看護師として苦労を感じるとき(体験談)

新人時代

看護師の仕事の苦労と聞かれ、即座に思い浮かぶのは新人時代です。あの頃は、今思い出しても本当に「なんでそんなに?」というぐらい身体も心もいっぱいいっぱいでした。

看護業務そのものにしても、人間関係にしても、知識と経験のなさが自分自身を追い詰め、随分余裕のない生活をしていたと思います。あの頃は自分の未熟さを受け入れられず、未熟であってはいけないと思い込んでいたのでしょう。

しかし今、自分が経験を重ね、職場に新人看護師を迎え入れる立場になってみると、新人時代はその「未熟さ」をさらけ出せる唯一の期間。思い切りさらけだして、看護師仲間や医師、患者さんに大きく育ててもらえばいいと思います。

オペ室看護師時代

病棟勤務や外来勤務を経て、オペ室勤務になった時、一番苦労したのは「緊急呼び出し」でした。

手術は、予定されたものの他に、突発的な事故や、直ちに処置が必要な「緊急手術」があり、夜間、勤務時間外でも呼び出されます。緊急手術は、当然いつ入るかわかりませんし、気のせいか大事な用事がある時に限って呼び出されていた記憶があります。

自分の予定を断って、残念な気持ちでオペ室に向かうと、同じようにそれぞれ思いがけない手術のために集まった医師や他の看護師がおり独特の連帯感が生まれ、無事に手術を終えた後は、心地よい充実感を得られたことはよかったと思います。

結婚・子育て

結婚後、子供が小さいうちは看護師として復職する気持ちはあっても、夜勤ができる環境になかったので、どうしようかと迷いました。

結局、私は夜勤のない総合病院の外来でパートとして働き始めましたが、子供が病気の時は仕事に行くのが辛かったです。これは看護師に限らず、出産後も仕事をする全ての女性の悩みですね。

このように、子育てを優先しながら仕事をしたいと思う一方で、同じ年頃の子供を持ちながらもフルタイムで夜勤をしている看護師仲間を見ると、自分もできるのではないか?しなくていのか?と自問自答したものです。

しかし、2人目を出産しパートも一旦辞めてしまいました。その後、近くの保育園で看護師として働かないかと声がかかり、そこなら自分の子供達を預けながら、同じ場所で仕事ができるのでフルタイムとして働きました。

それまで、看護師は病院で働くものとばかり思っていましたが、こんな働き方があるのだと改めて発見したものです。