「理容師」の仕事とは

理容師の仕事内容

カミソリを使ってお客さまのヘアスタイルを整える

理容師は、おもに髪の毛のカットやシャンプー、顔そりなどを行い、お客さまの髪型を中心に整える仕事です。

美容師とは違い、「カミソリ」を使った施術を行えるのが理容師の大きな特徴です。

男性向けのサービスという印象を持たれがちな理容師ですが、近年ではカラーやパーマ、エステなども行うような女性向けの理容室も登場しています。

サービス業の一種として、お客さまに心地よいと思っていただける接客を提供しながら、お客さまのヘアスタイルを整えていきます。

理容師の就職先・活躍の場

理容室への就職が一般的

理容師のおもな就職先は理容室となります。

理容室は大手チェーン店もあれば、個人経営の小さな店まで規模はまちまちですが、理容師免許があれば日本全国のどのような地域でも理容師として働くことができます。

経験を積むと独立して、自分の理容室を構える人もいます。

また、一般的な理容室で働くことに加え、最近では福祉領域における理容サービスのニーズが増えており、在宅訪問や老人ホーム、病院等への出張を行う理容師もいます。

理容師1日

店の営業時間に合わせて仕事をする

理容師の1日の流れの特徴は、店舗の営業時間に沿って勤務時間が決まってくるということです。

ここでは、スタッフが複数人いる中規模の理容室で働く理容師のある1日について紹介します。

06:00 起床
朝は散歩や軽いランニングをして目を覚まします。

07:00 朝食
ニュースをチェック。お客さまとの会話を盛り上げるためにも、世の中の動きはしっかりと掴んでおきます。

08:30 出勤
ユニフォームに着替え、店内や店の周りの掃除を行います。

10:00 開店
お客さまをお迎えし、理容師としての施術を行っていきます。

13:00 昼食
店の忙しさによって、昼休憩をとる時間は日によって異なります。

14:00 部下の指導
お客さまがいない時間に、アシスタントの技術を確認します。

19:00 閉店
掃除、片付けは毎日しっかりと行います。

20:30 帰宅
時期によっては、出張やイベントへの出席、コンテストに向けてのトレーニングも重なります。

理容師になるには

まずは専門学校で学び理容師免許を取得する

理容師として働くためには、まず理容師国家試験に合格する必要があります。

理容師国家試験は誰でも受けられるものではなく、理容師の養成課程がある専門学校で2年(通信の場合は3年)学び、所定の課程を修了することで受験資格が得られます。

理容師になるのに年齢制限はなく、高校を卒業してすぐに専門学校へ入学する人がいる一方、働きながら通信教育などで学んで理容師を目指す人もいます。

理容師免許を取得して理容室へ就職というのが、一般的なルートです。

理容師の学校・学費

専門学校によって特色は異なる

理容師免許を取得するためには、理容専門学校に通って知識や技術を身につけたうえで、国家試験を受験する流れとなります。

理容専門学校はその大半が2年制、長くても3年制となっており、どのような学校でも理容師として働くために最低限必要なスキルは身につけることができますが、各学校のカリキュラムや特色は異なります。

学校によって留学制度があったり、コンクール受賞実績が多かったり、就職サポート制度が充実していたりとさまざまな違いがあるため、よく比較検討して進学先を決めたほうがよいでしょう。

また、学費も同じ修業年限の専門学校でも、卒業までに数十万円以上の差が出る場合があります。

理容師の資格・試験の難易度

学科と実技をバランスよく勉強することが重要

理容師として働くには、国家試験を受けて理容師免許を取得する必要があります。

理容師の国家試験は、厚生労働省が指定した試験機関である「財団法人理容師美容師試験研修センター」によって実施されています。

学科と実技の試験がそれぞれ年に2回行われ、合格率は50%~80%と試験実施時期や年度によってやや幅が出ています。

しっかりと試験対策をしておく必要がありますが、日頃から専門学校での勉強に真面目に取り組んでいれば、合格はそこまで難しいわけではありません。

理容師の給料・年収

実力を高めることで収入アップにつながる

理容師の給料は、個々の勤務年数や技術レベル、雇用形態、またお店の評価基準などにより異なりますが、平均年収は250万円~350万円程度とされています。

経験を積んでいけばいくほど収入はアップする傾向にありますが、アシスタント時代は「見習い」という立場になるため、月給で15万円程度しか得られない場合があります。

もし独立し、自分で理容室を経営していくとなれば、努力次第で大きな収入を得ることも不可能ではありません。

理容師のやりがい、楽しさ

自分の技術力で何歳になっても勝負できる

理容師の魅力のひとつは「腕一本で稼げる職業」であることです。

自分の技術によってたくさんのお客さまを満足させることができますし、多くの指名客をつけたり、独立したりと、自分自身で道を切り開くことができます。

また、一般的な会社員のように定年という考え方がされにくい職業であるため、健康的で仕事への情熱を持ち続ければ、何歳になっても理容師として活躍し続けることができるのも、この仕事の魅力といえます。

