物流企業で働くには(大学学部・学歴)

物流企業社員になるまでの道のり

大手の総合職に就くには大学進学が一般的

「総合職」というのは、営業・物流管理・運営・IT・総務・人事など、物流に関連するさまざまな仕事をジョブローテションで経験し、将来の管理職を目指す職種です。

総合職の社員は、昇進でも優遇されやすく、重要なポジションの仕事をまかされることが多いですが、その分採用のハードルは高めです。

総合職につくためには、新卒の総合職採用で入社するのが一般的です。

かつ大手物流企業の新卒採用では、「大卒以上」を採用対象としていることが多いため、大手志望であれば4年制大学まで進学するのが確実となります。

さらに「技術系総合職コース」においては、理系大学出身の学生のみで制限されることもあるため、理系への進学も考える必要があります。

現場系はあまり学歴は問われない

「ドライバー職」や「倉庫スタッフ」など現場系の職種においては、就職する上で学歴はさほど重要にならないことが多いです。

高校卒業後、そのまま地元のドライバー職や倉庫スタッフなどに就職する人もおり、学部や学科なども基本的に問われません。

ただし例外もあり、一部の大手企業ではドライバー職であっても学歴が重視されることもあります。

たとえば「ヤマト運輸」のセールスドライバー職の新卒採用は、大学卒の学生をターゲットとしています。

専門職を目指す場合

トラックでの輸送だけではく、海運や空運なども物流に含まれます。

たとえば海運会社にて航海士や機関士として船の運航にたずさわる場合、「船員教育機関」に該当する学校に進学し、「海技士」などの資格取得を目指す必要があります。

航空会社パイロットとして輸送機の運航を行う場合には、航空系の学校に進学し、「事業用操縦士」などの資格取得を目指す必要があります。

こういった専門職として物流に関わりたい場合は、特殊な養成教育が必要になることもあるため、早い段階から進路を検討しておくことが大切です。

物流企業社員になるまでのルート

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物流企業社員の求人の状況

総合職の求人状況

物流企業では、毎年、新卒の学生を対象とした総合職採用を行っています。

採用人数は会社によって異なり、最大手の「日本通運」では毎年300人~400人もの新卒社員を採用していますが、中堅クラスになると数十名程度しか採用しない会社もあります。

物流業界全体でみれば人手不足ではあるものの、総合職においては人気が高く、大手では難関大学出身の学生も多数応募してくるため、採用倍率は高めです。

現場系職種の求人状況

物流業界は全体的に人手不足が進んでいます。

とくに近年はネットショッピングの需要が高まり、小口発送の仕事が急増しているため、「ドライバー職」や「倉庫スタッフ」など現場系職種の求人は溢れかえっています。

その多くは、「経験不問」「年齢不問」「WワークOK」など緩い採用条件となっていますが、それでも埋まらない求人が多い状況です。

そのため意欲や適性があれば採用されるのはさほど難しくはありません。

ただし、いずれも肉体労働となるため、基礎体力などは問われます。

インターンについて

物流企業でも「インターン(インターンシップ)」が積極的に実施されています。

インターンは、学生を対象とした就業体験の場であり、仕事内容をはじめ、業界や企業についての理解も深めることができる機会です。

物流業界の場合、物流センターや倉庫を見学しながら実際に業務を体験してみたり、どのような流れで配送が行われるか、目で見ながら理解できるようなプログラムのインターンが多めです。

志望業界がすでに固まっている人はもちろん、まだ卒業後の進路について迷っている人や、仕事内容が自分に合っているか確かめたいと考える人などが、積極的にインターンに参加しています。

面接でインターン参加経験の有・無を問われることもあり、インターンでの経験を志望動機としてアピールすることもできるようにもなるため、現役学生であればインターンへの参加も検討するのが望ましいでしょう。

物流企業で働くための学部・学歴

学校の種類や学歴について

物流企業の「総合職」を目指す場合には、大手では大卒以上の学歴が必要になります。

<総合職採用の学歴条件の目安>
・大手物流企業:大卒以上とする会社が多い
・中堅物流企業:大卒だけでなく、高専卒、専門学校卒、短大卒も含める会社もある
・地方やベンチャーの物流企業:学歴は問わない会社が多い

世間的にも有名な物流企業を目指す場合は、大卒の学歴を得ていたほうが確実です。

なかには学校名で評価する会社もあるため、偏差値の高い大学に進学しておくとより確実です。

また、学歴によって初任給額が変わる会社も多く、たとえば大卒と専門学校卒では入社時の初任給が1~2万円程度差がつくことがあります。

学部や学科について

物流企業の総合職採用は、基本的には全学部・全学科を対象としています。

ただし一部の会社では、技術系職種の採用に関しては「技術系総合職コース」として分けていることがあります。

かつ技術系総合職コースでは、理系大学出身、理系学部出身のみを対象としていることが多いです。

例として、大手物流企業である「日本郵政」では技術系の採用コースを細かく区分しています。

同社の「IT総合職コース」では、情報、電気、機械及び関連領域専攻の人を対象としており、「総合職(建築技術系)コース」では、建築、電気、機械及び関連領域専攻の人を対象としています。

学費について

各学校に通った場合の学費の目安は次のようになります。

<学費目安>
・国立大学、高専:年間約53万円
・私立大学(文系):年間約100万円
・私立大学(理系):年間約150万円
・専門学校:年間約100万円

私立大学の場合、理系は文系よりも年間学費がひと回り高額になるため注意が必要です。

物流企業社員になるのに有利な資格はある?

