仕事体験談 一生懸命に手にした技術は自分の宝と 回答者 : きなこさん(女性/29歳) 職業名 : パティシエ現在の状態 : 経験者経験年数 : 6年 仕事内容 福岡市の洋菓子店で製菓製造のパティシエとして勤務しています。 お店は個人店でパティシエは私を含めて5人と、オーナーシェフ、販売員6人でした。 パティシエには主にムースやデコレーションケーキを担当する「生場」、焼き菓子や生地を担当する「焼場」があり、私は両方の経験があります。 新入はまず洗い物と計量から始まりますので、お店の詳しいレシピや作り方を教えてもらえるまでには時間がかかります。 慣れてくると生場を経験し、デコレーションなどの技法を身に着けてから焼場に移動することが多いです。 ケーキは誕生日や何かの記念日など、お祝いごとに欠かせない存在です。 私はその大切な誕生日や記念日のお手伝いができる、パティシエという職業に憧れを持ちました。 専門学校には通わず、高校生時代にアルバイトをしていた洋菓子店でそのままパティシエとして採用して頂きました。 未経験でも採用してくれる洋菓子店は多いです。 仕事のやりがい パティシエはお客さまのありがとうをたくさん頂ける仕事です。 お客さまによっては通常のデコレーションケーキではなく、チョコで似顔絵を描いて欲しいという要望や、メッセージプレートも凝った物が良いなどさまざまな希望をされる方がいます。 プロポーズ用のケーキを注文頂き、チョコ細工で指輪を作りデコレーションしたこともあります。 そのケーキを作った時、販売員からお客さまから「このケーキを作ったパティシエに会いたい。」と売り場に呼ばれ、お客さまから「本当に素敵なケーキをありがとう。」と直接お礼を言って頂けたことがあります。 そのお客さまは後日「プロポーズが成功した。」と、婚約者の方を連れてお店にわざわざ来てくれました。 本当に嬉しく、頑張って作って良かった、パティシエになって良かったと感じました。 覚悟しておいた方がいいこと クリスマス時期は本当に忙しいです。 大体9月頃には販売するクリスマスケーキが決まり、それから大量の仕込みをする日々が始まります。 クリスマス2週間位前から、家にはお風呂と寝るためだけに帰る生活です。 クリスマス時期だけでなく普段からパティシエは朝早くから忙しく働き、立ち仕事のため体力が必要です。 また、新人の頃はデコレーションや、チョコ細工の練習が必要になります。 練習は勤務時間中はできないため、営業終了後に行います。 そのため、退勤する時間が他の人よりも遅くなります。 新人時代は、趣味の時間などは取れないと思っていた方がよいです。 お店によりますがパティシエにもトップパティシエなどの地位があり、トップになるとお給料などの待遇も格段に上がります。 給料・待遇 高校卒業してすぐの新人の頃は手取り15万円でした。 その後、1年毎に手取りが1万円~2万円上がっていき、24歳の時には手取り25万円まで上がりました。 つらいクリスマス時期を乗り越えるとボーナスがあり、ボーナスの金額は10万~20万円でその年の実績により変動がありました。 洋菓子店は夏場に売上が落ちることもあり、ボーナスは年に1回だけでした。 この職業の恋愛・結婚事情 1日の大半を職場で過ごすので、社内恋愛をする人が多かったです。 休日は疲れて寝て過ごすという人が多かったので、長年恋人が居ないという人も多く、仕事終わりに合コンに行くなどという話はありませんでした。 結婚生活は、相手が洋菓子店経験者であれば上手く行くと思います。 朝早くから家を出て帰るのは遅く、1日の間で顔を合わせる時間はわずか、一緒に過ごしたいクリスマスは必ず仕事。 これが続くので、洋菓子店経験者でなければこのことに理解がある人でないと難しいと思います。 この職業を目指す人へのメッセージ パティシエは技術が必要なこともあり、一人前になるには時間がかかります。 しかし、一生懸命に手にした技術は自分の宝となります。 勤務時間が長く、体力が続かないなどつらいことも多いと思いますが、その分お客さまの喜びの声を聞くことで頑張れます。 パティシエは、ケーキで誰かを幸せにできる、幸せな時間のお手伝いができる素敵な仕事です。 是非、頑張って欲しいです。 前の記事へ
