【2021年版】保育士の年収・給料はどれくらい? 初任給やボーナス、統計データも解説

保育士の平均年収・給料の統計データ

保育士の平均年収・給料は、他の職業と比べるとやや低めであるのが実情です。

子どもの安全を守る責任の重い仕事を担う一方、福利厚生や待遇が十分でないことなどを理由に、早期に離職してしまう人もいるようです。

ただし、保育士の勤務先には公立と私立の保育園、あるいは民間企業などもあり、施設によって給料や待遇には違いが出てきます。

保育士の平均年収・月収・ボーナス

賃金構造基本統計調査

令和2年度の厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、保育士の平均年収は37.6歳で375万円ほどとなっています。

・平均年齢: 37.6歳
・勤続年数: 7.7年
・労働時間/月: 168時間/月
・超過労働: 2時間/月
・月額給与:  249,800円
・年間賞与: 747,400円
・平均年収: 3,745,000円

出典:厚生労働省「令和2年度 賃金構造基本統計調査」
※平均年収は、きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額にて計算。
※本統計はサンプル数が少ないため、必ずしも実態を反映しているとは限りません。

求人サービス各社の統計データ

職業・出典 平均年収 年収詳細
保育士
(Indeed)
3,221,436円 時給 1,241円
日給 15,497円
月給 228,083円
保育士
(求人ボックス)
314万円(正社員) 派遣社員平均時給 1,277円
アルバイト・パート平均時給 997円
保育士
(転職会議)
311万円 20代前半:278万円
20代後半:336万円
30代:311万円
40代以上:384万円

各社の統計データをまとめると、保育士の年収は300万円前後がボリュームゾーンであると推定されます。

一般的な会社員の平均年収と比べてやや低めといえ、とくに20代の給料は、平均して月に20万円に満たない場合も少なくありません。

保育士の手取りの平均月収・年収・ボーナスは

各社の統計データを基に算出すると、保育士の平均年収は300~350万円程度になると考えられます。

ただし、実際には公立や私立の保育園、その他の勤務先によってかなり差があり、もちろん雇用形態によっても違いがあります。

公立であれば自治体の定める給料表に沿った給料が支払われ、ボーナス(期末・勤勉手当)も確実に支給されます。

賃金構造基本統計調査でも、全体のボーナス支給額は70万円ほどですが、公立と私立では支給額に2倍ほどの差がつく場合もあるようです。

仮に年収300万円~350万円ほどでボーナスが給料の2ヵ月分支払われる場合、月給は21万円~25万円ほど、手取りにすると16万円~20万円ほどになるものと考えられます。

保育士の初任給はどれくらい?

公立の保育園で働く場合には、地方公務員の身分になるため、各自治体の地方公務員の給与規定にしたがった給与が支払われます。

全国の自治体でかなりバラつきが出ていますが、東京都をはじめ、大都市圏の自治体の給与水準が高めになる傾向です。

私立保育園の場合は、勤務先によって給与制度や待遇などが異なります。

一般的に、初任給は18万円〜20万円ほどになるケースが多く、各種税金や保険料などを差し引くと、正規雇用でも手取り15万円ほどが初任給になる場合もあるようです。

保育士の勤務先の年齢別の年収(令和2年度)

令和2年賃金構造基本統計調査によると、保育士の年収は、ほぼすべての年代で300万円~400万円台となっており、年収の上昇はあまり見込めないようです。最も年収が高い世代は、50~54歳の437万円です。

全年代の平均年収は375万円となっています。

保育士の勤務先の規模別の年収(令和2年度)

保育士の年収は、勤務先の企業規模とあまり相関がないようです。

10人〜99人規模の事業所に勤める保育士の年収は372万円、100〜999人規模は378万円、1,000人以上規模は380万円、10人以上規模平均は375万円です。

賃金構造基本統計調査より作成。本統計は調査の母数が少ないため、必ずしも実態を反映していない可能性があります。

保育士の福利厚生の特徴は?

