洋服・ファッションに関わる職業、仕事(読了時間:8分50秒)

「新しい洋服を買うことが大好き」「毎月必ずファッション誌を読んでいる」そんなファッション好きな人であれば、将来は洋服に関係する仕事に就きたいと思う瞬間があるかもしれません。

洋服やファッションに関わる職業といえば、ショップの店員さんを思い浮かべるのが一般的かもしれませんが、実はファッション業界では、それ以外にもさまざまな役割を担っている人がいます。

ここでは、洋服・ファッションに関わる仕事を紹介していきます。

洋服やファッションアイテムを作る仕事

私たちが普段着ているさまざまな洋服や靴などは、誰かのアイデアから生まれています。

そのような、さまざまなファッションアイテムを「作る」仕事に携わる代表的な存在が「ファッションデザイナー」です。

ファッションデザイナーは、世の中の流行や人々のニーズを調査したうえで、色や素材、形を考慮しながら洋服や靴、バッグなどの製作の基となるデザイン画を作成します。

そして、そのデザイン画からパターンといわれる型紙を作るのが「パタンナー」です。

パターン製作にはパソコンの専用ソフトが用いられるのが一般的で、平面のデザイン画を立体的な形としてイメージし、布地の素材なども考慮しながら型紙に起こしていきます。

次に、普段着ではなく、結婚式の際に花嫁が着用するウエディングドレスを専門にデザインする仕事が「ウエディングドレスデザイナー」です。

デザイン画を作ることに加え、自らパターン製作や縫製などまで行う人もいます。

一方、洋服ではなく、古くから日本で愛されてきた着物を作る仕事もあります。

それが「和裁士」という職業であり、反物から一つひとつの着物を手縫いで仕上げていきます。

新しい着物を作るだけではなく、サイズ調整といったお直しや、後輩に対して着物作りの指導なども行う人もいます。

ファッションデザイナー

ファッションデザイナーは、洋服や靴、バッグなどの服飾品をデザインする仕事です。

マーケティングによって市場の動向をとらえ、どのようなアイテムが流行するのかを踏まえたうえで、色や素材、形を考慮しながら製作の基となるデザイン画を作成します。

ファッションデザイナーの多くは、アパレルメーカーなどの企業に会社員として勤めながら新商品を生み出していますが、実力をつけることでオーダーメイドの高級服を作るオートクチュールデザイナーとして働く人や、独立して自身のブランドを持って世界を股にかけて活躍する人もいます。

パタンナー

パタンナーは、洋服やバッグなどを作る際、ファッションデザイナーが描いたデザイン画を基に「型紙(パターン)」を作製する仕事です。

デザイナーが平面に描き起こしたデザイン画を立体的な形としてイメージし、生地のカットの仕方や縫製の方法、シルエットや着心地などまで考慮しながら型紙を作成していきます。

