精神保健福祉士のつらいこと、大変なこと、苦労

人の心の複雑さに直面する日々

「心のケア」という一人の人間と深く関わる精神保健福祉士の仕事には、大きな苦労もつきものです。

大学や養成学校卒業直後、まだ20代といった若手であれば人生経験も浅いため、精神障害を抱える人々の人生の悩みを理解することから手探りではじめなければならないでしょう。

また、患者さんは一人ひとり生活環境や人生背景が異なりますから、一見似ているようなケースであっても、過去のパターンに当てはめることができず、思わぬ困難に陥ることもしばしばあります。

ときには、精神保健福祉士としての仕事の限界を感じたり、病院のスタッフがいくら知恵を出し合っても簡単には解決できない壁にもぶつかります。

患者さんをケアする家族がいなかったり、回復したと思って退院してもすぐに再入院してしまったりする事実に直面するやるせなさを感じることもあります。

人間の心に深く接する仕事は、やりがいがある反面、ドロドロした部分にも接する覚悟が必要です。

患者さんとともに迷い、ともに歩く

とりわけ人の心の変化というのは、日々刻々と移り変わるものです。昨日はとても調子が良く、明るい笑顔だった患者さんが、翌日になると急に暗くなってしまったりということはしょっちゅうあります。

この仕事をするうえでは、相手の小さなこと一つひとつに目を向ける繊細さももちろん大切ですが、細かな変化に捉われすぎることなく、長い年月の経過を見守るっていくおおらかさも大切になります。

障害者の人たちとともに迷ったり悩んだり、ときには泣いたりする。そうしたように、相手と一緒に、一歩ずつ前に歩いて行こうとする気持ちが、やがて患者さんの心を動かしていくのです。

専門性を持った精神保健福祉士にとっても、現場では毎日が勉強の連続です。

一朝一夕で仕事をマスターすることは到底無理な話であり、10年、20年…と長く働いて、ようやくこの仕事の本質が理解できていくはずです。

仕事体験談