視能訓練士の需要・現状と将来性

視能訓練士の現状

「公益社団法人 日本視能訓練士協会」によると、視能訓練士の国家試験合格者数は2019年3月31日時点で16,199名です。

視能訓練士の有資格者数の人数は1971年にはたった121名だったものが、1990年には1,813名、2010年には9,351名と右肩上がりで増加しています。

視能訓練士の仕事は現状では検査や眼の見え方に関する訓練が中心となっており、高齢化や眼科医療の技術の進歩に伴ってその知名度もまた右肩上がりとなっています。

一方で、視能訓練士と密接に関わる仕事である「眼科医」の人数は、2016年時点で約13,000名となっています。

視能訓練士という職業は、眼科医1名に対して2~3名は必要であるとされているため、現状ではまだまだ視能訓練士の人数は不足しているといえます。

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視能訓練士の需要

前述のとおり、社会の高齢化に伴って視能訓練士という職業は眼科医に対して人数が不足しているのが現状であり、まだまだ視能訓練士の供給は足りていません。

ただし、視能訓練士の需要は地域によって格差があり、一般的に都市部では視能訓練士の求人需要が高まっているのに対して、地方では都市部ほど高い需要は見られない傾向にあります。

また、前述のとおり視能訓練士の有資格者数は年々増加傾向にあり、需要が高まっているとはいえ地域差がありますので、お住いの地域によっては就職が厳し目になる可能性があります。

しかしながら、眼科医療の専門化や細分化が進んでくれば、都市部はもちろん、地方でも視能訓練士の需要が高まることは予想できます。

視能訓練士の将来性

視能訓練士の将来性については、2つの見方をすることができます。

1つは「需要の増加に伴う活躍の場の拡大」です。

前述のとおり視能訓練士は眼科医の人数に対して不足している傾向にあり、高齢化に伴う眼科医療の需要増加と眼科医療の進歩に伴う新しい医療技術の導入により、視能訓練士の需要はしばらく頭打ちにはならないだろうという考え方です。

2つ目は「有資格者の増加に伴う需要の頭打ち」です。

視能訓練士の仕事はここ10年で2倍程度まで増加しており、いくら現状では不足気味であるとはいえ今後もそうなるとは言い切れないのも事実です。

もし、何らかの理由で視能訓練士の人気が高まり、視能訓練士を目指す人が増えてくれば有資格者数は爆発的に増加し、頭打ちになってしまう可能性も捨てきれないのです。

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視能訓練士の今後の活躍の場

医療分野全体に言えることですが、昨今の医療機関は「専門家・細分化」が進んでいます。

「〇〇外来」という名称を耳にする機会も多くなってきたかと思いますが、社会的なニーズが増加した医療分野はその専門の外来が登場するようになり、より専門的な医療を提供できるようになりました。

視能の分野においても同様のことが言え、視能疾患ごとに専門外来が増加すればそれに特化した視能訓練士の需要も増加することになります。

また、介護の分野においてもリハビリテーションが専門家・細分化されれば、介護分野における視能訓練士の需要はさらに高まります。

高齢化と眼科医療の向上、医療分野の専門家が進むことにより、視能訓練士は眼科医療における専門性や新しい分野での活躍が期待されることになります。