認定看護師とは? 仕事内容や役割をくわしく解説

認定看護師とは?

特定分野の熟練した看護技術と知識をもつ

認定看護師とは、特定の看護分野における熟練した看護技術と知識をもち、水準の高い看護を実践できる人です。

英表記で「CS:Certified Nurse」と呼ばれることもあります。

認定看護師は「公益社団法人日本看護協会」が認定する資格であり、所定の教育や試験を受けて合格し、この資格を取得した人が認定看護師として働けます。

専門看護師の役割

日本看護協会が定める、専門看護師の役割は以下の3つです。

  • 実践:個人、家族および集団に対して、熟練した看護技術を用いて水準の高い看護を実践する。
  • 指導:看護実践を通して看護職に対し指導を行う。
  • 相談:看護職に対しコンサルテーションを行う。

専門看護師の専門分野

日本看護協会が定める、認定看護師の専門分野を紹介します。

2020年度からは以下の19分野の教育が開始されており、認定を行っています。

  • 感染管理
  • がん放射線療法看護
  • がん薬物療法看護
  • 緩和ケア
  • クリティカルケア
  • 呼吸器疾患介護
  • 在宅ケア
  • 手術看護
  • 小児プライマリケア
  • 新生児集中ケア
  • 心不全看護
  • 腎不全看護
  • 生殖看護
  • 摂食嚥下障害看護
  • 糖尿病看護
  • 乳がん看護
  • 認知症看護
  • 皮膚・排泄ケア

※上記のほか、2026年度をもって教育終了となる認定看護分野に該当するものが21分野あります。

詳しい情報は、日本看護協会のWebページで確認してください。
認定看護師(Certified Nurse)とは

認定看護師になるには

認定看護師認定試験を受ける

認定看護師は、すでに看護師としての実践経験がある人を対象とした資格制度です。

看護師免許取得後、通算5年以上の実務研修(うち3年以上は認定看護分野の実務研修)を終え、認定看護師教育機関へ入学します。

認定看護師教育機関は「A課程認定看護師教育機関」と「B課程認定看護師教育機関」があり、後者は2020年度から教育が開始された、特定行為研修が含まれる新たな課程です。

どちらの教育機関で学んだ場合も、所定のカリキュラムを修了することで、認定看護師認定審査が受験できます。

審査に合格すれば認定看護師名簿に登録でき、認定看護師として働けるようになります。

また、「B課程認定看護師教育機関」で学んだ人は、「特定認定看護師」と名乗ることが可能です。

なお、認定は専門看護分野ごとに行われます。

5年ごとの更新が必要

認定看護師の資格の有効期間は5年です。

認定看護師になってからも、認定看護師としてのレベルを保つために自己研鑽や研究業績の実績を重ねる必要があります。

更新時には更新審査を受験し、こちらに合格すると、あらためて認定看護師として登録できます。

認定看護師と専門看護師の違い

日本看護協会では、認定看護師のほかに「専門看護師」という認定制度を設けています。

専門看護師も、特定の分野における熟練した看護技術や知識をもち、高い水準の看護実践ができる看護師です。

ただし認定看護師と専門看護師では、協会が定めている「特定の分野」の内容が異なります。

また、認定看護師が「実践・指導・相談」の3つの役割を担うのに対し、専門看護師はより多くの「実践・相談・調整・倫理調整・教育・研究」の6つの役割を担います。

両者は、認定条件も異なっており、たとえば、専門看護師の認定審査を受けるには大学院に2年間通わなくてはならないなど、やや条件が厳しくなっています。

専門看護師の仕事内容・役割