管理栄養士と栄養士の資格の違い

管理栄養士と栄養士の資格の種類と役割の違い

「管理栄養士」は、従来あった「栄養士」免許よりも後に誕生した資格です。

管理栄養士も栄養士も、栄養に関する専門知識を有することは同じですが、管理栄養士は厚生労働大臣の免許を受けた国家資格であり、栄養士は都道府県知事の免許を受けた資格となります。

また、管理栄養士は栄養士の上級的な資格として位置づけられています。

役割にも違いがあり、栄養士は基本的に「健康な人」に向けて栄養学に基づいたメニューを考えたり、健康維持の提案を行っていくことが特徴です。

一方、管理栄養士は健康な人はもちろん、「病気を患っている人」や「高齢で食事がとりづらくなっている人」などに対しても、栄養指導や給食管理を専門的に行う役割を担います。

管理栄養士と栄養士のなる方法の違い

栄養士と管理栄養士のどちらを目指す場合も、それぞれ国が指定する養成施設で学ぶ必要があります。

「栄養士養成施設」を卒業すると自動的に栄養士免許が交付されますが、その後、管理栄養士の国家試験を受けるためには、一定期間の実務経験を積まなければなりません。

はじめから管理栄養士を目指す場合は、「管理栄養士養成施設」で学ぶルートが近道です。

管理栄養士養成施設では、卒業して栄養士の免許が交付されると同時に管理栄養士国家試験の受験資格も得られ、その試験に合格すれば管理栄養士の資格を取得できます。

管理栄養士は、栄養関連の資格のなかでは唯一の国家資格であるため社会的ニーズが高く、栄養士資格を取得した人が、のちに管理栄養士にチャレンジすることも増えています。

管理栄養士と栄養士の資格の難易度の違い

管理栄養士の国家試験は受験資格をクリアしていれば、性別や年齢は関係なく受験することができます。

ただし、合格者の状況を見ると、養成学校で学んだばかりの新卒者は90%程度の合格率があるのに対し、既卒者は20%~30%程度の合格率となっており、学校で国家試験対策を受けた直後の人とそうでない人で随分と差があることに気付きます。

管理栄養士国家試験では、食や栄養だけでなく、人体や衛生・給食管理など幅広い専門知識が求められるため、資格取得のためには十分な勉強が欠かせません。

無試験で取得できる栄養士の資格よりは確実に難易度が高いといえるでしょう。

管理栄養士と栄養士の学校・学費の違い

管理栄養士養成学校は、4年制大学と4年制専門学校があります。

一方、栄養士養成学校には4年制大学のほか、3年制短大・専門学校、2年制短大・専門学校があり、学校選びに迷ってしまう人もいるかもしれません。

どのような学校に通っても、管理栄養士あるいは栄養士の養成施設と指定されているところであれば、それぞれの資格取得が目指せますが、大学の特徴は、栄養に関する専門科目以外の科目も多く設置されていることだといえるでしょう。

大学では一般教養も幅広く学べますが、専門学校ではそれらの科目が大学ほど多くなく、その代わりに調理実習などの授業が多めになっている場合が多いようです。

学費は学校によって大きく異なりますが、管理栄養士養成課程のある私立の4年制大学では、400万円~600万円程度が相場とされています。

管理栄養士と栄養士の給料・待遇の違い

病院などにおける特別な栄養管理が必要な施設や、給食の提供数が多い施設には、法律によって管理栄養士の設置が義務付けられています。

比較的小さな規模の給食施設では栄養士が置かれることもありますが、管理栄養士のほうが、就職先の選択肢は多いといえます。

また、管理栄養士は国家資格を取得していることから、給与は栄養士よりも若干高めに設定され、待遇面でも優遇されやすいことが特徴です。

資格手当がつく職場もあります。

管理栄養士と栄養士はどっちがおすすめ?

栄養の知識を生かしてより専門的な仕事をしたいのであれば、管理栄養士を目指すとよいかもしれません。

管理栄養士の場合、医療分野での「NST(栄養サポートチーム)」の中心的存在になることもでき、医師や看護師をはじめとする、医療スタッフと連携をとりながら患者さんの栄養面をサポートすることができます。

健康な人だけでなく、病気を抱える人などの栄養指導にあたる機会も得ることができます。

公務員の栄養士の採用募集においても、より高度な専門的知識を持つ管理栄養士が求められるケースが多くなっているようです。

一方、おもに給食や食事を提供する施設で働き、食事の計画や調理などに携わりたいと考える場合は、栄養士として活躍するのもよいでしょう。

働く場によって、小さな子どもからバリバリと働く人、あるいはお年寄りまで、幅広い世代の人々に食の楽しみ方を伝え、栄養と健康に関する正しい知識を伝えることができます。