理容師のつらいこと、大変なこと

一人前になるまでには時間もかかる

専門職である理容師は、時間をかけてスキルアップを目指していかなくてはなりません。

努力を重ね、お客さまや周りのスタッフからようやく一人前と認められるまでには何年もかかることもあります。

新人時代は給料が安かったり、練習などで拘束時間が長くなったりすることもあるため、多忙で苦しい生活になるかもしれません。

それでも理容師として成長したいという強い気持ちを持ち、自分の技術向上のために地道な頑張りが求められます。

理容師に向いている人・適性

ヘアカットやシェービングのプロになりたいという思い

理容師と美容師の境界線はなくなってきていますが、とくに理容師に向いているのは、ヘアカットはもちろん、カミソリを使ったシェービングのプロフェッショナルとして腕を磨きたいと思える人です。

理容師の場合おもに男性客へサービスを提供することになるため、たくさんの男性に満足いただける技術を学び、仕事に生かしていきたいという考えがある人は、理容師に向いているといえるでしょう。

また、この仕事は一人前になるまでに時間がかかりますが、地道に修業をして手に職をつけたいと考える人も理容師に向いています。

理容師志望動機・目指すきっかけ

理容師のサービスに親しみがあった

理容師を目指す人は、美容師ではなく、「あえて理容師になりたい」という思いを抱いていることが多いようです。

自分自身が幼い頃に理容室に通って馴染みがあったという人や、理容師による顔そりのサービスが気持ちよく、自分もそのような技術を身につけて働きたいといった声が聞かれます。

また、理容師は腕一本で食べていける職業であり、将来的には独立を目指して理容師免許を取得しようとする人もいます。

理容師の雇用形態・働き方

雇用されて働く人と独立開業する人がいる

理容師は、理容室に雇用されて社員やアルバイトとして働く人が多いですが、独立開業してやっていくことも可能です。

ただし、理容サービスは価格の下落傾向が続いており、競争が厳しく、確かな実力や信頼がないと経営を続けていくのが難しくなってしまうかもしれません。

理容室へ就職する場合でも、店によって経営方針や勤務時間などは大きく異なるため、実際には就職先によって仕事の進め方や働き方には違いが出てくるといえるでしょう。

理容師の勤務時間・休日・生活

拘束時間は長くなりがちな仕事

理容師は、基本的に職場である各理容室の営業時間に沿った時間で働きます。

しかし、朝は開店時間に間に合うように準備をする必要がありますし、閉店後も掃除や片付けなどをするため、営業時間に加えて最低でも2~3時間は働くことになります。

とくに新人時代は誰よりも早く出勤し、夜は遅くまで残って技術向上のための練習をする日々となります。

休日は店の定休日を中心に、月に6日~8日程度となることが多いようです。

理容師の求人・就職状況・需要

若い人を求める理容室が増え、チャンスは十分にある

理容室のニーズはひと昔前に比べると減っているといわれますが、一方、最近の理容業界で課題となっているのが理容師の平均年齢の上昇です。

理容サービスの需要は減っても急激になくなることは考えにくいため、理容室の多くは体力がある若い理容師を求め始めており、これから理容師になる人にとってはチャンスともいえます。

理容専門学校では、理容業界関係者や卒業生とのネットワークも強く、就職先を紹介してもらえることが多くあります。

希望通りの就職を実現させている人も少なくありません。

理容師の転職状況・未経験採用

理容師としての確かな知識・技術は不可欠

低価格のカットを行う理容室の普及により、各店舗はサービスの多様化など生き残りに向けてさまざまな施策を行う必要性が高まっています。

新しい風を取り入れるために、転職希望者を積極的に受け入れる理容室も出ているといえるでしょう。

ただし、理容師として働くのであれば、経験にかかわらず理容師免許は必須となります。

まずは理容専門学校で確かな知識や技術を学び、国家試験に合格するところから道が開けてくるでしょう。

理容師の現状と将来性・今後の見通し

理容室の数は減少傾向だが、新たな活躍の場も生まれている

現代では若い男性も美容室を利用する機会が増え、さらに少子高齢化の影響などもあり、理容室の数は減少傾向となっています。

とはいえ、理容師の活躍の場がまったくなくなるということではありません。

「顔そり」ができるのは理容師の特権であり、そうしたサービスを求めて理容室へ足を運ぶ人もいますし、女性向けの理容サービスを提供する店も登場しています。

また、高齢化社会が進むなかで、高齢者や障害を持つ人へのサービス、訪問サービスなど、時代のニーズに合わせた理容サービスを提供する理容師たちに注目が集まっています。