高齢者施設の管理栄養士の仕事

高齢者施設での仕事内容

「高齢者施設」とは、「特別養護老人ホーム」「有料老人ホーム」「軽費老人ホーム(ケアハウス)」「介護老人保健施設」など多くの種類があります。

それぞれに栄養士・管理栄養士が配置されていることが多く、とくに施設の種類によっては国の定めた法律で配置するようにとされている場合があります。

これらの施設に勤務する管理栄養士は、病院の管理栄養士と同様に「直営」「委託」2通りがあります。

委託管理栄養士の仕事内容は病院の場合とよく似ていることが多く、給食業務中心といえます。

それに対し直営管理栄養士の仕事内容は、献立立案、行事計画・運営、栄養ケアマネジメントなど幅広く対応することが求められます。

行事に合わせた献立作成

施設では、七夕やクリスマス会など、1か月間に2〜3回以上の行事が計画されていることは珍しくなく、それに合わせて特別な献立を考えていくことが必要です。

この場合、高齢者ならではの特性(噛みづらい、飲み込みづらい、味の好みなど)を踏まえて、どの方にも安全でおいしく喜んでもらえる献立を考える必要があります。

行事を計画・運営する力

同時に、それらの行事を計画・運営していくことも求められます。

とくに夏祭りなどの食べ物が主になる行事では、衛生面や安全面において正しい知識と対応を他スタッフへ指導・発信していくことは大変重要なことです。

事前に保健所への届け出や各種業者とのやり取りも行うこともあります。

栄養ケアマネジメントで求められること

日々の栄養管理として栄養ケアマネジメントがあります。

介護保険法に基づく施設では、全入所者を対象に管理栄養士が一人ひとりの栄養状態や健康状態などをみて、オーダーメイドの栄養計画を立てます。

それに沿って他スタッフと一緒にチームケアを行っていきます。

計画を立てる際には、

・身体状況(虫歯や義歯などの口腔内の状態、麻痺の有無や腕の上げ下げが可能かなど)
・栄養状態(血液検査データや体重など)
・好き嫌い
・ご家族との関係性
・これまでの生活状況

といった、その方に関係するあらゆる情報を考えていくことになります。

それらの情報を的確に判断し、どのような対応がよいのか今後どうしていくことが望ましいのかといったことを考えケアしていくことが求められます。

施設管理栄養士の現実

施設にはおよそ100名前後の入所者が生活していることが多いです。

これらの入所者に対し、上記のような仕事内容をたった1人の管理栄養士が行っていることは決して珍しくありません。

採用時にはたった1人の求人枠へ何十人もの応募がくるため狭き門です。

また、これらの管理栄養士業務に加えて、施設の事務・受付・電話応対も行っている管理栄養士がいることも実際のことです。

より幅広い能力が求められることは、施設管理栄養士の特徴ともいえます。