳しい受験戦争に勝ち抜いて、高校卒業後、医学が学べる大学(医学部や医大)に入学することです。

6年かけて「病理学」や「生理学」などの授業から解剖の実習まで幅広く経験を積み重ね、医学に関する知識や技術を身につけます。

このカリキュラムを修了して卒業した人、および卒業見込みの人は、医師国家試験の受験資格を得ることができます。

医師国家試験に合格して登録を完了すると、厚生労働大臣から医師免許が与えられることになっています。

臨床医になるには研修が必要

2004年度から臨床医として勤務するためには「2年間以上の臨床研修を行うこと」とする方針が出され、この期間の間の医師は一般に「研修医」と呼ばれます。

基礎研究医や産業医、社会医学者、法医学者などはこの臨床研修の義務はないとされていますが、実際には、病院などの医療機関で医療行為を行う臨床医がほとんどです。

そのため、医学部を卒業し、医師免許を取得するとほぼすべての人はそのまま臨床研修に入ります。

なお、一度与えられた医師免許は更新の際に試験などはなく、基本的にはずっと有効です。

医師免許でできること

すべての診療科の医療行為ができる

日本の大学の医学科では、歯科を除くすべての診療科の授業を受け、国家試験でもすべての科目に関する問題が出題されます。

そうした流れで、医師免許は診療科ごとに交付されるものではないので、医師は法律上はすべての診療科における医療行為を行うことができます。

また、薬剤師に調剤指示を出す「処方箋」、また人が死亡した時の証明となる「死亡診断書(死体検案書)」は、医師(処方箋は歯科医師も可能)にしか発行できない独占業務となっています。

医師が持つ資格

医師免許を取得し、医療業務に従事する医師が持つ資格には、医師免許の他にもいくつかの認定・専門医資格などがあります。

医療の進歩とともに、高技術・専門化、また分野の細分化傾向が強まり、各診療分野の学会などが「学会認定医」や「学会専門医」などの学会認定専門医制度を導入するようになりました。

こちらは国家資格などではない民間の認定資格ではありますが、一定の知識や技術度をはかるものとして、取得する医師が増えています。

しかしながら、これらの認定資格は法的には肩書きの種類であるため、たとえ持っていない医師であっても、たとえば眼科医が内科の診療を行うことなども問題ありません。

ただし、麻酔科だけは特別で、麻酔科医として業務にあたるには、厚生労働省の許可を得なければならないことになっています(歯科医師は麻酔を扱うことができます)。