裁判官の仕事内容

判決・決定を言い渡す

裁判官は、全国各地の裁判所において裁判を担当し、口頭弁論や証拠調べを経て、判決・決定を言い渡します。

裁判官は事前に提出された資料を読み込んでから裁判に臨みます。

裁判においては当事者や弁護士、検察官、証人などの話を聞き、証拠が妥当なものかを調べ、法に照らして判断を下します。

裁判官の判決は人生を左右する重大なものであり、また判例として後の裁判にも影響を与えるものであるため、大きな責任が伴います。

裁判には大きく分けて「民事裁判」と「刑事裁判」があり、どちらを担当するかによって取り扱う案件や仕事内容も大きく変わります。

なお、「裁判官」とは最高裁判所長官、最高裁判所判事、高等裁判所長官、判事、判事補、簡易裁判所判事の総称です。

民事裁判の仕事

まず、民事裁判の場合は、原告(訴えた側)と被告(訴えられた側)との争いの間に立ち、双方の言い分を判断し、法律を適用して判決を導き出します。

たとえば、「100万円を貸したのに、期限が過ぎても返してくれない」と原告が主張し、被告が「100万円はたしかに受け取ったが、借りたのではなく、もらったのだ」と主張している場合は、使用貸借契約自体があったのかが問題になりますので、契約書の有無や、借りたことを裏付ける証拠があるかどうかを調べた上で、結論を導き出すことになります。

賠償の支払いを命じたり、和解や調停によって解決を図ることもあります。

刑事裁判の仕事

また、刑事裁判の場合は、検察官によって罪を犯したとして起訴された者(被告人)が、本当に罪を犯したのかを判断し、検察官の求刑に対して検討をし、判決を言い渡します。

たとえば、殺人の疑いで起訴されている被告人の場合は、起訴状を読んだ後、証拠として凶器や被害者の傷などを検証したり、目撃者などがいれば証人尋問でその時の様子を詳しく尋ねるなどして、証拠調べを行います。

また被告人本人や弁護人の意見も聴き、本当にその被害者を殺したのは被告人なのかを判断します。そして、被告人が罪を犯したと認められれば、情状酌量の余地に配慮し、どのような量刑が適切かも判断します。

その他の裁判の仕事

以上の一般的な民事・刑事裁判のほか、家庭裁判所の家事事件や少年審判も担当します。

家事事件とは離婚などの家庭内紛争のことで、家庭裁判所の裁判官が審判を担当します。当事者より提出された証拠を調べたり、調査官の意見を聴いたりして判決を導き出します。

家庭裁判所調査官の仕事

また、非行少年の処遇を決定する少年審判も担当します。法律の熟知はもちろんのこと、少年の今後の更生のためにどうしたらよいか思いを巡らせる、大事な仕事です。

裁判以外の仕事

刑事事件において、逮捕状や捜索差押令状に基づいて捜査を行うことがよくありますが、これらの令状を発布するのも裁判官の役割です。

これは、捜査機関による行き過ぎた捜査により、被疑者らの人権が害されないようにするためです。