管理栄養士の魅力(体験談)

活躍できる分野が広い

私は管理栄養士になって15年になります。

この15年の間には総合病院のほか、80床くらいの病院や介護老人保健施設、子どもの料理教室、介護予防、製薬会社様主催の透析教室、特定保健指導(メタボ指導)、そして専門学校の講師まで、さまざまな場所で、さまざまな活動をしてきました。

管理栄養士の仕事の大きな魅力は、「いろいろな分野で活躍できる」ということです。

同じ管理栄養士の資格を持っていても、ある栄養士は「病気の方の食事面のサポートをしたい」、別の栄養士は「子どもの食育に深く関わりたい」など、一人ひとりの思いは異なります。

食は子どもも大人も、みな生きていくための大事なテーマですので、幅広い世代に接することができ、幅広い活躍ができるのは、この仕事のやりがいにも繋がります。

食の大切さを伝えられること

私が管理栄養士になろうと決意したきっかけは、父が病気になったことでした。即効性のある薬と違い、食事によってすぐに病気が治るわけではありませんが、それでも毎日の食生活に気を配ることで、どれだけ治りが変わるのかを間近で感じたのです。

そこから、私はできるだけたくさんの人にその大切さや楽しみを伝えたいと考えるようになりました。

おいしいものを食べると、誰でも元気になれます。逆に、おいしいものでも食べすぎると病気になってしまうこともあります。

人間の健康状態や精神状態をも左右する「食」。食は単純なようで、とても奥深いものです。その食の素晴らしさや大切さを日々実感でき、人にも伝えていけることは、管理栄養士の仕事の魅力といえるでしょう。

人の喜びを感じられる

食生活は人それぞれなので、アドバイスや指導もマニュアル通りにはいきません。それでも、アドバイスがうまくいったときやおいしい食事を食べてもらえたときは、「ありがとう」と言ってもらえます。

病院や施設で働いていたときは、一人ひとり相手のことを思いながら食事を用意していました。気持ちが伝わり、相手に笑顔になってもらえたときは、管理栄養士として本当に幸せな瞬間です。

在宅での食事作りでも、栄養面だけでなく、誰かと一緒に作り食事をする楽しみを実感してもらえると、とてもうれしい気持ちになります。

きちんとした食や栄養の専門知識を身につけて、その方にとってベストなアドバイスができる管理栄養士の仕事は、とても魅力的なものです。