医師の臨床研修
医師の臨床研修とは?
臨床現場で働くために受講する研修
かつての日本では、医学部で勉強し医師免許を取得すれば、医師として臨床現場に出ることができました。
臨床研修はあくまでも努力規定であり、必須のものではなかったのです。
しかし、平成16年の改定によって「診療に従事しようとする医師は、2年以上の臨床研修を受けなければならない」とされ、研修が必修化されました。
現在では、臨床研修を受けなければ医師として診療に従事することはできません。
医師を志す人にとっては、研修が必修化したことで、医学をよりじっくり学ぶ機会が増えたといえます。
臨床研修を受けることで地域医療との接点が増えたり、専門の診療科に偏らずに幅広い科での研修を行ったりもできるようになりました。
ただし、この臨床研修は、あくまでも「診療に従事する場合」に必要になる研修です。
大学などの研究機関で研究者としての道を歩む医師の場合は、臨床研修を受けなくても業務に差し支えはありません。
臨床研修のプログラム
医師の臨床研修のプログラムは、受け入れ先の病院によって異なります。
規模の大きい総合病院では各診療科を1〜2ヵ月ごとに回ることもありますし、専門分野に特化した病院では、特定の診療科で時間をかけて知識やスキルを磨くこともあります。
どの病院の研修プログラムに参加するかは、個人の希望によって自由に選ぶことができます。
最近ではインターネット上でプログラムの内容を公開する病院も増えており、より選択の幅が広がっています。
なお、以前は研修医が診療のアルバイトをすることが一般的になっていましたが、近年はこういったアルバイトは基本的に禁止されています。
研修期間中は、プログラムに専念することが求められるようになったということです。
医師の臨床研修に関する最新の情報は、厚生労働省のページを確認してください。