資格はあまり重視されない

物流業界は人手不足なので、未経験者や特別な資格・スキルを持っていない人でも、意欲的であれば採用されやすいでしょう。

しかし、「フォークリフト免許」や「危険物取扱者」など、この業界で働くうえで役立つ資格も存在し、それを取得しておくことで就職や転職の際に優遇されたり、たずさわれる業務の幅が広がることもあります。

また一部の職種では、業務を行う上で必ず必要となる資格も存在します。

たとえばドライバーとして働く上では「普通自動車免許」が必要となり、海運の航海士や機関士として働くのであれば「海技士」の資格が必要となります。

資格のメリット

物流企業に就職する上で、資格は必須ではありません。

だからといって無意味なわけではなく、資格を所持していることで次のようなメリットがあります。

<資格を所持するメリット>
・資格は意欲や頑張りのアピールとなり、面接でもプラス評価となることがある
・資格を所持していると、行える業務の幅が広がることがある
・「資格手当」として給料や時給が上がる会社がある
・資格の勉強を通じ専門知識を習得することで、業務の質を向上できる

例として、倉庫スタッフが「フォークリフト免許」を所持していると、フォークリフトを運転し重量の大きな荷物の運搬業務も行えるようになります。

そのような人材は重宝されるため面接も突破しやすくなり、時給も無資格者より一回りアップすることがあります。

参考:KOMATSU フォークリフト運転技能講習

専門職は資格が必要なこともある

次のような特定の専門職では、その分野の資格や免許が必要となることがあり、無資格者では求人に応募できないこともあります。

<資格が必要になる職種>
・配送ドライバー職:普通自動車免許、中型免許など
・センター間の輸送ドライバー職(トラックドライバー):大型免許、大型特殊免許、牽引免許など
・海上輸送の航海士や機関士:海技士免許など
・航空輸送のパイロット:事業用操縦士免許など

参考:関東運輸局
参考:国土交通省 パイロットになるには

このような職種の場合、車両や船舶を運行するために法律上で資格が必須とされているため、募集要項に資格や免許の指定があるのが一般的です。

ただし会社によっては、無資格者を採用し、自社内で資格取得に向けた支援や育成を行ったり、免許取得のための教習所費用を支給してくれることもあります。

おすすめの資格

物流業界で働く上での、おすすめの資格や有利になる資格をピックアップします。

物流企業の「総合職」に有利な資格

・ロジスティクス管理 2・3級:公的資格
・物流技術管理士:民間資格
・ロジスティクス経営士:民間資格
・情報技術者試験:国家資格

参考:中央職業能力開発機構
参考:公益社団法人日本ロジスティックスシステム協会 資格認定講座
参考:情報処理推進機構 情報技術者試験

総合職の場合、物流全体の流れを把握し、マネジメントする立場に立つことが多いため、「ロジスティクス管理 2・3級」や「物流技術管理士」といった管理系の資格を所持していると知見の幅を広げることができます。

また、近年は物流とITが結び付き、コンピュータでモノの流れを管理する時代となりつつあります。

そのため、IT系資格である「情報技術者試験」などを取得し、サーバー、ネットワーク、データベースといった技術知識を深めて置くと、IT面からの戦略も行える人材として強みを見い出せます。

物流企業の「倉庫業務」に有利な資格

・フォークリフト免許:国家資格
・危険物取扱者:国家資格
・倉庫管理主任者:民間資格

参考:KOMATSU フォークリフト運転技能講習
参考:一般社団法人消防試験研究センター 危険物取扱者試験について
参考:一般社団法人日本倉庫協会 倉庫管理主任者講習会

倉庫内ではたらく上では、「フォークリフト免許」があると、大きな荷物の倉庫内での運搬、トラックへの荷積みなどができるようになり、仕事の幅が広がるでしょう。

化学薬品や燃料などの危険物を保管する倉庫もあり、そのような場所では「危険物取扱者」の資格があると、法律上で制限された業務まで担当できるようになります。

物流企業の「ドライバー職」に有利な資格

・普通自動車免許:国家資格
・中型免許:国家資格
・大型免許:国家資格
・大型特殊免許:国家資格
・牽引免許:国家資格

一般家庭への郵便物や小包などの小口配送は、バンやワゴン車、小型トラック(2トン)で運ぶことが多く、そのような車両は「普通自動車免許」のみで運転することが可能です。

