キャリアカウンセラー(キャリアコンサルタント)になるには

「キャリアコンサルタント」と名乗るために

キャリアカウンセラーは、もともと業務に関連する資格として複数の民間資格が乱立していました。

しかし、資格取得者の能力格差が問われるようになったことなどを機に、国家検定「キャリア・コンサルティング技能検定」が2008年に実施され、さらに2016年4月には「キャリアコンサルタント」の国家資格が誕生しています。

それまで、企業や教育機関などの各所でキャリアカウンセリング業務に従事する人は、資格の有無に関わらず広く「キャリアカウンセラー(キャリアコンサルタント)」と呼ばれていました。

しかし、この国家資格ができたことを機に、「キャリアコンサルタント」やそれと紛らわしい名称を名乗れるのは、キャリアコンサルタント国家資格の有資格者のみとなっています。

キャリアカウンセラー(キャリアコンサルタント)の国家資格を得るには

キャリアコンサルタント国家資格を得るには、キャリアコンサルタント国家試験で学科試験と実技試験の両方に合格し、キャリアコンサルタント名簿に登録する必要があります。

この国家試験の受験資格は以下の通りで、いずれかを満たす必要があります。

・厚生労働大臣が認定する講習の課程を修了した人
・労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力開発及び向上のいずれかに関する相談に関し3年以上の経験を有する人
・技能検定キャリアコンサルティング職種の学科試験又は実技試験に合格した人
・平成28年3月までに実施されていたキャリア・コンサルタント能力評価試験の受験資格である養成講座を修了した人(平成28年4月から5年間有効)

上記のうち、厚生労働大臣が認定する講習は、民間企業や団体などによって複数実施されています。

キャリアコンサルタントは5年ごとに更新を行い、最新の知識・技能を身につける必要があります。

なお、キャリアカウンセリング自体は、国家資格を持っていなくても行うことができます。特定の講習を実施することで、国家資格に加えて、キャリアカウンセリングに関する国際資格が得られる場合もあります。

就職フェアや職業相談、キャリア相談などにおいて、「キャリアアドバイザー」と募集があることもありますが、「キャリアコンサルタント」の有資格者しか相談業務ができない場合も少なくありません。

資格は必要?

キャリアカウンセラー(キャリアコンサルタント)の活躍の場は、企業や学校、ハローワークなどの公的職業紹介機関、公共職業能力開発施設、そのほか地域若者サポートステーションや各地のこれらを支援するNPO法人などさまざま考えられます。

こうした場所において、キャリアカウンセリング自体は、資格を持っていなくても行うことができます。

ただし、特別なスキルや専門知識を必要とする仕事であることや、厚生労働省も資格の種類によってキャリアコンサルタントのレベルを明確に示していることから、基本的にきちんと養成講座で学び、資格を得ることが、キャリアコンサルタントとして就職するための必須条件に変わってくるものと考えられます。

なお、現在は国家資格のほか、以前からあった「キャリアコンサルティング技能士(1級・2級)」という国家技能検定なども引き続き行われています。

この国家技能検定は、厚生労働省が定めるキャリアコンサルタントの4段階のレベル(導入レベル、標準レベル、熟練レベル、指導者レベル)のうち、2級は「熟練レベル」、1級が「指導レベル」と定められています。一方、民間資格は「標準レベル」とされています。

現場経験を積むことが必要

キャリアカウンセラー(キャリアコンサルタント)の資格取得は、この仕事を始めるために一歩踏み出したところといえます。

国家資格は誕生して日が浅いため、有資格者の就職に関する実績を細かく挙げることは難しいですが、その他のキャリアカウンセリング関連の資格を持っている場合でも、キャリアカウンセラーとして正社員で勤めたり独立したりすることは難しいのが実情です。

この仕事に必要なスキルは一朝一夕で身に付くものではありません。資格取得後は、まず企業の人事や教育機関において学生相談などの仕事をして勉強を続けながら、一人前のキャリアカウンセラーを目指していく人も多くいます。

また、仕事と資格取得のための勉強を両立させている人もいます。

仕事上キャリアカウンセリングとまったく関係のない企業や職種で働いている場合においても、週末などにボランティアでキャリアカウンセリングの経験を重ねている人もいます。

未経験者を採用していることが少ない現状を考えると、こうした手段で実績を積み上げていくことも必要となってくるといえるでしょう。