プロのキックボクサーになるにはライセンスを取得する
プロのキックボクサーになるには、ライセンスを取得する必要があります。まずは、キックボクシングジムに入門して練習を重ねます。
ジムでの練習だけでなく、毎日走るなどをしてコツコツ身体づくりをしていかなければなりません。ジムには最低週5日は通って、ミット打ちでスタミナをつけていきます。
地道な努力が必要なスポーツですので、初めの一年くらいは基礎体力作りです。できるだけ毎日走って毎日ジムに通うことが必要です。
基礎が身についてくると、アマチュア大会に出場することになります。
そこで、ジムの代表者やスタッフに実績や実力が認められれば、プロテストを受けることになります。といえば、プロボクサーと同じシステムかと思いますが、プロボクサーの世界とはかなり違います。
10以上の団体がプロテストを行い、ライセンスを発行している
プロボクサーの場合、ライセンスは、日本ボクシングコミッション(JBC)が統括し、プロテストも実施しています。また、選手の所属するジムは、日本プロボクシング協会(JPBA)に加盟しています。
ところが、キックボクサーの場合、国内にライセンスを統括する組織はありません。さらに、選手の所属するジムが加盟する統一団体もありません。
現在の日本では、キックボクシングの団体が10以上も乱立しており、それぞれの団体がプロテストを行い、ライセンスを発行しています。
キックボクシングの団体には、大小さまざまな組織があります。ルールや戦い方がタイのムエタイに近い団体もあれば、K-1に近い団体もあります。
他団体と交流はせず、団体に所属するジムの選手同士で試合をするところもあれば、他団体と積極的に交流し、マッチメイキングをするところもあります。
さらに、タイからムエタイの実力選手を呼んで試合を組むところもあれば、独特のロングスパッツを着用し、投げや立ち関節技も有効打としているシュートボクシングのような団体もあります。
ボクシングの場合はアマでの実績が重要になりますが、キックボクシングですと、小さな団体がたくさんありますので、コツコツ真剣に取り組めれば、ライセンスの取得はできることが多いようです。
所属する団体にもよりますが、プロライセンス取得の難易度は、プロボクサーよりも低いかもしれません。
練習生としてジムに入門する前に1日体験をしたい
練習生としてジムに入門する際、そのジムがどんな団体に所属しているか確認する必要があります。
自宅から通える範囲にあることも、ジム選びでは大切な条件となりますが、どんな考え方とルールで、どんな興行を行っているかについても頭に入れておきたいです。
ジムに入門する前に、1日体験をすると、ジムの方針や雰囲気もわかります。どのジムも1時間〜1時間30分ほど体験入門をさせてもらえますので、興味のあるジムに問い合わせてみましょう。
プロキックボクサーの生活は?
ライセンスを取得してプロになっても、キックボクサー1本では生活が苦しいのが現状です。プロの王者でさえ、他の仕事をしているのが当然の世界なのです。
アルバイトや仕事を持ちながら、キックボクサーとして戦う人がほとんどです。
プロになるには覚悟が必要
キックボクサーになるには、体力をつけ、ライセンスを取得するだけではなく、キツイ練習に耐えられる心と、試合で相手に打ち勝つ精神力が大切です。
キックボクシングは、肘・膝・首相撲・ローキックルールがある世界ですので、身体的負担が大きい競技です。また、仕事をかけもちしながら練習に励む人がほとんどなので、かなりハードな日々を過ごすことになります。
「それでもチャンピオンになりたい、絶対になるんだ」という覚悟が、プロのキックボクサーになるためには求められます。