医師が独立・開業するには?

医師の独立・開業とは?

開業には莫大な費用がかかる

医師免許を取得すると、独立して病院を開業することができます。

しかし、実際には医師になっていきなり独立するケースはほとんどなく、まずは大きな病院で経験を積みながら資金を貯めて、10年以上経ってから独立するというケースが多いようです。

その理由のひとつとして、病院の開業には莫大な資金が必要ということが挙げられます。

一般的な飲食店を開業する際にも設備投資は必要になりますが、病院の場合は専用の医療機器を揃えなければいけないため、さらに多額の設備投資が必要です。

必要な機器は診療科によって異なるものの、レントゲンやCTスキャン、エコーの設備をそろえるには数百万円単位でのお金が必要になります。

こうした医療機器はメンテナンスも欠かせないため、継続的に費用がかさみます。

さらに、病院には医師だけでなく、看護師薬剤師、検査技師等のスタッフも必要なため、人件費もかかります。

医療スタッフはいずれも有資格者となり、給料もそれなりの金額を支払わなければいけません。

一人前になってからの独立・開業が一般的

病院を開業するためには、資金調達のためのたくさんのハードルをクリアしなければならず、新人の医師にはなかなか難しいのが実情です。

また、肝心の技量や専門レベルが独立するに達していないと患者さんを満足に治療できず、結果的に病院への患者さんの足が遠のき、経営が立ち行かなくなる恐れがあります。

資金面のみならず、医師として一人前になったタイミングで独立・開業をすることが望ましいといえます。

なお、親が経営する病院の跡を継ぐケースでは、設備投資はかなり抑えられます。

20代で正社員への就職・転職

20代で正社員への就職を目指す(PR)

「Re就活エージェント」は、第二新卒・既卒・フリーター・ニート向けサービス。20代未経験OKの求人が多数。

20代登録比率No.1

医師の独立開業専門のコンサルタントも

病院の開業にはさまざまな課題があり、解決しなければならない問題がたくさんあることから、世間には「医師の独立開業」を専門にするコンサルタントも多数存在しています。

医師のコンサルタントは、開業する土地の選定から経営計画の作成、資金調達や行政への手続きの支援など、さまざまな形でサポートします。

病院を開業するということは、医師としてだけではなく、経営者としての手腕も必要になってきます。

近年、独立開業を目指す医師は増加傾向にあり、地域によってはライバルのクリニックや診療所が乱立している場合もあります。

同じ診療科が近隣にあることは、少なくとも開業においてはメリットとはなりませんし、その競争は熾烈であり、医師としての腕だけでは勝ち残ることができません。

周囲のサポートをうまく取り入れながら、病院の経営を軌道に乗せることが大切です。

開業医として独立する最適なタイミングは?

開業医として自分のクリニックや診療所を開きたいと考えている場合、事前に独立のタイミングを見極めておくことが不可欠です。

一般的に、医師の独立で最適なタイミングは40代にさしかかった時期といわれています。

このタイミングで、自分の医院を持つためには、マネジメントに関するノウハウをしっかりと理解し、準備しておく必要があります。

勤務医であれば、勤務先の病院によって定められている就業規則を順守し、用意されている業務や仕事をしていくことで評価されます。

経営やマネジメント、会計に関する知識を持っていなくても仕事をすることはできますが、独立するとなると銀行との融資交渉から始まり、資金計画の作成・税金対策、開業が決まれば従業員の確保や育成、設備の手配なども自分でしなくてはなりません。

医師として技術を身につけながら経営まで学ぶためには、非常に大きな労力や時間が必要です。