准看護師から看護師になるには
准看護師とは? 看護師との違いは?
看護師を細かく分けると、「正看護師」と「准看護師」という2つの資格があります。
ただ、正看護師は准看護師との違いを明確にするために使われる呼称であり、通常「看護師」といわれる場合は「正看護師」のことを意味することが多いです。
正看護師と准看護師の定義は、「保健師助産師看護師法」という法律に定められています。
<看護師>
厚生労働大臣の免許を受けて、療養上の世話、または診療の補助を行なう。
<准看護師>
都道府県知事の免許を得て、医師、歯科医師、または看護師の指示を受けて療養上の世話、または診療の補助を行なう。
看護師が国家資格なのに対し、准看護師は国家資格ではありません。
また、看護師は自らの判断で看護業務ができるのに対し、准看護師は医師や看護師の指示がなければ看護業務ができないことも、両者の違いです。
しかし、業務内容や業務範囲に関しては、両者で違いがありません。
20代で正社員への就職・転職
准看護師から看護師を目指す人も増えている
准看護師は、看護師よりも資格取得のハードルが低めです。
准看護師の資格は、高校卒業後に進学できる看護系の大学(4年制)や短大・専門学校(3年制)、また中学卒業後に進学できる准看護師養成所(2年制)、高等学校の衛生看護科(3年制)があります。
早ければ中学校卒業後、最短2年で准看護師の資格がとれるため、少しでも早く就職したい場合にはおすすめです。
ただ、近年は正看護師になることを考える人も増えています。
看護師と准看護師は、現場では同じ仕事を任されるにも関わらず、准看護師のほうが給料・待遇が低い場合があるからです。
また、看護師を募集していても、准看護師の資格では就職できない医療機関や施設があったり、准看護師は昇進がしづらいといった面もあります。
こうしたことから、もともと准看護師として働きはじめ、経験を積んでいくうちに看護師の国家資格取得を目指す人もいます。
准看護師から看護師になるには
准看護師から看護師になる方法は、大きく3つに分かれます。
全日制の看護師養成校で学ぶ(2年)
准看護師資格を持っている人が受験可能な全日制の看護師養成校は、短大や専門学校があります。
ただし最終学歴が中卒の場合は3年以上の実務経験が求められます。
定時制の看護師養成校で学ぶ(3年)
定時制の看護師養成校には、昼間定時制と夜間定時制があります。
働きながらの修学がしやすい時間割となっており、准看護師として働き続けながら看護師を目指す人にとって選びやすい学校です。
全日制と同様、最終学歴が中卒の場合は3年以上の実務経験が求められます。
通信制の看護師養成課程で学ぶ(2年)
座学はテキストなどの通信教材を使って、自分のペースで勉強をしていきます。
ただし実習の科目では学校や病院等へ行き、現地で授業を受ける必要があります。
通信課程を受講する要件として、以前は10年以上の実務経験が必要でしたが、2018年4月1日以降は「7年以上」に短縮されています。
なお、ここでいう「実務経験」とは、准看護師として勤務した年数のことを指しており、就業場所や就業形態(常勤・非常勤・パートなど)は問いません。
詳細は、日本看護協会のWebサイトにも詳しく書かれています。