レーサーに向いている人、適性

時速300キロ以上で疾走しても平気な人

カーレースでは、マシンに乗って時速200キロ、300キロ以上で走行します。このスピードで走ると、ふつうの人間は視野が狭くなり、恐怖心を感じるといいます。

レーサーは、たとえ時速300キロで走っても、冷静に状況を判断して的確な操作を行う必要があります。超高速で走行しても平気という人でなければ、命の危険さえあります。

どのレースも、コンマ何秒を争う一瞬の駆け引きや判断力が勝敗を分けることになります。また、事故を防ぐための的確な判断力と対応力も必要になります。

レーサー向きかどうかは子どものころにもわかる

たとえば、3〜9歳の子どもなら、カートに乗ってもかなりのスピードで走行して、かつ運転テクニックがしっかりしている子。

また、10歳以上でカートレースに出場して、上位入賞をつづける子も、スピードに対する恐怖心がなく、レーサーに向いているといわれています。

レーサーとしての才能はいつ開花するかわからない

ただし、レーサーとしての才能は、いつ花開くかわかりません。

F1に参戦したこともあるレーサーの佐藤琢磨選手は、大学生のとき、レーサーになることを目指してカートを始めました。

一般に、レースの世界では、中学生からカートを始めても「遅い」といわれます。大学生というのは、レース界の常識でいえば、遅すぎます。

ところが、佐藤選手は、カートでいきなり才能を発揮しました。その半年後の1996年には、ホンダと鈴鹿サーキットが設立した鈴鹿サーキット・レーシング・スクールに、10倍の難関をくぐりぬけて入学しました。

さらに、その1年後、首席で卒業しました。

スピードに対する恐怖心がなく、やる気さえあれば、チャレンジしてみる価値はあります。しかし、いくらチャレンジしても、才能がないとみなされると、金銭的に長くチャレンジし続けることは難しいです。

他人とのコミュニケーション力も必要

レースに勝つには、チームワークも大事な要素です。レース中はもちろん、普段のマシンの整備も含め、レーサーはメカニック担当スタッフやデザイナー、設計者、広報担当者などとチームで動きます。

こうした仲間とコミュニケーションを取りながら、協力し合いながら働ける人でなければ、プロのレーサーとしてやっていけません。

また、メカニックの細かな部分まで、エンジニアなどと英語でやりとりします。日常会話はもちろん、専門用語も含めた英語力も必要です。

地道なテスト走行をこなせる集中力

レーサーは本番を前に、テスト走行を何度も繰り返す必要があるので、そこでも集中力が求められます。本番ではないからといって気をゆるめてしまっては、十分な成果は挙げられなくなります。

一つひとつのテストに課題を設定し、それを解決するためにどうするべきか考え、走りながら実践していかなければなりません。すぐに解決しないこともあるので、何日も繰り返し同じことを続けることもあります。

こういった繰り返しの作業にも耐えられることが、レーサーには求められるのです。