素材メーカー社員の仕事とは? わかりやすく仕事内容を紹介

素材メーカーとは?

素材メーカーとは、ものをつくるメーカーのなかでも、鉄鋼、非鉄金属、ガラス、セメント、紙・パルプといった「素材」をつくり出す企業のことをいいます。

素材メーカーによってつくられたさまざまな素材は、また別のメーカーの手によって部品に加工されたり、組み立てが行われ、そして形ある製品として市場に供給されていくのが、一般的なものづくりの流れです。

具体的には、自動車、リチウム電池、インク、アルミニウム、ペットボトル、段ボールなど、私たちが日常生活で実際に使ったり、目にしたりするものに、ありとあらゆる素材が使われています。

つまり、素材はものづくりの基となる必要不可欠なものであるといえ、見えないところで人々の生活を支えています。

そうした素材メーカーで働く人が、素材メーカー社員と呼ばれます。

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素材メーカーの役割と立ち位置

素材メーカーの仕事は、どのような種類の素材を扱う場合であっても、基本的に一般消費者向けのビジネスではなく、企業間で取引を行う「BtoB」のビジネスとなります。

素材を必要とする他業種のメーカーと取引を行い、求められる素材を提供していきます。

素材メーカーの仕事は、お客さまとなる企業(メーカーなど)があってこそ成り立つものであり、ニーズに応じてどのような素材をつくるかを考え、製造を行っていきます。

最近では、自動車や電機、半導体などのメーカーで使われる新素材の研究や開発に力を入れる素材メーカーが増えているようです。

具体的な仕事内容は?

素材メーカーでは、以下のような仕事に携わる人たちが働いています。

営業

素材メーカーのお客さまは、最終的に消費者が目にする製品を手掛けるメーカーとなります。

お客さまの製品開発の状況や市場動向を把握したうえで、より質の高いものづくりを実現するための素材の提案を行います。

研究、技術開発

市場のニーズを把握し、技術力をもって、新しい素材の研究や開発を行います。

とくにITやエレクトロニクスなど技術が急速に進歩する分野では、つねに次世代の素材の開発が求められています。

製造

開発された素材を量産するためのしくみを整えたり、製造プロセスに必要な要素を見つけ出していきます。

品質管理、生産管理

製品を安定的に供給できるような体制を整え、品質が保たれるしくみを構築します。

エンジニアリング

プラントや生産設備の設計・構築、さらに工場全体の電力供給システムや生産管理システムの設計・構築・維持管理などを行います。

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素材メーカーの職種とは?

素材メーカーでは、さまざまな職種に就く人たちが、それぞれの専門分野で力を発揮しながら働いています。

企業によって職種名には多少違いがありますが、素材メーカーで働く人の職種は大きく「技術系」と「事務系」に分けられます。

ここでは、それぞれについて紹介していきます。

技術系の職種

製品の研究・開発、生産などを行う仕事です。

研究

新しい素材を生み出すための基礎研究や、応用研究に携わります。

「ものづくり」の原点となる、メーカーには不可欠な仕事です。

開発

お客さまの要望を拾い上げた営業などからの依頼を受け、素材の試作と開発を行います。

各メーカーとも技術力を高めることに力を入れており、さまざまな技術の組み合わせによって新しい技術の研究を深めていきます。

生産

素材を生産するために用いる設備の設計や保全などに携わります。

より良い素材を製造していくためには、優れた生産プロセスや設備が不可欠です。

そうした「エンジニアリング」の仕事に携わっていきます。

品質管理

高品質な素材を正しい手順によって安定的に製造し、提供するための管理を手掛ける仕事です。

顧客から求められる品質への対応と、製造プロセスやルール・しくみの見直し・改善などを行います。

事務系の職種

営業

新規のお客さまの獲得や、既存のお客さまとも継続的な取引ができるように提案を行います。

素材メーカーでは、その大半が受注生産となっているため、どれだけお客さまと信頼関係を築けているか、お客さまのニーズを把握できているかが重要であり、営業に力を入れている企業は多いようです。

専門的な内容となることも多いため、研究部門や開発部門との連携が欠かせません。

素材メーカーによっては海外に顧客を持つこともあります。

管理

総務、人事、経理・財務、法務などの職種で、全社的な仕事を担当します。

会社の制度や働く環境づくりに関わったり、従業員の勤怠管理や備品調達、採用・教育などにも携わっていきます。

素材メーカーのおもな種類

鉄鋼メーカー

自動車、鉄道、建築といった鉄鋼製品の製造に使われる鉄鋼を製造します。

製造する鉄鋼の種類などによって、さらに細かく高炉メーカー、電炉メーカー、特殊鋼メーカーに分けることができます。

非鉄金属メーカー

鉄以外の金属(アルミ、マグネシウム、鉛、亜鉛、金など)を製造します。

非鉄金属は、細かくは軽金属、ベースメタル、レアメタル、貴金属に分類されます。

紙・パルプメーカー

トイレットペーパー、ティッシュペーパー、ノートやメモ帳など、紙製品の原材料となる素材を加工します。

繊維メーカー

布製品の素材となる生糸や絹、またポリエステルやアクリル、ナイロンなどの化学合成繊維や人口皮革を製造します。

無機材質メーカー

ガラスやセメントなど、建造物などに利用される素材を製造します。

化学メーカー

石油や天然ガスなどを主原料とし、さまざまな種類の樹脂やゴム、塗料・インキなどを製造します。