管理栄養士の他の職場への転職状況は?
管理栄養士が今の職場を辞める理由で多いものは?
管理栄養士が退職する際の理由として最も多く聞かれるのは、「人間関係の難しさ」「仕事量の多さ」「給料の安さ」などです。
これらは、多くの管理栄養士が直面し、苦労している共通点ともいえます。
しかし、それが退職理由となってしまう背景には労働環境、すなわち管理栄養士が置かれる立場の困難さがあるのかもしれません。
どの職場であっても、「人の健康を支える」という管理栄養士が抱える責任は重く、それに対する評価や報酬などは、期待しているものよりも低いのが現実のようです。
職場によっては、早朝から過酷な業務が続くことも珍しくなく、心身ともに疲れ果ててしまったという話をよく耳にします。
また、管理栄養士はひとつの職場で働く人数が少ないため、相談相手も少なく、横の繋がりが希薄になりがちなことも心を痛めてしまう要因かもしれません。
「現在の職場環境が肌に合わないから」といった理由で辞め、別の職場へ移ろうと考える管理栄養士は少なくないようです。
20代で正社員への就職・転職
管理栄養士の転職で気をつけるべきこと
管理栄養士の離職率は一般に高めだといわれています。
職場の種類ごとに見ていくと、給食委託会社では多くの栄養士が採用されるものの、「もっと専門的な仕事がしたい」「給料が上がらない」などの理由から、数年で離職を選択する人も多いです。
また、委託会社だけに限らず、求人募集が出ている会社、つまり離職率が高くなっている会社はいつも同じということも現実にはあるようです。
ただし、転職をすることは一概に悪いわけではありません。
たとえば、同じ管理栄養士として異なる職域(病院栄養士が企業栄養士へ転職するなど)へ再就職し、キャリアアップしているケースもあります。
自分に適していない職種だと感じることがあっても、方向転換することによって資格を生かしていくことはできます。
そのためには、自分が「こうなりたい」という思いをしっかりと持つことが不可欠です。
管理栄養士業界は転職が比較的活発に行われているだけに、企業や施設側も転職者の受け入れはある程度慣れているところが多いようですが、「なぜ転職するのか」「転職してどうなりたいのか」をしっかりと伝えられるようにすることが重要です。
転職の採用試験では、前職の退職理由として「給料が安かった」「残業が多かった」など、意欲的でないと捉えられやすい言葉は使わないほうがベターです。
管理栄養士の職務経歴書の書き方のポイント
職務経歴書では、自分の職歴や実務能力・資格・仕事に対する姿勢などを詳しく書くことが大事です。
ただ事実を書き連ねるだけでなく、仕事に対する姿勢や考え方を伝えるツールにもなることを頭においておきましょう。
企業側からの指定がなければ、書式などは基本的に自由となりますが、PCで作成し、A4用紙1枚~2枚程度におさめるのがよいとされています。
項目ごとに段落を分け、余白もきちんと取りながら、相手のことを考えて読みやすいものにすることが大事です。
在籍していた会社名や部門に加え、自分の担当業務やそこで学んだこと・身につけたスキル、実績なども記しましょう。
たとえば「〇年間で△△人に栄養指導を行った」など数値を用い、具体的な訴求ができるとなおよしです。
内容は初めて見る人にもわかりやすく、かつ具体的に書くことがポイントです。
また、自分がとくに力を入れてきたことや、仕事をする際に大切にしてきたことも必ず書くようにするとよいでしょう。
嘘を書くのはNGですが、得意なことや習得しているスキルは惜しみなくアピールし、それらを今後どう生かしていきたいかといったことまで書くと、印象がよくなるでしょう。
完成したら周囲の人にチェックしてもらい、読みにくくないかや、内容がきちんと伝わるかなどを確認しておくことをおすすめします。
20代で正社員への就職・転職
転職先はどのように探せばいい?
管理栄養士の転職希望者向けの求人は、幅広い職種が掲載されている求人サイトや専門職向けの求人サイト、また各施設・企業のホームページなどに掲載されています。
中途採用は、新卒採用とは異なり人員が足りなくなった際などに不定期で実施されることが多く、転職を成功させるには応募のタイミングも重要なポイントとなってきます。
とくに大規模な病院や企業は人気が高く、求人が出てもすぐに締め切りになってしまうことが多いようです。
いかにタイミングを逃さずに応募できるかが勝負となります。
また、地方は都市部に比べると求人数が少ないため、ハローワークなども利用しながら頻繁に求人情報をチェックしておいたほうがよいでしょう。
気に入った求人情報が見つかったら即応募して採用試験を受けられるよう、履歴書や職務経歴書などの準備は事前に整えておくことも大事です。