自動車ディーラー社員の志望動機の考え方・面接でよく聞かれることは?
また、多くのディーラーを複数志望しているため、どのように書き分けたらよいか悩んでいるという人もいるでしょう。
ディーラーに興味があっても、志望動機をどうしたらよいか悩む人のために、志望動機の書き方を例文付きで詳しく解説します。
自動車ディーラー社員を目指すきっかけで多いものは
自動車ディーラー社員を目指すきっかけは、人によって違いがありますが、代表的な理由としては以下のようなものが挙げられます。
クルマが好きだから
車に対する情熱や興味があるから
カーライフの観点からお客さまをサポートする存在になりたいから
サポートすることに喜びを感じるから
自動車という高額な商品を扱う環境にひかれたから
人と関わるのが好きだから
お客さまとのコミュニケーションや商品を提案するのが好きだから
成果に応じて給料がアップしていく環境にひかれたから
機械いじりやメカが好きだから
車の整備やメンテナンスに興味があるから
親が修理工場などを経営しており影響を受けたから
自動車ディーラーを目指す人の中には、やはり「クルマ好き」が目立つ傾向があります。
多少の違いはあるものの、クルマに対しての情熱や思い入れを持つことが、この仕事を選ぶ一因となっています。
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自動車ディーラーの志望動機の考え方
自動車ディーラーでないといけない理由を明確にする
自動車ディーラーの選考では、「クルマが好き」を志望動機として語る人が一般的です。
しかし、クルマが好きであるだけでなく、なぜ自動車ディーラーを志望しているのかという観点でほかの志望者と差別化することが重要です。
クルマが好きであるならば、自動車メーカーやカーショップなど他の就職先も考えられます。
そのため、志望しているのが自動車ディーラーである理由をしっかりと伝えることが必要です。
たとえば営業職であれば車を販売すること、整備職であれば車を整備・メンテナンスすることなどです。
こうして具体的な職種の業務内容と関連付けながら、なぜ自動車ディーラーでなければならないのかを練っていくことがポイントです。
また自動車ディーラー独特の魅力や仕事のやりがい、お客さまとのコミュニケーションにおいてディーラーが果たす役割などを具体的に挙げることも大切です。
これらを通じて自身が成長や貢献を実感できる場所として選んでいることをアピールするとよいでしょう。
そのディーラー(会社)でないといけない理由を明確にする
面接官としては、「どこでもよいからディーラーに就職したい」という志望動機よりも、「貴社の〇〇な社風が魅力的なので、ここで働きたい」という具体的な理由を持つ候補者を求めています。
自動車ディーラーはトヨタ、日産、ホンダなど、さまざまな系列が存在し、扱う車種や提供するサービス内容も異なります。
同じトヨタ系のディーラーであっても、各ディーラー会社で社風や理念が異なります。
応募先の事業内容や社風を十分に調べ、なぜそのディーラーでなければならないのか、自身の志望動機を明確にすることが重要です。
例えば、ディーラーが提供するサービスや商品、社内の雰囲気や働き方に共感を抱いたり、企業の理念が自身の価値観と一致していると感じたりすることなどです。
これにより、面接官に対して真剣にそのディーラーで働きたいという姿勢をアピールできます。
将来の目標やビジョンを織り込む
就職を単なるゴールととらえるのではなく、将来のビジョンや具体的な目標を持っている人は、より好感を持たれやすいです。
ただし、目標を伝える際には、具体的で現実的な内容にすることが重要です。
例えば、「営業の道を極め、地域のお客さまと固い信頼関係を築きたい」や「将来的には店長を目指し、多くの社員をリードできる存在になりたい」といった目標です。
こうした目標は、5年後や10年後の自分の姿を具体的にイメージできており、志望企業においてどのように貢献できるかや、自分の働きが会社にとってもプラスになることが伝わりやすくなります。
自動車ディーラーの志望動機の例文
子どもの頃から車に夢中で、将来は自動車関連の仕事に従事することを夢見ていました。
学生時代には、レストランや居酒屋での接客系のアルバイトを通じて、人とのコミュニケーションが何よりも好きであることに気づきました。
その経験から営業職に対する強い興味を抱くようになりました。
貴社を選んだ理由の一つは、ずっと憧れていた〇〇という車種を取り扱っていることです。
この車種に対する私の愛着と知識を活かし、お客さまに最適な提案ができる自信があります。
最近ではクルマ離れが進んでおり、同世代の若者たちも車にあまり興味を示さない傾向があります。
しかし、お客さまのライフスタイルを理解し、それぞれに適した自動車を提案できる営業マンになりたいと考えています。
私は小さな頃からクルマが好きでしたが、ほかの子どもたちとは異なり、デザインやスピードよりもメカニカルな構造や機能に興味を持っていました。
その情熱が高まり、高校では工業高校の機械科に進学しました。
さらに、自動車を整備する仕事に携わりたいという夢を追いかけて整備士学校で学びました。
私は特にハイブリッドカーや電気自動車の構造に深い興味があり、その分野での専門的な整備士として成長したいと考えています。
貴社はハイブリッドカーやEVに注力し、多くの新型モデルを展開していることから、ここで働くことが私の夢に一歩近づく手段だと確信しています。
自動車業界が「100年に一度の大変革の時代」に突入しているといわれています。
これからますます新しいテクノロジーが台頭するでしょうが、私は好奇心を持ちながら積極的に新技術を学び、変化に対応し続ける整備士になりたいと強く願っています。