ほんの1ミリの誤差が完成形に大きな影響を及ぼすことになるため、確かなパターンを作成するには高度な知識と技術が求められます。

現代は「アパレルCAD」が普及しており、コンピュータを使って作成を進める流れが主流となっています。

ウエディングドレスデザイナー

ウエディングドレスデザイナーは、結婚式で新婦が着用するウェディングドレスのデザインや製作を行う仕事です。

おもにウエディングドレスを扱うオーダードレスの専門店や、デザイン事務所、結婚式場などで活躍しています。

お客さまの希望のイメージやカラー、デザインなどをヒアリングし、体型や希望に沿ったウエディングドレスのデザイン画を作り上げます。

デザイン完成後はパタンナーの手によって型紙が作られ、縫製が進められていきますが、自らパターン作成や縫製、コーディネートまで担当するデザイナーもいます。

和裁士

和裁士とは、反物から着物を仕立てる仕事をする人のことをいいます。

おもな仕事内容は、大きく「仕立て」「お直し」「指導」の3種類に分けられます。

仕立ては反物から和服を仕立てる仕事で、着物は洋服のようにミシンで縫うことができないため、基本は一つひとつ手縫いで仕上げていきます。

お直しは和服のサイズを調整や修復をすることをいい、指導は後継者を育てるために教室などで仕立てなどのやり方を教えることをいいます。

和裁士は、和裁所などで呉服屋などの外注スタッフとして働くことが多いですが、なかには独立して一人で仕事を請け負って働いている人もいます。

ファッションの提案やアドバイスをする仕事

作られた洋服をはじめとするファッションアイテムは、その後アパレルショップなどに並べられて一般の人の手に届きます。

洋服の販売に携わる仕事として、多くの人にとって身近な存在が「アパレル店員」です。

アパレル店員は、店舗に来店されたお客さまに洋服などの商品説明やコーディネートの提案などをして販売業務を担当します。

そのブランドの顔となり、お客さまに商品の魅力を伝えていくことも大事な役割です。

一方、タレント芸能人などに洋服や小物をコーディネートする「スタイリスト」という仕事もあります。

スタイリストの活躍の場は、テレビやCM、映画、ショー、ステージなど多岐にわたっており、その場のコンセプトやテーマに基づいて洋服などを選び、出演する俳優女優モデルなどのスタイリングを行います。

スタイリストのなかでも、ブライダル業界で活躍しているのが「ブライダルスタイリスト」です。

この仕事では、結婚式という、一生に何度とない大事な日にふさわしい新郎新婦の衣装を提案します。

お客さまの希望を聞いたうえで、会場の雰囲気や季節感などにも気を配った提案をする必要があります。

続いて、着物など和装の着付けを専門に行うのが「着付け師」という仕事です。

着物の着付けを自分一人で行うのが難しいお客さまに対し、着付け師は手早く美しく着物を着付けていきます。

アパレル店員

アパレル店員は、アパレルショップで店舗運営に携わる仕事です。

主に来店されたお客さまに対して商品説明やアドバイス、試着サポート、レジ業務などを行います。

そのほか、店内の掃除、乱れた洋服をたたみ直すなどの商品整理、仕入れた商品の検品作業、タグ付け、ディスプレイ、在庫管理など、店舗を円滑に運営するために、お客さまから見えない部分での仕事もさまざまあります。

アパレル店員はそのブランドの「顔」となるため、常に明るく、好感度の高い接客を行う必要があります。

また、キャリアを積んで管理職となれば、スタッフの教育や採用にまで携わることになります。

スタイリスト

スタイリストは、テレビやCM、映画、ショー、ステージなどに出演する俳優や女優、モデルに、服や小物をコーディネートする仕事です。

出演するメディアやイベントの内容や目的に応じて、どのような雰囲気のスタイルにするのかについて他のスタッフと打ち合わせながらイメージを固め、自らのセンスを生かしてブランドやアイテムを選びます。

実際に衣装や小物をレンタルしたり、使用後は正しく返却したりすることも重要な仕事の一部です。

スタイリスト事務所に所属し、有名人や芸能人のスタイリストとして働く人が多いですが、最近では一般の人向けのスタイリングサービスも登場し始めています。

ブライダルスタイリスト

ブライダルスタイリストは、結婚式当日の新郎新婦の衣装コーディネートを担当する職業です。

まずは新郎新婦とのカウンセリングを行い、おもに新婦のウエディングドレスやヘアメイクなどの希望や要望を聞いたうえで、会場の雰囲気や季節感、新郎とのバランスにも気を配った提案をしていきます。

