物流企業社員のつらいこと・大変なこと・苦労

物流企業社員のつらいこと・大変なこと

見えないところで完璧が求められる

物流企業が扱う荷物は、日用品から食料までさまざまですが、いかなる場合でも、お客さまから預かった大事な荷物を、予定日までに安全かつ確実に届けなくてはなりません。

そのためには、発送情報の入力1つ1つ、倉庫内での仕分け、ドライバーの運行、またそれらの管理マネジメントまで、それぞれの仕事がミスなく正確に、時間通りに行われていなければなりません。

どこか一つでもミスがあると、他の人の仕事まで台無しにしてしまい、荷物が確実に届かなければ会社の信用問題にも関わってしまいます。

そうならないためにも、つねに完璧を意識しながら、無数の荷物を処理しなければならないのが物流業界の仕事の大変な部分でもあります。

あまり目立つ仕事ではなく、表からは見えないところも多々ありますが、そうしたなかでもコツコツと自分の仕事に一生懸命に取り組んでいく姿勢が求められます。

総合職は仕事の責任が重い

物流企業の「総合職」として入社すると、営業・物流管理・運営・IT・総務・人事など、ジョブローテションでさまざまな業務を経験することになります。

また総合職入社の社員の場合、配属部署にもよりますが、アルバイトやパートなどのスタッフを管理・統括する立場に立たされることもあります。

若くして、自分より年上のスタッフや、何十人何百人もの大勢のスタッフの上に立たなくてはならないのも大変です。

また、大手ではグループ傘下の子会社への「出向」が命じられることもあります。

やりがいがある反面、責任やプレッシャーも重く、マネジメントやリーダーポジションになれていない人は気疲れしてしまうかもしれません。

ドライバー職のつらいこと

「ドライバー職」は、トラック車両などを運転し、荷物を配送センターやお客さま宅に届ける仕事です。

ドライバー職には、主に次のようなつらさがあります。

<ドライバー職のつらいこと、大変なこと>
・時間を意識した上で安全で正確なドライブを行う、それを毎日何時間も行う日々となるため運転による疲労は大きい
・長距離輸送などの場合、日夜逆転や車中泊の生活となることもある
・個人宅への宅配ドライバーの場合、配達量の「ノルマ」が課せられることがある
・事故を起こすリスク、事故に巻き込まれるリスクと常にとなり合わせ

ドライバー職は、一日に何時間もトラックを運転し、それを毎日のように繰り返さなければなりません。

また、交通事故を起こし、人を傷付けてしまうリスクともとなり合わせであるため、つねに周囲に気を払いながら大型の車両を運転しなければならず、たとえ運転が好きな人であっても肉体的・精神的な負担は重いでしょう。

倉庫スタッフのつらいこと

「倉庫スタッフ」は、物流企業が各地に設置している倉庫や配送センターで、荷物の仕分けやピッキング、荷降ろし、検品、また倉庫全体の管理を行う仕事です。

<倉庫スタッフのつらいこと、大変なこと>
・倉庫は24時間稼働しており、シフトで深夜勤務となることもある
・軽作業が多いものの、ほとんどは長時間の肉体労働であり、体力が必要となる
・冷暖房が完備されておらず蒸し風呂状態の倉庫や、冷凍製品用の低温倉庫で作業することもある
・ルーチンワークで同じような作業を延々と繰り返す場面も多いため、精神的にこたえる人もいる

倉庫スタッフの仕事は、そのほとんどが手足を使う肉体労働です。

手作業となるのは小さな荷物が多く、筋力や腕力などはさほど求められませんが、立ち仕事で延々と手足を動かすため、基礎体力や持久力は問われます。

コンクリートで床や壁が張り巡らされた倉庫も多く、とくに真夏や真冬などは過酷な環境となりやすいため、長くはたらく上では身体づくりも必要になります。

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物流企業社員の悩み

企業風土や人間関係の悩み

物流業界は歴史の長い業界でもあるため、年功序列やトップダウン形式の文化の根付いた、古い体質の会社も少なくありません。

上下関係が厳しかったり、若手の意見が通りにくい会社もあり、そのような企業風土や体質が合わず、ストレスを抱える社員もいます。

とくに倉庫部門などは閉鎖的な環境になりやすいため、人間関係が悩みの種となり辞めていく人もいます。

収入面の悩み

物流企業の社員の平均年収は450万円前後が目安となります。

管理職や本部の仕事に任命されるとより高額な年収を得る人もいますが、その一方で役職につけない社員は年収が伸び悩むことも多いようです。

そして物流企業で働く従業員数は多く、管理職の席は限られているため、全員が昇進できるわけではありません。

とくにアルバイトやパートから正社員登用された社員の場合、そこからさらに昇進していくのは簡単なことではありません。

そのため、昇進が思うようにできなかった社員は収入面で悩む人も多く、結婚などを期に転職を考える人もいます。

恋愛や結婚の悩み

物流業界はむかしから男性の多い業界です。

とくにドライバー職などは男性が大多数を占めており、職場に女性がまったくいない部署などもあります。

女性が少ないことから、職場恋愛や職場結婚に繋げることはむずかしく、出会いが少ないことに悩む男性社員も多いようです。

物流企業を辞める理由で多いものは?

物流企業の総合職の離職率は低めですが、ドライバー職や倉庫スタッフなどの現場系職種の離職率は高めです。

辞める理由は人によってさまざまですが、よくある退職理由としては次のようなものが挙げられます。

<物流企業を辞める理由で代表的なもの>
・仕事が合わない、つまらない
・会社の文化や風土が合わない(体質が古い、ワンマン経営など)
・人間関係のこじれやトラブル
・肉体的や体力的な不安
・収入面や将来のキャリアへの不安
・他に興味のある仕事や夢がみつかったため(ポジティブな理由で退職)

物流業界の仕事というのは、合う・合わないの差も大きいため、仕事に不向きと感じ早々に辞めていく人も、若手社員などには目立ちます。

肉体労働の側面もあるため、現在もしくは将来の体力面を不安視し、転職を考える人もいます。