公立保育園で働く場合には、各自治体の地方公務員としての福利厚生が適用されます。

休暇制度に関していえば、大きく「年次休暇」「病気休暇」「特別休暇」「介護休暇」の4種類があり、非常に充実しています。

代表的な各種手当には「扶養手当」「通勤手当」「住居手当」「地域手当」「特殊勤務手当」などがあり、安心して働くことができるでしょう。

一方、私立保育園では各園が定める内容がさまざまであり、公立並みの福利厚生がある園もあれば、そこまで充実していないこともあります。

保育士の給料・年収の特徴

地域によっても差が出やすい

保育士の給料は、公立もしくは私立のどちらの保育園に勤務するかによって差が出やすいといわれています。

一般的には公立のほうが給与水準が高めとされますが、私立でも好待遇で保育士を採用している園もあります。

なお、地域によっても給与水準は異なります。全国的に見ると、東京都や神奈川県、その他の政令指定都市は、他の地域よりもやや高めになっているようです。

年齢による給料の上がり幅は小さめ

保育士の年収は年齢が上がるにつれてアップしますが、他職業に比べると、給料の上がり幅はそこまで大きなものになりにくいようです。

とくに役職者でない一般の保育士の給料は上がりにくく、一方では、主任や園長などへ昇進することで大きく昇給する傾向が見られます。

保育士は女性が多く活躍している職業であり、結婚・出産後には正社員やフルタイムではなく非常勤やパートとして働く人が多いことも、平均給料・年収があまり高くないひとつの理由になっていると考えられます。

保育士の勤務先別の給料・年収

公立の保育園

公立の保育園で働く保育士は、地方公務員として各自治体の「一般行政職」の給与が適用されます。

基本的には年功序列で昇給していくので、長く働いていけば自然と給料はアップします。

また、役所などで働く事務の地方公務員と同じ給与体系や福利厚生が適用されるので、安定感は申し分ないといえるでしょう。

さまざまな民間各社の調査でも、公立と私立の保育園で比べた場合、公立のほうが10万円以上高い数字になることが多いようです。

保育士全体の給料はあまり高水準とはいえませんが、主任や園長などに役職が上がっていくことで、大きな昇給も期待できます。

私立の保育園

私立の保育園の給料は、各園によってまったく異なるものとなります。

各地域の公立保育園と同等の給与体系・待遇を適用している保育園もあれば、完全な独自の給与体系の下に運営しているところもあります。

そのため、一概に比較することは難しいのですが、公立に比べると給与水準はやや低めの傾向にあるといわれます。

とくに新人や若手の保育士は、生活するのがギリギリになるくらいの給料で働いている人もいるようです。

一般企業

共働き家庭や一人親家庭の増加にともなって、一般企業内に託児所・保育施設を設け、そこで保育士が求められるケースも増えています。

各企業に正社員として採用されれば、他の社員と同じような給料が支払われます。

保育士という専門資格を持っていることから、比較的好待遇で雇用される場合もあり、大手企業であれば福利厚生も充実しています。

求人は都市部が中心ですが、安心して働ける環境があると、保育士の新たな就職先として人気が高まっているようです。

保育士の正社員以外の給料・年収

派遣社員

派遣の保育士は、すでに保育の現場で経験を積んでいるような即戦力になれる人材が求められることが多いです。

そのため、時給はやや高めとなる場合が多く、地域によっては1,200円くらいからのスタートとなります。

しかし、派遣の場合は限られた時間しか働けなかったり、ボーナスが支給されなかったりする場合が多いので、毎月安定した収入を得るのは大変です。

パート

パートの保育士は、職場によって「非常勤」や「臨時職員」と呼ばれることもあります。

フルタイムではなく、1日に数時間程度の勤務となる場合が多く、仕事内容は正社員や常勤の保育士のサポート業務が中心です。

パートの保育士の給料は、たいていの場合「1時間あたり〇〇円」という契約で、働く時間が多くなればなるほど手元に入ってくる収入も増えます。

経験やキャリアによってはパートでも昇給が見込めますが、派遣と同じく、ボーナスなどの支給はない場合が多いです。

不安定な働き方になるのは否めませんが、結婚や出産などを経た保育士で、フルタイム勤務が難しい人が、あえてこの働き方を選ぶことがあります。

保育士の働き方の種類とその特徴

保育士が収入を上げるためには?

地域によっては待遇が改善されつつあります。

公立の保育園で働く保育士になれば、年齢が上がるにつれて少しずつ昇給が望めますし、福利厚生の面でも安心して働けるでしょう。

私立や民間企業で働く場合は、勤務先によってかなりバラつきが出るので昇給はあまり期待できない場合もありますが、業績がいいところだと、給料の上がり幅が大きかったり、ボーナスの支給額も多かったりする場合があります。

また、主任や施設長など役職が上がっていくことで、大きな昇給につながったり、手当がついたりする場合があります。

最近では保育園以外に、一般企業でも保育士資格を持つ人材が求められるケースもあります。

待遇のいい施設ほど人気がありますが、収入アップのためには、経験を積んで別の職場へ移ることを考えるのもひとつの手でしょう。