映像制作会社に入るには? 大学・学部はどう選べばいい?
映像制作会社社員になるまでの道のり
映像制作会社は全国各地にありますが、どのような分野の仕事を引き受けているのかは企業によって異なります。
テレビ局の関連会社として放送用のコンテンツを制作しているところもあれば、企業や公的な団体のPRビデオの制作を得意としているところもあります。
ゲームやミュージックビデオなどを専門に手がけているところもあります。
最近では結婚式や葬式など冠婚葬祭用のプロフィールビデオも人気を集めており、制作に力をいれている企業もあるようです。
それぞれの企業の採用試験に合格すると、晴れて映像制作会社の社員として働くことができます。
採用試験では、映像ディレクターや編集職など、職種別に採用していることが多いのが特徴です。
もちろん、クリエイティブな職種だけではなく、営業や経理などの事務スタッフとしての募集もあります。
以上のようなことを踏まえたうえで、自分の作りたい映像や職種について熟考したうえで就職先を決めましょう。
20代で正社員への就職・転職
映像制作会社社員になるための学校・大学学部
映像制作会社を目指すにあたって、高校や大学での専門は「文系」「理系」どちらでも問題ありません。
基本的にはどのような学部でもOKなので、自分の興味のある分野をしっかり勉強することが大切です。
人によっては、芸術大学や美術大学への進学を選択する人もいます。
芸術大学や美術大学の場合は四年制で学ぶことになり、学費も高額になります。
そのぶん美術史やデッサンの基礎、実技指導などさまざまな知識と技術を身につけることができるのが大きな強みです。
クリエイティブな仕事をするのであればどこかで必ず役立つでしょう。
また、映像クリエイターを育成するための専門学校に進学する人もいます。
専門学校の場合は二年制のカリキュラムで学ぶのが一般的です。
実際に映像を制作しながら学ぶことができるので、即戦力を目指す人は専門学校を選ぶのもよいでしょう。
映像制作会社社員に向いている人
映像制作会社の社員に向いているのは、映像作品に興味がある人です。
子どもの頃からテレビをよく見てきた、映画鑑賞が趣味、ミュージックビデオが大好き。
そういう人が映像制作会社には向いています。
面接試験でも、印象に残っている映像作品や好きな映像デザイナーについて尋ねられることがあります。
入社前から詳しい専門知識は求められませんが、最低限の勉強はしていきましょう。
また、映像制作に携わる以上は芸術的なセンスも欠かせません。
音楽が好きでさまざまなジャンルの音楽を知っている人や絵画が得意で美術の専門知識がある人も、この業界で活躍できます。
何よりも求められるのは、映像を通して何かを伝えたいという情熱があることです。
見る人を感動させたい、最高のエンターテイメントを作りたい、世の中をもっとよくしたい。
そんな熱い思いがある人は映像制作会社の仕事に適任です。
20代で正社員への就職・転職
映像制作会社社員になるのに有利な資格やスキルはある?
