物流企業社員に向いている人とは? 適性や必要な能力を紹介
物流企業社員に向いている性格・適性
社会を支えたいという使命感が強い人
物流とは「モノの流れ」を指し、社会や経済を回す上でなくてはならないものです。
物流がストップすると、食料や衣服、ガソリンなどが私たち消費者の手に届かなくなり、これまで通りの日常を送ることは難しくなってしまいます。
そのようなライフラインや社会インフラともいえる物流を支えるのが物流企業であるため、「社会貢献したい」、「物流で人々の生活を支えたい」といった使命感や意志を持った人が向いているといえます。
その逆に社会貢献意識のうすい人ですと、物流の仕事にはあまり目立たず、裏方のような業務も多いため、やりがいを見いだせない恐れもあります。
ロジカルにものごとを考えられる人
物流業界では、モノの流れをいかに効率化できるか、的確かつスムーズにお客さまのもとへ届けられるかを追及する必要があります。
そのためには、独創的なアイデアや感性的なセンスというよりも、ロジカルで理路整然とした考え方、いわゆる「論理的思考力」のほうが重要になります。
モノの動きを分析して、そこに関わる要素を一つ一つ分解し、要素を足したり引いたりして組み合わせをしながら、ロジカルに最適化を考えられる人がこの業界には向いているといえます。
とくに総合職で入社した社員の場合は、物流管理や倉庫管理といった全体を取り纏めるポジションに就くことが多いです。
そのような立場にたつと、自社のもつ設備や人材など、全体を広く見渡した上で、複雑な要素をロジカルに組み立てて考えていく力が求められます。
正確に丁寧に仕事を処理できる人
物流現場ではたくさんの仕事がありますが、スタッフ各自が、それぞれの仕事をミスなく正確に処理しないと、モノの流れを回すことができなくなります。
たとえば配送センター間のトラック輸送に遅れがあれば、その後の仕分け作業や、個人宅への配送まで遅れが出てしまいます。
倉庫での仕分け作業やラベル張りなどにミスがあれば、荷物が本来とは違う場所に輸送されてしまうこともあります。
仮に輸送の遅れ、荷物の破損や変形などがあると、サービスや会社の信用を大きく落とす原因にもなりかねません。
細かな作業一つ一つまで重要であるため、責任をもち、正確かつ丁寧に仕事に取り組めるタイプの人が向いています。
チームワークやリーダシップの力がある人
物流業界では、たくさんの人が働いており、周囲とのチームワークやコミュニケーションも欠かせません。
本部系の仕事であれば、他の部署の社員やお客さまと円滑に意志疎通し、調整や交渉をおこなえる力が求められます。
倉庫作業などの現場仕事においても、ひとり黙々とおこなう仕事ばかりではなく、周囲のスタッフと協力して作業する場面もあり、チームプレイや協調性も求められます。
そのため、人、チーム、集団を意識し、周りのことを考えながら行動できるタイプの人が物流業界には向いています。
また経験を積むと、いずれ現場スタッフたちをまとめるポジションを任せられることもあります。
職場によっては、何十人何百人ものドライバーや倉庫スタッフなどを管理することもあるため、周りを引っ張っていけるリーダシップやマネジメント力も問われてきます。
体力や身体能力
現場系の仕事は肉体労働も多いため、働く上で「体力」や「身体能力」も重要な要素です。
たとえばドライバー職であれば、毎日何時間も車両を運転し、かつ事故を起こさず時間厳守で荷物を届ける必要があるため、それに見合う体力や集中力が求められます。
倉庫スタッフであれば、夜勤混じりの不規則な勤務形態、冷暖房が十分でない環境での長時間の立ち作業などもあるため、持久力も問われてきます。
さらに近年は物流業界で人手不足が進んでいることもあり、一人一人のスタッフの仕事の量も多くなりがちです。
そのため体力勝負の面もあり、長く続けていくためには身体づくりが必要になるでしょう。
20代で正社員への就職・転職
物流企業社員に向いていないのはどんな人?
物流企業社員に向いていないのは、しいて挙げるとすれば「物流に興味のない人」です。
物流には、トラック輸送、海運、空運、倉庫業などさまざまな形態がありますが、いずれにしても「モノ」を運ぶことがこの業界でのビジネスの柱です。
荷主の荷物を消費者に届けることがサービスであり、いかにモノを効率よく届けられるか、便利な物流を世の中に提供できるかに取り組んでいくことになります。
そのためには、モノの流れに興味関心をもち、世の中を広く見渡し、能動的に考えていけるタイプの人が向いています。
物流業界の仕事は、覚えなければならない専門知識や成果が分かりづらい裏方的な業務が多いのが特徴です。
物流に興味関心のない人の場合、伸び悩んだり、働きづらさを感じてしまうでしょう。