幼稚園教諭の需要・現状と将来性

幼稚園教諭の需要は、少子高齢化とともに、採用数は減り続けると考えられています。

また、共働き夫婦が増えたことにより、最近では幼稚園の役割と保育園の役割が一体となった「認定こども園」など保護者の多様なニーズに応える園が増加傾向にあります。

そのため、幼稚園教諭の資格とあわせて保育士の資格を取得しておくと、就職先の選択肢や携われ、仕事の幅が広がるでしょう。

この記事では、幼稚園教諭の需要・現状と将来性について解説します。

幼稚園教諭の現状

少子化が急速に進んでいる近年、幼稚園に入る子の数が減少するとともに、幼稚園の数も減りつつあります

また、不況や非正規雇用者の増大などによって共働き夫婦が増えたことによって、今では幼稚園よりも保育園のニーズが高まっているとされ、こうした事情から幼稚園教諭の将来性については不安の声も聞かれるようになっています。

一方、近年では幼稚園のあり方にも変化が見られています。

たとえば、最近では幼稚園と保育園が一体となった「認定こども園」ができ、そこでは本来幼稚園の役割である教育以外に、保育園の「保育」を提供することで、「子どもを長時間預かってほしい」といった保護者の多様なニーズに応えることが可能となっています。

このような場においては、幼稚園教諭に求められる責任や役割はより大きくなっているといえ、今後幼稚園が保育園の特徴を取り入れていく動きは、さらに加速していくものと考えられます。

幼稚園教諭の需要

これから少子高齢化がますます進んでいくといわれるなか、幼稚園教諭としての採用数は減り続けると考えられています。

一方、幼稚園教諭と保育士の両方の資格をもっている人のニーズは上昇傾向にあり、国としてもそうしたスキルを有する人の育成に積極的に取り組んでいます。

平成31年度末までは、厚生労働省が定める特例制度として、

  • 幼稚園教諭の資格取得者
  • 3年または4320時間以上の実務経験

がある場合には、保育士の資格を最短で取得できるようになっています。

これから幼稚園教諭を目指そうと考えている人は、保育士としても活躍できるようあわせて資格を取得しておくと、就職先の選択肢や携われ、仕事の幅が広がるでしょう。

幼稚園教諭の今後の活躍の場

認定こども園での需要

共働きの親が増えたことにより、幼稚園と保育園の機能を兼ね備えた「認定こども園」が2006年にスタートし、新たな就職先として注目を集めています。

ただし、認定こども園で働くためには保育士の資格も必要となります。

近年では、こうした現状を踏まえて、2年で幼稚園教諭資格と保育士資格を同時に取得できる短大や専門学校も増えてきています。

学生のうちに

  • どのように資格を取得するか
  • 自分はどのような場所で働きたいのか

をあらかじめ考えておいた方がよいでしょう。

幼稚園以外で資格を生かす

幼稚園の減少に伴い、幼稚園以外に資格を生かす場所が見つかる人も増えています

たとえば、

  • 英会話
  • スイミング
  • 体操

などの特技を生かして幼児教室を開いたりインストラクターとして働いたりする人がいます。

また、近年では学校の終了後に子どもを預かる児童館や学童クラブのスタッフとして働く人が増えてきています。

こうした働き方は必ずしも幼稚園教諭の資格がなくても働けますが、

  • 資格があると優遇される
  • 自分の特技を生かして働ける
  • 自由な時間だけ働ける

ため、主婦などからも人気を集めています。

「幼稚園教諭の需要・現状と将来性」のまとめ

幼稚園教諭の需要として、少子高齢化とともに、採用数は減り続けると考えられています。

幼稚園教諭の現状として、最近では幼稚園の役割と保育園の役割が一体となった「認定こども園」など保護者の多様なニーズに応える園が増加傾向にあります。

将来性としては、幼稚園教諭と保育士の資格を両方取得しておくと、就職先の選択肢や携われるなど仕事の幅が広がるでしょう。