保育士採用試験の志望動機と自己PR・面接で気をつけるべきことは?

保育士を目指すきっかけで多いものは?

保育士を目指す人のほとんどが、「子どもが大好きなので、子どもとたくさん関わる仕事がしたい」という思いを持っています。

自分の妹や弟の面倒をみる中で子どもが好きだと思ったり、自分自身がお世話になった保育士さんに憧れて、保育士になりたいと考える人が多いようです。

実際、保育士は毎日長時間子どもたちと触れ合っていく仕事であるため、子どもと過ごすことを苦にせず、むしろ大好きだという気持ちは、とても大切なものだといえます。

保育士以外にも、子どもと関われる仕事にはさまざまなものがありますが、保育士は国家資格を持って働くことができ、活躍の場が広いということも、保育士を目指す理由としてよく挙げられます。

保育士の志望動機の考え方

保育士を目指すとなると、志望動機は必ず考えなくてはなりません。

志望動機は、履歴書に書いたり、面接で面接官に直接伝えたりすることもあり、合否を決定する大きな要素となります。

保育士を目指す人の全員が持っているといえるのが、「子どもに対する気持ち」です。

「子どもが好き」ということはもちろんですが、その気持ちを率直に、かつ具体的に伝えられるようにすることが大事です。

相手に自分の気持ちがより伝わる説明の仕方をしっかりと考えて、「どんな保育士を目指しているか」「子どもとどのように接していきたいと思っているのか」などについて、具体的に書くように心がけましょう。

保育士を目指す過程で、実際に自分が体験したエピソードや、そこから感じたことを加えられると、より説得力のある志望動機になります。

保育士の志望動機の例文

私立保育園で働く保育士を志望する場合

「私は、中学生のときから「将来は保育士になりたい」と考え、高校卒業後に保育の専門学校へ進学しました。

専門学校在学中は、学校での授業のほか、地域の子どもたちと触れ合うボランティア活動にも積極的に取り組み、子どもへの接し方についてより深く考える機会がたくさんありました。

こちらの保育園には在学中の実習でお世話になり、一人ひとりの保育士の先生の笑顔と、子どもたちに対するあたたかな接し方に惹かれました。

私も先輩保育士の皆さんのように、1日でも早く子どもたちから信頼され、子どもの可能性を伸ばしていける保育士になれるように努力していきたいと思います。」

病院の保育士を志望する場合

「私はもともと身体が弱く、子どもの頃は病院で過ごす時間が長くありました。

そのなかで保育士さんと深く関わってきたことが、私がこの仕事を目指す一番のきっかけとなりました。

また、保育のみならず医療というものにも興味を持つようになり、少しずつではありますが、医療分野の勉強もしています。

現在はすっかり元気になり健康状態も良好ですが、自分がかつて保育士さんに助けてもらったように、不安を抱える子どもたちに安心感を与えられ、しっかりとケアをできる保育士になりたいと考えています。」

保育士の面接で聞かれること・注意点

保育士の採用面接は、大きく「個別面接」と「集団面接」の2種類に分けられます。

個別面接

個別面接は、面接官が複数(3~5人程度)いるのに対し、面接を受けるのは一人です。

ときには面接官の人数が少ない場合もありますが、だいたいはこのケースのようです。

面接の時間は15分~30分程度までまちまちで、以下のような内容を聞かれることが多いです。

・保育士を志望した理由
・自己PR
・子ども関連のニュースで気になること
・長所や短所などの性格面
・学生時代の実績など
・どのような保育士を目指しているか
・先生になったら何ができるか 

など。

このほか、「保育園と幼稚園の違いを簡潔に説明してください」など、保育士としての専門知識も問われることがあります。

集団面接

集団面接では、面接官に対し、志望者は3人以上となることが一般的です。

内容としては個別面接とほぼ変わりはありませんが、他の志望者への問いかけや答えを耳にしながら、面接が進んでいくのが特徴です。

無理に他の人と違うことを言う必要はありませんが、他の人のまねにならないよう、いろいろな観点から答えられるように準備するとよいでしょう。

また、集団面接では他の人が答えた内容についてどう思うかを問われることもあります。

「緊張していて他の志望者の答えを聞いていなかった」ということにならないように気をつけましょう。

保育士の自己PRのポイント

面接全般にいえることですが、アピールをする場合のポイントは「的確に・わかりやすく・簡潔に」です。

どれだけ言いたいことがたくさんあっても、長々と答えるのでは話がわかりにくく、逆効果になってしまうこともあります。

しかし、自己PRをするのに変に謙遜したり、言いたいことを遠慮する必要はありません。

自分の強みや個性、これまでに経験して学んだこと、これからどうなっていきたいのかなどを明確にし、できるだけ簡潔に言えるように準備しておきましょう。

とくに、自分の実体験に基づく回答をすることができれば説得力が増しますし、面接官の印象に強く残ります。

保育士の履歴書で気をつけるべきことは?

自分自身の考えを大事にする

履歴書を作るときのポイントは、誰でも考えられるような志望動機を書かないように意識することです。

志望動機の例文は、インターネットや就職対策本にたくさん掲載されています。

参考にするのは構いませんが、すべてを丸写しというのはいけません。

また、そんな志望動機では保育園側もすぐに分かってしまい、対象外とされてしまいます。

あくまでも「自分のオリジナルの文章」であることが大切です。

読み返してみる

志望動機を書き終えたら何度も読み返してみましょう。

第三者の目線から見た場合、保育園側から見た場合と、いろいろな視点で考慮していくとよいでしょう。

自分では難しいようであれば、他の人にチェックしてもらうことをおすすめします。

また、自分が書いた履歴書の内容は、忘れないためにコピーをしておくとよいでしょう。

面接は、履歴書の内容を基に進められることが多いため、面接前にコピーを読み返しておけば「書いたことを忘れてしまった!」という事態を防ぐことができます。