キックボクサーのやりがい・楽しさ・魅力
キックボクサーのやりがい・楽しさ
戦いぶりで観客の心を動かすこと
キックボクサーにとってのやりがいは、やはりファンの前で試合を行うことです。
リングに立ち、ファンの熱い声援を受けるために、日々の苦しいトレーニングを続けているというキックボクサーは少なくありません。
トレーニングの成果を試合で発揮して、観客の大声援を受けることがキックボクサーとしての大きなやりがいです。
もちろん勝負ごとですから、試合に勝って大声援を受けるに越したことはありませんが、たとえ負けても、観客の心を揺さぶる戦いはできます。
試合には負けても、大きな声援を受ければ、それが次の試合に向けたモチベーションとなります。
後楽園ホールが熱いファンで満員になる
現在、キックボクシングは、日本ではマイナーなスポーツと見られています。
しかし、後楽園ホールでの興行は、約2000人収容の会場がほぼ満員です。
会場は熱気に包まれ、熱心なファンに支えられていることがよくわかります。
会場が小さいので、選手とファンの距離が近いこともキックボクシングの特徴です。
人気スポーツのように、選手をガードする警備員などもいません。
チャンピオンとファンが親しく話していたり、ファンが手紙やプレゼントを手渡しもしています。
選手とファンが近いだけに、その戦いぶりがファンの心に訴える力も大きくなります。
キックボクシングの熱心ファンには、中学生や高校生も少なくありません。
そのなかには声をかけられず、柱の影からじっと見ているような生徒もいるようですが、彼らはインターネットなどを通じて、キックボクサーたちが仕事とキックボクシングを両立させていることを知っています。
彼らにとっては、キックボクサーがヒーローであり、がんばっている姿を見せることが彼らの心の支えにもなっています。
元日本チャンピオンは、「柱の影や通路の端っこでこちらをずっと見ているのがわかるんです。こっちもあえて声をかけたりしないですけど、そういうファンのためにもがんばろうという気持ちになります」と話していました。
全体としてはファンの数が少ないだけに、どんなファンの存在も、キックボクサーにとって大きなやりがいになっています。
20代で正社員への就職・転職
キックボクサーの有名選手
K-1で一世を風靡した魔裟斗
日本人初のK-1 WORLD MAX世界王者となった、魔裟斗さんは、日本を代表するキックボクサーです。
世界を制したのちに、タレントの矢沢心さんと結婚し、3人の子どもを授かっています。
現在は、これまでの経験を生かした企業や学校向けの講演会はもちろん、多くの企業とCM・広告契約などを結んでいます。
こうした成功をつかむのは並大抵ではありませんが、やはり実力で勝ち取れるものが多い世界の魅力であることは間違いありません。
メイウェザーと戦った那須川天心
現役のキックボクサーとして、トップに君臨する那須川天心選手。
「キックボクシング史上最高の天才」と称される那須川選手は、2018年末にボクシング元5階級王者のフロイド・メイウェザー選手と対戦しました。
結果はTKO負けでしたが、世界最強のボクサーとボクシングルールを受け入れて戦った那須川選手には大いに注目が集まりました。
魔裟斗選手が活躍していた時代から比べると、現在のキックボクシング人気はまだまだ低いと言わざるを得ませんが、こうしたスター選手の登場によって競技全体が評価される可能性はあります。
今後出てくる若手の活躍でキックボクシング界全体を盛り上げていけるのも、キックボクシングの魅力といえます。