お店は個人店でパティシエは私を含めて5人と、オーナーシェフ、販売員6人でした。
パティシエには主にムースやデコレーションケーキを担当する「生場」、焼き菓子や生地を担当する「焼場」があり、私は両方の経験があります。
新入はまず洗い物と計量から始まりますので、お店の詳しいレシピや作り方を教えてもらえるまでには時間がかかります。
慣れてくると生場を経験し、デコレーションなどの技法を身に着けてから焼場に移動することが多いです。
ケーキは誕生日や何かの記念日など、お祝いごとに欠かせない存在です。
私はその大切な誕生日や記念日のお手伝いができる、パティシエという職業に憧れを持ちました。
専門学校には通わず、高校生時代にアルバイトをしていた洋菓子店でそのままパティシエとして採用して頂きました。
未経験でも採用してくれる洋菓子店は多いです。
お客さまによっては通常のデコレーションケーキではなく、チョコで似顔絵を描いて欲しいという要望や、メッセージプレートも凝った物が良いなどさまざまな希望をされる方がいます。
プロポーズ用のケーキを注文頂き、チョコ細工で指輪を作りデコレーションしたこともあります。
そのケーキを作った時、販売員からお客さまから「このケーキを作ったパティシエに会いたい。」と売り場に呼ばれ、お客さまから「本当に素敵なケーキをありがとう。」と直接お礼を言って頂けたことがあります。
そのお客さまは後日「プロポーズが成功した。」と、婚約者の方を連れてお店にわざわざ来てくれました。
本当に嬉しく、頑張って作って良かった、パティシエになって良かったと感じました。
大体9月頃には販売するクリスマスケーキが決まり、それから大量の仕込みをする日々が始まります。
クリスマス2週間位前から、家にはお風呂と寝るためだけに帰る生活です。
クリスマス時期だけでなく普段からパティシエは朝早くから忙しく働き、立ち仕事のため体力が必要です。
また、新人の頃はデコレーションや、チョコ細工の練習が必要になります。
練習は勤務時間中はできないため、営業終了後に行います。
そのため、退勤する時間が他の人よりも遅くなります。
新人時代は、趣味の時間などは取れないと思っていた方がよいです。
お店によりますがパティシエにもトップパティシエなどの地位があり、トップになるとお給料などの待遇も格段に上がります。
その後、1年毎に手取りが1万円~2万円上がっていき、24歳の時には手取り25万円まで上がりました。
つらいクリスマス時期を乗り越えるとボーナスがあり、ボーナスの金額は10万~20万円でその年の実績により変動がありました。
洋菓子店は夏場に売上が落ちることもあり、ボーナスは年に1回だけでした。
休日は疲れて寝て過ごすという人が多かったので、長年恋人が居ないという人も多く、仕事終わりに合コンに行くなどという話はありませんでした。
結婚生活は、相手が洋菓子店経験者であれば上手く行くと思います。
朝早くから家を出て帰るのは遅く、1日の間で顔を合わせる時間はわずか、一緒に過ごしたいクリスマスは必ず仕事。
これが続くので、洋菓子店経験者でなければこのことに理解がある人でないと難しいと思います。
しかし、一生懸命に手にした技術は自分の宝となります。
勤務時間が長く、体力が続かないなどつらいことも多いと思いますが、その分お客さまの喜びの声を聞くことで頑張れます。
パティシエは、ケーキで誰かを幸せにできる、幸せな時間のお手伝いができる素敵な仕事です。
是非、頑張って欲しいです。