自動車ディーラーで働くには

自動車ディーラー社員になるまでの道のり

模範的な進路

自動車ディーラー社員として働くには、各自動車ディーラーが実施する社員採用試験を受ける必要があります。

「トヨタカローラ札幌株式会社」、「トヨタカローラ大阪株式会社」なお、都道府県やエリアごとにディーラー会社は分布しています。

そのため働きたい地域のディーラーの採用試験を受けるのが一般的です。

ディーラーの採用試験は、「営業職(カーライフアドバイザー)」と「整備職(メカニック)」の大きく2つがあり、自分がどちらの仕事をしたいかで選びます。

・営業職採用:採用後は、お客さまへの新車の営業(販売活動)を行う
・整備職採用:採用後は、整備業務(点検、パーツ交換、修理など)を行う

ルートはさまざま

自動車ディーラーで働くまでのルートとして、主に次のようなものが挙げられます。

<自動車ディーラーで働くまでのルート例>
・大学や専門学校を卒業後、新卒採用で入社する
・高校卒業後、未経験採用で入社する
・社会人として別の仕事を経験したのち、中途採用(未経験採用)で入社する
・契約社員やアルバイトなどの雇用形態でディーラーに採用され、正社員登用を目指す

大手のディーラーでは、大学や専門学校を卒業したのちに新卒で入社する人が多い傾向です。

中小のディーラーでは、「未経験採用」も積極的に行われているため、高校卒業後そのまま入社する人や、まったくの異業種から転職をしてくる人もいます。

なお整備職を目指す場合には、詳細は後述しますが、整備士資格の関係で自動車整備学校に進学するのが基本です。

自動車ディーラー社員になるまでのルート

自動車ディーラーの求人の状況

新卒の求人

各自動車ディーラーでは、新卒の学生を対象にした定期採用が毎年行われています。

新卒の採用人数はディーラーによって異なりますが、一般的には年間20人前後の新卒社員を採用するディーラーが目立ちます。

都内大手ディーラー「トヨタモビリティ東京株式会社」のように、毎年100名以上の営業スタッフを大量採用するディーラーもあります。

採用の比率は、営業職2:技術職1程度の割合となっていることが多いです。

注意点として、整備職の新卒募集に関しては、自動車整備学校経由で行い、求人を一般公開していないディーラーもあることです。

中途採用の求人

自動車ディーラーでは、新卒採用のほかに、既卒者を対象とした中途採用も行われています。

中途採用は退職者の補充といった意味で行われることが多く、採用人数は若干名としているディーラーが目立ちます。

中途採用の場合、会社側は即戦力となる人材を求めてくるめ、営業職であれば営業関連の職務経験、整備職であれば整備経験が問われるでしょう。

ただし人手不足も抱えている業界ですので、意欲や適性があれば未経験で採用される可能性もあります。

特に「第2新卒」に該当するような年齢の若い求職者であれば、経験が乏しくても採用される確率は高まります。

自動車ディーラーで働くための学部・学歴

営業職志望が通う学校・学科

営業職の採用は全学部・全学科が対象となるため、特定の学部・学科を卒業しなくてはいけないという縛りはありません。

ただし「学歴」的な制限が設けられることはあります。

新卒採用では「専門学校卒以上」の学歴が応募条件となっていることが多く、大手のディーラーでは「4年制大学卒以上」で制限する会社もあります。

就職先の選択肢を広げる意味では、大学や専門学校に進学しておいたほうが確実です。

一方で、中小のディーラーや販売店(個人経営のディーラーなど)であれば、学歴的な制限は緩く、高卒者やフリーターなどを未経験で採用することもあります。

また、学歴は初任給の額にも影響し、4年制大学卒であれば初任給22万円程度、専門学校卒や短大卒では20万円程度になることが多いです。

整備職志望が通う学校・学科

整備職の新卒採用おいては、応募条件として次のような制限が設けられていることが多めです。

<整備職の応募条件例>
・整備士学校卒業者
・整備士養成課程卒業者(国家整備士2級課程以上など)
・自動車整備士試験合格者

このような条件があることから、高校卒業後は「自動車整備学校」などに通い、整備士養成課程で学んだ上で、整備職に就職するのがポピュラーな道です。

自動車整備学校には、2年制・3年制・4年制とコース種別があり、学費はおおよそ年間100万円程度となります。

大学の工学部の「自動車工学科」、「自動車科」などに通い、自動車整備士試験(整備士資格)の取得を目指す方法もあります。

なお、自動車整備士試験の受験資格を得るためには、国土交通大臣が「自動車整備士養成施設」として指定している学校の学部・学科でなくてはなりません。

自動車整備士養成施設の詳細については、国土交通省の以下のページから確認できます。

参考:国土交通省 自動車整備士養成施設の指定等の基準について

自動車ディーラー社員になるのに有利な資格はある?