新婦がドレスを試着して選ぶプロセスから、当日の着付けに至るまで、結婚式という記念すべき日に、新婦が一番きれいでいられるように心を配ることが大事です。

場合によっては列席する親族の衣装コーディネートも行ったり、美容師資格がある場合はヘアメイクも兼任することがあります。

着付け師

着付け師とは、日本の伝統的な着物を美しく着付ける仕事をする人のことをいいます。

着物など和装の着付けを自分一人で行うことが難しいお客さまに対し、手早く、正しく着付けを行うことを役割としています。

着付けの依頼は人生の節目にあたる成人式・学校の卒業式・結婚式、またはお葬式などの機会にされることが多く、お客さまは老若男女多岐にわたります。

人によっては和装のメイクやヘアアレンジまでを手がけていたり、着付け教室の講師として指導を行ったりすることもあります。

流行のファッションを世の中に伝える仕事

ファッションの流行は移り変わりも早く、また新しいアイテムが次々に登場します。

そのようなファッションのトレンドをいち早くおさえ、世の中に広めていく役割を担う仕事があります。

たとえば「バイヤー」は、小売店や百貨店などの店頭に並べる商品を買い付ける仕事です。

消費者の姿をイメージし、展示会やアパレル関連の生産工場に出向いて魅力的な商品を探し出し、どの商品を、どれくらい仕入れるかを考えて仕入れを行います。

バイヤーの活躍は自社の売上や利益を大きく左右することにもなるため、アパレルメーカーなどでは不可欠な存在です。

アパレルメーカーでは、バイヤー以外にも営業やマーケティング、ファッションデザイナー、プレスなど多種多様な仕事に携わる人が活躍しており、そうした人たちは一般に「アパレルメーカー社員」と呼ばれています。

続いて、ファッション関連の雑誌やWeb、カタログなどで新商品を紹介する仕事として「ファッションライター」と「ファッションカメラマン」があります。

ファッションライターは、雑誌などの企画に沿って読者を惹きつける文章を書く人、そしてファッションカメラマンはファッションアイテムや、それを着用したモデルやタレントなどの撮影をする人のことをいいます。

バイヤー

バイヤーは、小売店や百貨店などの店頭に並べる商品を買い付ける仕事です。

さまざまなジャンルで活躍するバイヤーがおり、洋服や靴などの服飾品を専門に扱うバイヤーは「ファッションバイヤー」と呼ばれます。

どの商品を、どれくらい仕入れるかを考えることがバイヤーの役割であり、ターゲットとなる消費者の姿をイメージしながら、展示会や各地の工場に出向いて魅力的な商品を探し出し、生産者と価格交渉などを行って新しい商品を仕入れます。

また、店頭での商品の売り方について、販売員たちと一緒に考えていくことも仕事の一部です。

アパレルメーカー社員

アパレルメーカー社員とは、衣服の企画・製造・卸売を行うアパレルメーカーにおいて、社員として働く人のことをいいます。

大手から中小までさまざまなアパレルメーカーがありますが、他の業種の企業と同様に、営業、マーケティング、企画、販売、管理など多様な部門で働く人がいます。

なお、大手企業では社内に大きなデザイン・制作部門を抱えており、複数のファッションデザイナーやパタンナーなどが所属しているケースが大半です。

仕入れのために全国を飛び回るバイヤーや、直営のアパレルショップで社員として働く店員も、アパレルメーカー社員となります。

ファッションライター

ファッションライターとは、ライターのなかでも、主にファッション雑誌のページに掲載される文章を書く人のことをいいます。

最新のファッションニュースを調べてコラムを書いたり、ファッションショーの取材をしたうえで記事にまとめたりといったように、ページの企画に沿った文章を作り上げていきます。

ファッショライターには、出版社の編集部や制作会社でファッション誌を担当している人と、フリーランスのライターとして働く人がいますが、いずれの場合もファッションに対する感度と強い興味が問われます。

ファッションカメラマン

ファッションカメラマンとは、カメラマンのなかでも、主にファッション雑誌やファッションカタログ、商品広告に登場するモデルやタレントなどの人物およびファッションアイテムを中心に撮影する人のことをいいます。

スタジオにて、商業目的での撮影をすることが多いため、「スタジオ型カメラマン」や「商業カメラマン」と呼ばれることもあります。

モデルやタレントの撮影を行う場合には、カメラの知識や撮影技術はさることながら、相手の魅力が最大限に引き立つよう、場の空気を読んだり、上手にコミュニケーションを図ったりするスキルも求められます。

このように、ひとくちに洋服・ファッションに関わる仕事といっても、「作る人」「仕入れる人」「売る人」など、さまざまな役割を持つ人が活躍しています。

また、カメラマンやライターのように、雑誌などの媒体によって魅力的な商品を紹介する人もいます。

職業によって仕事内容はだいぶ異なるため、自分がどのような仕事をしてみたいのかをしっかりと考えてみましょう。