キックボクサーに必要な資格は? ライセンス試験・プロテストの内容を解説

キックボクシングは、他の多くのスポーツ同様に、アマチュアとプロのカテゴリーに分かれています。

プロのキックボクサーになるためには、プロテストに合格してプロライセンスを取得する必要があります。

ここでは、キックボクサーになるためのライセンス試験やプロテストについて詳しく解説します。

キックボクサーのライセンス試験・プロテストの内容

プロテストは大小10以上の団体ごとに行われている

キックボクサーを目指すうえで、特別な資格は必要ありません。

キックボクシングのプロライセンスを取得するためには、まずキックボクシングのジムに入門し、トレーニングを積む必要があります。

ジムによっては、プロテストを受けるための条件が異なりますが、一般的にはアマチュアの試合での経験や実力が重視されます。

例えば、アマチュアの試合で2勝以上の経験が必要とするジムもありますが、勝敗よりも試合の内容や戦い方が評価されることが一般的です。

ジムでのトレーニングや試合経験を経て、プロテストを受ける機会が訪れます。

プロテストは、所属するキックボクシング団体が主催し、基本的にはその団体のジムに所属している選手が受験します。

例えば、日本国内では新日本キックボクシング協会やJ-NETWORKなどの団体があり、それぞれが独自のプロテストを実施しています。

プロテストでは、技術やフィジカル能力、試合運びなどが審査されます。

合格すればプロライセンスを取得し、プロのキックボクサーとして活動することができます。

しかし、プロテストに合格したからといって即座に試合に出場できるわけではなく、さらなるトレーニングや試合経験が必要となります。

プロのキックボクサーとして成功するためには、日々の努力と継続的なトレーニングが欠かせません。

新日本キックボクシング協会の場合

新日本キックボクシング協会のプロテストは、毎年6回、2か月に1回開催されます。

東京都内では、主に第3土曜日にプロの試合の前座として行われます。

ただし、地方のジムでは、ジム内で独自のプロテストを実施する場合もあります。

プロテストを受けるためには、ジムの代表者から認められた選手であることが必要です。

実力が認められると、ジムの代表者やスタッフから「プロテストを受けないか」と声をかけられることがあります。

プロテストの内容は、主にルール問題が中心の筆記テストとスパーリングです。

スパーリングの相手は、通常はプロの選手です。

試合の結果よりも、キックボクシングのルールを理解し、基本テクニックを身につけているかどうかが審査の重要なポイントとなります。

キックボクサーになるには

J‐NETWORKの場合

2020年のプロテストは年2回、渋谷区のJ‐NETWORKサバーイ町田ジムで行われます。

プロテストの内容は、ルール問題を中心とした筆記試験と実技です。

スパーリングでの強さより、基本テクニックやフォーム、それにミット蹴りや腕立て伏せ、腹筋運動でのスタミナ、パワー、スピードなどが審査されます。

受験資格

・健康状態の良好な満16歳以上37歳以下の男女
・受験者は健康診断書か健康証明書(3ヵ月以内のもの)を添えてお申込み
・J-NETWORK以外のジム(フリージム・個人チーム)でも受験可能
・外国人の場合はパスポートおよび在留ビザのコピーを添えて提出

募集階級

プロの階級に準ずる(ただし、体重オーバーは失格)

持参する用具

16オンスグローブ、スネ当て、ヒザサポーター、マウスピース、 ファールカップ、バンテージ、キックトランクス、ヘッドギア 、軍手

プロテスト内容

1. 筆記試験
基礎的なキックボクシングの知識の有無をチェック。

2.シャドー
シャドーキックボクシング。攻撃と防御、パンチとキックのフォーム、コンビネーションなどの総合チェック。 2分1R。

3.スパーリング
パンチのみで1R、パンチとキックで1R、計3分2R。勝敗よりも実戦形式での攻防技術をチェック。
※顔面ヒザ蹴り・サバ折りは禁止
※危険と見なされた場合には早目にストップ

4.首相撲(女子はなし)
2分1R。軍手着用。キックボクシングに不可欠な首相撲の攻防技術をチェック。
※サミング・ローブローに注意
※顔面ヒザ蹴り・サバ折り・腰を入れた投げ技は禁止(崩しはOK)

5.ミット蹴り
キックミット左右連続蹴り3分×2R。フォーム、スタミナ、スピード、パワーをチェック。1〜5回ずつを左右交互に蹴ります。

6.筋力
腕立て伏せ&腹筋。基礎的な体力・筋力の有無をチェック。各50回。

受験料

10,000円

ほかにもキックボクシング団体やNJKFなどライセンスを発足している団体があり、団体により試験内容も変わってきます。

また、NPO法人国際キックボクシング文化振興協会では、「Jr.キックボクサー」のライセンスがあり、青少年でも安全にキックボクシングができるようになっています。

主なプロテストの内容

キックボクサーのプロテストは、各国や団体によって異なりますが、一般的には以下のような内容です。

テクニックの実演

キックボクシングの基本技術やコンビネーション、キック、パンチ、ヒザの打ち方など、各種技術の実演が求められます。

審査員は、技術の正確さやパフォーマンスの質を評価します。

スパーリング

他の選手との実際の試合シミュレーションを行います。

ここで、実際の試合状況に近い状況での戦術やテクニックの展開が求められます。

パッドワーク

コーチやトレーナーとのパッドワークを通じて、キックのテクニックやコンビネーションを実演します。

正確性や力の入れ具合、スピードなどが評価されます。

フィットネステスト

身体的な能力を測るために、パワー、スピード、耐久力などをテストすることがあります。

例えば、ランニングやフィジカルトレーニングなどが含まれる場合があります。

ルールや規則の知識テスト

キックボクシングのルールや規制に関するテストが行われることがあります。

これには、反則行為や試合中の振る舞いに関する知識が含まれます。

プロテストは厳しいものであり、合格するためには十分なトレーニングと準備が必要です。

また、各団体や国によって異なる規定があるため、詳細な情報は所属する団体や関連機関から入手することが重要です。

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キックボクサーに必要な資格のまとめ

プロのキックボクサーとして生計を立てるのは至難の業です。

プロテストに合格しプロデビューしてからもアルバイトをしながらチャンピオンになる夢を目指して、多くの選手が必死に努力しています。

プロになることで、試合を通じて自分のスキルや経験を積み重ねていき、さらに上達し、やがてチャンピオンになる夢をかなえていくことができるでしょう。