営業職向けの資格

自動車ディーラーの営業職として働くうえで、必ず必要な資格や免許はありません。

営業職は資格よりもコミュニケーション力を身に付けることが大切です。

ただし、「販売士」、「営業力強化検定」、「営業士検定」など営業関連の資格を取得すると、スキルアップにつながります。

参考:商工会議所の検定試験 販売士
参考:ビジネス能力検定 サーティファィ 営業力強化検定
参考:日本営業士会 営業士

また営業職は、自動車保険や自動車ローン等の金融商品も取り扱うことになるため、「ファイナンシャルプランナー」などの金融系の資格を所持していると強みでしょう。

参考:日本FP協会

整備職向けの資格

整備職として働く場合は、整備士資格となる「自動車整備士試験(自動車整備士技能検定)」がなかば必須です。

参考:一般社団法人日本自動車整備新興会連合会 自動車整備士資格試験情報

自動車整備士試験は、大きく「1級」「2級」「3級」「特殊整備士」の4タイプに分けられ、2級以上を採用条件としているディーラーも少なくはありません。

自動車整備士試験の受験資格は、自動車整備学校の整備士養成課程で学ぶと得られます。

自動車整備学校には進学せず、未経験から整備業務に携わり、実務経験を重ねて受験資格を得る方法もあります。

普通自動車免許

営業職・整備職問わず、ディーラーで働くうえで「普通自動車免許」は欠かせません。

ディーラーでは、車検の引き取りや納車などでお客さまの車を運転することもあり、普通自動車免許がないと仕事の幅が狭まります。

また、車を運転したことのない人が、車の魅力をお客さまに説くのは難いでしょう。

多くのディーラーの募集要項には、「普通自動車免許取得者」、もしくは「入社までに自動車免許を取得できる人」が条件として設定されています。

さらに「オートマ限定不可」としているディーラーもあり、その場合は入社までにオートマ限定を解除し、マニュアル車も運転できるようにしなければなりません。

自動車ディーラー社員に必要な資格やスキルはある?

自動車ディーラー社員に向いている人

自動車ディーラー社員に向いている人の性格的特徴としては、次のようなものが挙げられます。

<自動車ディーラー社員に向いている性格・適性>
・クルマが好き
・お客さまとの信頼関係が築ける
・探求心や向上心がある
・精神的に打たれ強い(営業職)
・丁寧で確実な作業ができる、手先が器用(整備職)

クルマと密接に関わる仕事であるため、大前提として「クルマが好き」であることが強みになります。

ただし、昨今は以前のようにパワーや性能で車を選ぶ人よりも、使い勝手や実用性を重視して車を選ぶ人が増えてきているため、単に詳しいだけでなく、生活と車を結び付けて考えられる人が向いています。

営業職は、ノルマが課せられ、上司やお客さまから厳しい言葉を掛けられることもあるため、打たれ強く精神的にタフな人が適しているでしょう。

整備職は、複雑な自動車のパーツをいじることになります。

安全のためにも決して作業にミスは許されないため、整備職は、正確性や手先の器用さが求められます。

自動車ディーラー社員に向いている人・適性

自動車ディーラー社員のキャリアプラン・キャリア

入社後のキャリアの歩み方

営業職の場合、入社後はまずはショールームでの接客など経験しながら、営業の基本を身に付けていきます。

その後、保険対応やアフターフォロー、法人営業なども経験し、仕事の幅を広げていきます。

ゆくゆくは、営業部門のリーダーやマネージャーに昇進します。

整備職の場合、入社後は見習い整備士としてオイル交換などの簡単な作業から入り、徐々に車検や修理といった高度な整備作業にシフトしていきます。

整備チームのリーダーや工場長などに昇進していくのが一般的です。

整備職としてキャリアアップするには「資格」も関係し、自動車整備士試験1級や2級といった上位資格取得し、整備範囲を広げることも大切です。

その先のキャリアプラン

長く経験を積んだ社員は、ディーラーの「店長」に昇進することもできます。

営業職だけでなく、整備職が店長になることもあります。

店長となると、それまでの現場業務から離れ、店舗売上管理などのマネジメント業務を行います。

優秀な社員は、店長のさらに上となる「エリアマネージャー」に昇進し、複数のディーラー店舗を管轄する立場に就くこともできます。

ただし、店長、エリアマネージャー共に席は限られているため、全員が昇進できるわけではありません。

その他のキャリアプランとしては、ディーラーで働いた経験を生かして中古車販売ビジネスなどをはじめたり、個人の整備工場などを立ち上げる人もいます。

自動車ディーラー社員は高卒から目指せる?

大手ディーラー

大手ディーラーや人気ディーラーの場合、新卒採用は専門学校卒以上の学歴で制限しているディーラーも多めです。

ただし、大手ディーラーであっても中途採用であれば、学歴ではなく職務経験やスキルで採用されます。

まずは高卒で入社できるディーラーで職務経験を積み、いずれ経験を武器に中途採用で大手に転職を図ることは可能です。

中小ディーラー

中小ディーラーや販売店(個人経営のディーラーなど)であれば、高卒の未経験者を積極的に採用しているディーラーも目立ちます。

近年は「若者のクルマ離れ」が進んでいることもあり、中小ディーラーでは若手スタッフが十分に集まらず、人手不足に陥っている職場も増えてきています。

若者が少ない地域であれば、高卒であっても歓迎されることもあります。

自動車ディーラーへの転職を検討するなら、転職エージェントに相談してみよう

未経験や中途で自動車ディーラーを目指す場合には、転職エージェントに登録しておくのもおすすめです。

自動車ディーラーの分野に強い転職アドバイザーから、業界情報を聞くことができたり、自動車ディーラーの「非公開求人」の情報を得ることができます。

まだ転職するか迷っている、そもそも自動車ディーラーが自分に合っているか不安という段階でも、専門家のアドバイスを聞くことでキャリア選択の幅を広げることができます。

リクルートエージェントは、転職エージェントの中で最も求人数が多く、転職実績もNo.1となっているので、まず登録しておきたいエージェントです。

また、20代の方や第二新卒の方は「マイナビジョブ20's」に登録してみるとよいでしょう。

20代を積極採用している企業の案件が多く、専任キャリアアドバイザーによる個別キャリアカウンセリングを受けることができます。

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