私は車が大好きで、高校卒業後は地元の製造工場で自動車の組み立て作業に従事してきました。
毎日自動車に囲まれる中での仕事はやりがいを感じましたが、いつしかその車の魅力をお客さまに直接伝える役割に挑戦したいという思いが芽生えました。
初めて自動車を購入した際、親身な対応をしてくれた営業マンの姿勢に感銘を受け、彼のような仕事に憧れが募りました。
貴社を志望する理由の一つは、小さい頃から憧れてきた〇〇メーカー系のディーラーであることです。
また、貴社の方針である「意欲があれば未経験者でも歓迎する」という姿勢にも深く共感しました。
将来は、私を支えてくれた営業マンのように、ていねいで親しみやすいセールスを行い、お客さまが納得し、喜んでくれる存在になりたいと考えています。
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自動車ディーラーの面接で聞かれること・注意点
新卒や未経験者の面接で聞かれること
新卒学生や未経験者の面接では、主に次のようなことを聞かれることが多いです。
- なぜ自動車ディーラーで働きたいのか
- なぜ当ディーラーを選ぶのか(第一希望か)
- 学生時代に学んだこと、頑張ったこと、苦労したこと
- 他人からどのように評価されることが多いか
- 最近のニュースで関心のあるもの
- 10年後はどのような人材になっていたいか
- 配置転換や転勤に応じられるか
- 体力に自信はあるか(整備職)
- 前職を辞めた理由(既卒者)
新卒学生や未経験者の場合は、経験やスキルがないことが前提であるため、考え方や性格など、内面の適性を探る質問が多くなります。
大手のディーラーでは、「グループディスカッション」などを通じて適性を見られることもあります。
そのほか、自動車ディーラーならではの質問として、以下のようなものがあります。
「他のディーラーと比べてこのディーラーにはどんな印象を持っているか」
「自分では車に乗っているか、どんな車に乗っているか」
「〇〇(志望する職種)の仕事の役割は何だと思うか」
中途面接の面接で聞かれること
中途面接(キャリア採用)では、経験者が対象となるため、具体的な職務経験やスキルに焦点が当てられます。
前職での業績や実績について聞かれた際には「前職では、営業成績において毎年目標を達成し、担当エリアの売上を前年比で15%伸ばすことができました。」など、具体的な数字を盛り込んで説明するとよいでしょう。
また、なぜ前職を辞めて転職しようと考えているのかを問われることも多くあります。
そのときには「前職では充実した経験を得られましたが、新たな挑戦と成長の機会を求めて転職を考えています。」といった前向きな回答をすることが大切です。
服装・みだしなみ
自動車業界の服装において、公務員や金融業界ほど厳格ではありませんが、アパレル業界ほどカジュアルではない中間的なスタイルが求められます。
営業職や整備職であっても、面接では上下スーツの正装が望ましいです。
スーツの柄やアクセサリーは控えめであり、清潔感と誠実さを演出するものを選ぶようにしましょう。
髪型や身だしなみも整え、清潔感があり、仕事に対する真剣さをアピールできるよう心掛けます。
特に営業職志望者は、お客さまとのコミュニケーションが密接なため、外見には十分な注意が必要です。
堅苦しすぎず、かといって適当すぎないバランスを意識することもポイントです。
親しみやすく、信頼感のある印象を与える服装を心がけましょう。
面接の注意点
自動車ディーラーの面接では、いかに自分がクルマ好きであるかをアピールする人もいます。
もちろんクルマ好きをアピールすることは問題ありませんが、クルマが好きなことだけを述べるだけでなく、クルマとディーラーの仕事を結びつけて語ることが大切になります。
たとえば
「クルマの知識だけではなく、ディーラーの業務においてはお客さまの期待に応えるための学びと成長も欠かせません。謙虚に新しいことを吸収し、頼りになる存在になりたいと思っています。」
といったように、クルマ好きな一面をアピールしつつも、それをディーラーの仕事にどのように活かすかを具体的に伝え、お客さまとの関わりに焦点を当てることが大切です。
面接でクルマに関する知識を過度にひけらかすような行為は、面接官に不快感を与えるので注意しなければなりません。
自動車ディーラーの自己PRのポイント
自動車ディーラーに向いている性格・適性としては次のようなものが挙げられます。
クルマが好き
お客さまとの信頼関係が築ける
探求心、好奇心がある
目的達成意欲が高い、精神的に打たれ強い(営業職)
丁寧で確実な作業ができる、手先が器用(整備職)
自己PRでは、これらの要素を織り交ぜ、いかに自動車ディーラーに向いている人間であるかをアピールできるかがポイントとなります。
「小さい頃からクルマに興味を抱いており、趣味としてエンジンのオーバーホールやカスタマイズを行っています。」といった仕事に直結する強味はもちろん大きなアピールになります。
それ以外にも「部活動でコーチの厳しい指導にも長年耐えてきたため、精神的にタフです。」などのエピソードは、アピール材料として使えます。
求める人物像に合わせようとするあまり、無理矢理に話を作ったりすると、逆効果となる可能性が高いですので避けるのが賢明です。
自動車ディーラーの志望動機のまとめ
自動車ディーラーを志望する人の多くはクルマが好きなため、志望動機で差別化が難しい部分があります。
自動車に関わる職業や企業は数多くあるため「この企業で働きたい」と明確に伝えることが必要です。
なぜその自動車ディーラーを志望しているのか、どうしてこの企業で働きたいのかといった点をしっかりと考え、自分なりの志望動機を考えることが大切です。