映像制作会社で働くにあたっては、特別な資格は必要ありません。
学歴に関しても特に問われないことが多いようです。
テレビ局の正社員を目指す場合は大卒以上の学歴が求められることがあります。
しかし、映像制作会社の場合は高卒や専門学校卒でも積極的に採用する傾向があります。
この業界はクリエイティブな仕事を中心としているだけに、センスやアイディアが成功のための重要なカギを握るのです。
採用試験でもこうした能力を重視することが多いのが特徴です。
「映画鑑賞や音楽鑑賞が趣味である」「絵を描くことが得意である」「動画の編集の経験がある」など。
芸術的なセンスや実績がある人はアピールするとよいでしょう。
映像や編集のスキル
映像制作会社のメイン業務である映像制作は、制作者自身のセンスやアイデアが問われるクリエイティブな仕事です。
筆記試験や実技試験に合格すれば能力が証明できるものでもなく、働く上で必要な資格や免許というのは特にありません。
もちろん映像作品に関する知識は必要とされますが、基本的には学歴や資格ではなく本人の資質が重視されると理解しておくとよいでしょう。
業務の都合上「自動車免許」を必要とする場合はありますが、それ以外においては特に必要な資格はないことのほうが多いようです。
何か勉強したいのであれば、撮影や編集に関する基礎的なスキルを身につけておくと、入社後に即戦力として働きやすくなるでしょう。
映像クリエイターを養成する専門学校ではこのようなスキルを学ぶこともできます。
コンテストの受賞歴
資格や学歴、スキル以外で就職試験の際にひとつの強みとなるのは、映像関係のコンテストやコンクールにおける入賞歴です。
日本国内の有名なコンテストとしては「ぴあフィルムフェスティバル」や「CGアニメコンテスト」「ミニミニ映像大賞(NHK)」などがあります。
いずれもアマチュアの映像作品の参加を広く受け入れているので、学生が入賞することも珍しくありません。
将来的に映像ディレクターやクリエイターを目指している人も多く参加しているといわれるコンテストです。
就職前に実力を試すために挑戦してみるのもよいのではないでしょうか。
たとえ優秀賞を逃したとしても、審査員からコメントをもらえることがあるので、自分の作品と向き合う貴重なチャンスとなるでしょう。
映像制作会社社員のカメラマンに有利な資格
近年では家庭向けに販売されているビデオカメラも非常に性能が高くなっています。
カメラマンを目指す人は就職前にこうした機材を触ることで、扱い方がわかるようになるでしょう。
また、映像制作会社でカメラマンとして働く場合、車を運転しなければいけないこともあります。
撮影場所を探したり下見をしたりするロケハンのときや、さまざまな機材を積んでいくロケのとき。
専任のドライバーがつくこともありますが、予算やスケジュールの関係で自分で車を運転しなければならないことがあるのです。
特にアシスタント時代は先輩カメラマンに代わって運転を担当する可能性があります。
就職試験の際に免許や運転経験を尋ねられることもあるようです。
カメラマンを目指すのであれば、入社前にできるだけ自動車免許を取得しておくとよいでしょう。
映像制作会社社員の編集に有利な資格
映像編集をする人は、思い描いた映像を作るために編集用の機材を使いこなすスキルが求められます。
どんな機材やソフトを使っているかは企業によって異なりますが、よく使われているのはAdobe PremiereやAfter Effectsなどの編集ソフトです。
また、映像加工のソフトであるPhotoshopを使うこともあります。
このような編集ソフトのなかには能力を認定する試験が行われていることがあるので、力をつけるために受けてみるのもよいでしょう。
もうひとつ、映像を編集する上では、絵や音楽に関するスキルが役立つこともあります。
美術部で絵を描いた経験や、音楽サークルで楽器演奏に励んだ経験を、思いがけない形で仕事に生かせる日が来るかもしれません。
映像制作会社社員のキャリアプラン・キャリアパス
映像制作は、企画や撮影、編集などの専門的なスキルが必要とされる仕事です。
そのため、映像制作会社の社員は、入社後まずは見習いからスタートすることが多いといわれています。
ディレクターやカメラマンのアシスタント、あるいは編集の補佐などに入り、雑用を引き受けるのです。
先輩社員の仕事を近くで見ることで、業務に必要なスキルやコミュニケーションのコツを学びます。
企業によっては見習い期間は非正規雇用としているところもあるようです。
この期間は給料が低かったり待遇がよくなかったりするので、入社前にしっかり確認しておきましょう。
一人前になれば正規雇用として給料もアップすることが多く、実績ができればそのぶん待遇もよくなります。
人によっては映像制作会社で実績ができたあとに、フリーランスのクリエイターとして独立する人もいます。
映像制作会社への転職を検討するなら、転職エージェントに相談してみよう
未経験や中途で映像制作会社を目指す場合には、転職エージェントに登録しておくのもおすすめです。
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まだ転職するか迷っている、そもそも映像制作会社が自分に合っているか不安という段階でも、専門家のアドバイスを聞くことでキャリア選択の幅を広げることができます。
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