看護師の厳しさ(体験談)

看護師は想像以上に大変

看護師の仕事とは、一体どういうものなのでしょうか。人の命を預かる失敗の許されない仕事。それが医療現場で働く看護師という仕事です。一般の方が想像するよりもはるかに大変なのではないでしょうか。

私は看護師として働き始めて今年で7年目になります。美容院やいたるところで「お仕事は何をされているんですか?」と聞かれ「看護師です。」と答えると、100%に近い確率で「大変なお仕事ですね。」という答えが返ってきます。

そうすると、「えぇ…まぁ…。そうですねぇ。」としか返しようがありません。なぜなら、その人がどれだけ看護師の仕事の厳しさを知っているのかがわからないからです。こちらも返答に困るというわけなのです。

常に考えて動く

看護師といっても仕事の厳しさは働く場所によって異なりますが、ここでは私の場合についてお話していこうと思います。

私は看護師資格を取得し、看護師1年目で某大学病院の高度救命救急センターに就職しました。救命救急の場では、常に先を予測して動くこと、何事もスピーディーかつ正確に行うことが要求されます。

正直、新人時代は、「これって看護師の仕事?医師がやるべきことじゃないの?」と思うことも数多くありました。看護学校を卒業したばかりだった私は、看護師は医師に言われたことだけをやればいいのだと思い込んでいたのです。

すべてのことに失敗は許されないので、何か作業をする際には必ず医師と確認をした後、また看護師同士で何度も確認し合ってから行います。

医療行為だけではなく、全身状態を観察しながらも患者さんの日常生活を援助したり、ご家族や面会に来た方の相手をしたり、空いている時間を利用して記録や会議をしたりします。「看護師はこれだけをやっていればいい」という単純な仕事はありません。

何か一つの行為を行うとしても、現在の患者さんの状態やその日に決まっている日程を念頭に入れ、自分が何かすることで患者さんにどのようなことが起こるかを想定しながら動かなければなりません。そのため、その方の疾患に関する知識もすべて把握しておかなければならないのです。

専門性が高い仕事

以前、OLである友人に、「普段、病院でどんな仕事をしているの?」と聞かれ、いつも行っている仕事内容を簡単に説明したところ、明らかに友人はわけがわからないような顔をしていました。このとき、いかに自分のいる世界は専門性が強いかということがわかりました。

また、患者さんに「看護婦さんて何でもできるんですね。」と言われたことがあります。厳しい仕事ではありますが、何年経っても学ぶことの多く、やりがいのある仕事です。こんな看護師の姿を患者さんがしっかりみていて下さると思うと、どんな激務も乗り越えていけそうな気がします。