ただしトラックはサイズに関わらずMT車も多いため、「AT限定は不可」としている求人もあります。

コンビニやスーパーなどへのルート配送系の仕事は、4トン以上のトラックを使うことがあるため、「中型免許」が必要になります。

物流センターや港などからの輸送は、大型トラックやトレーラーを使うこともあるため、「大型免許」や「牽引免許」などが採用条件とされていることもあります。

大型免許など、取得が難しく高額な運転免許に関しては、教習所の費用を負担してくれる会社もあるので、事前に確認するとよいでしょう。

国際物流の仕事に有利な資格

・TOIEC:民間資格
・海技士:国家資格
通関士:国家資格

参考:関東運輸局
参考:税関 通関士試験

通関士の仕事

国際物流を手掛ける会社では、海外と英語でやりとりをする機会が多いため、「TOIEC」のスコアは評価対象となることが多いです。

また、貨物の輸出入の際に必要な申告書の作成、申告業務などを行える「通関士」の資格を所持していると、より良い待遇で迎え入れてくれることもあります。

海運会社にて航海士や機関士などの専門職として船上で働く場合、「船員教育機関」に該当する学校に進学し、「海技士」などの資格取得を目指す必要があります。

航空会社で輸送機のパイロットとしての仕事をする場合は、航空系の学校に進学し、「事業用操縦士」などの資格取得を目指さなければなりません。

未資格者を採用し、自社で海技士やパイロットの養成を行う会社もあります。

ただしまったくの未経験者ではなく「関連する学校で専門の教育を受けてきた人のみ」等の条件がかかげられていることがあるので、事前の確認が大切です。

物流企業社員に向いている人

物流企業社員に向いている人の性格的特徴としては、次のようなものがあげられます。

<物流企業社員に向いている性格・適性>
・物流、モノの動きに興味をもてる人
・社会を支えたいという使命感が強い人
・論理的にものごとを考えられる人
・正確に丁寧に仕事を処理できる人
・チームワークやリーダシップの力がある人

物流というのは必要不可欠な社会インフラであり、物流がストップすると社会や経済が回らなくなってしまいます。

そのような重要な役割をになう物流に興味や使命感をもち、物流という大きな流れを広く見渡せる人が向いています。

また、ドライバー、倉庫スタッフなど大勢の人の力で物流は成り立っており、一人一人がそれぞれの仕事を正確にこなさないと回らなくなります。

そのため、周囲とのチームワークや連携がとれ、かつミスなく誠実に仕事と向き合えるタイプの人が向いています。

物流企業社員に向いている人・適性

物流企業社員のキャリアプラン

総合職のキャリアの歩み方

総合職入社の社員の場合、20代の若手のうちは「ジョブローテション」でさまざまな業務、部署を渡り歩き、物流に関する幅広い知識・スキルを身につけています。

その後は、係長やスーパーバイザーといった管理職の道に進む人が多く、能力の高い人材は部長やシニアマネージャーといったより上位の役職に昇進していくことも可能です。

また大手の物流企業であれば、傘下に子会社やグループ会社を多く所持しています。

そのような会社に「出向」というかたちで赴任し、子会社の社員たちを統括するポジションにつくこともあります。

現場系職種のキャリアの歩み方

現場系職種の場合、総合職のようにジョブローテションでさまざまな職種を渡りあるくのではなく、基本的には関わっている分野でキャリアアップする形です。

たとえばドライバー職であれば、経験をつむと、ドライバーの運行管理や配送センターの運営などを行うポジションに昇進していくことになります。

倉庫スタッフの場合は、経験をつむと、倉庫内で働くアルバイトやパートスタッフを管理をするポジションに昇進し、さらには倉庫全体の運営管理をまかせられることもあります。

一般的に総合職に比べると昇進のスピードは遅くなりますが、会社によってはドライバーや倉庫スタッフから経営に近いポジションまで上り詰める人もいます。

物流企業社員は高卒から目指せる?

ドライバー職や倉庫スタッフといった現場系の職種であれば、高卒であっても比較的採用されやすいでしょう。

むしろ高卒の人のほうが多い職場もあり、高卒だからといって浮いてしまったり、不利になったりすることは少なめです。

一方で総合職の採用、もしくは法人営業、経営管理などの本部系職種の採用では、学歴が問われるケースも多く、高卒者の比率は低くなっています。

ただし会社によっても事情はさまざまであり、地方の物流企業や中小の物流企業であれば、高卒で総合職入社が可能なケースもあります。

また「中途採用(キャリア採用)」であれば、大手中小問わず、学歴よりも職務経験が重視されるため、企業側が求める職務経験やスキルを保有していれば、高卒者が採用されることも可能です。

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