生産技術部門で働くには

生産技術になるまでの道のり

メーカーに生産技術として採用される

生産技術の主な就職先は、メーカーや製造業系の会社となります。

自動車メーカー電機メーカー化学メーカー、化粧品メーカー医療機器メーカー住宅メーカーなどありとあらゆるメーカーで生産技術が求められています。

新卒採用においては、「技術系総合職(技術職)」といった大きな枠で募集されることもあれば、最初から「生産技術職」という枠で職種個別に募集されることもあります。

前者の技術系総合職の場合、適性や本人の要望などふまえつつも、研究開発、製造、生産技術、品質といった技術系のさまざまな部門への配属の可能性があり、必ずしも生産技術に配属されるとは限らないことを理解しておく必要があります。

後者の生産技術職採用の場合であれば、生産技術部門への配属が前提となります。

一般的には大企業ほど、前者の技術系総合職での募集になるでしょう。

理系に進むのが一般的

生産技術の仕事では、機械工学電気工学などの技術知識を必要とするため、はじめから生産技術を目指すのであれば理系の学校や学部に進学したほうがよいでしょう。

採用条件として、「学校で理工系の知識を学んできた人のみ」、「理系の〇〇学部出身者のみ」などの制限をもうけている企業もあります。

また大手メーカーの場合は学歴も重要です。

採用条件として「大学卒以上」の学歴を要求する企業も多いため、できるだけ高学歴な進路を歩んでおいた方が有利になります。

人手不足のため高卒者を採用する会社もある

製造業は全般的に人手不足が深刻化しています。

生産技術職においても例外ではなく、少子高齢化や若者の理系離れなども拍車をかけ、人手不足の傾向です。

そのため、もともと人手の集まりにくい中小企業やベンチャー企業などであれば、「学歴不問」「高卒可」などの条件で採用を行っている会社もあります。

さらには数はすくないものの、「理系以外」の高卒者を採用し、一から育てようとする中小企業もなかには存在します。

生産技術になるまでのルート

生産技術の資格・難易度

資格の必要性

生産技術として働く上で、絶対に必要となる資格・免許は基本的にありません。

生産技術はいかに生産を効率化するかがミッションであり、それには体系的な知識よりも、現場での実践経験やノウハウのほうが重要になることが多いため、資格うんぬんはさほど問われません。

ただし、資格というのは意欲や頑張りのアピールとなり、資格勉強を通じて基礎能力の向上にもつながるため、とくに学生や未経験者であれば資格をとっておいて損はないでしょう。

取得しておくとよい資格

次のような資格は、学生や未経験者が事前に取得しておくと、就職するにあたり役立つことがあります。

<取得しておくとよい資格の代表例>
・CAD利用技術者試験:民間資格
・基本情報技術者試験:国家資格
・TOIEC:民間資格
・マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS):民間資格

参考:CAD利用技術者試験
参考:IPA 情報処理推進機構 基本情報技術者試験
参考:マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)

生産技術でも設備や機材の設計を行うことがありますが、設計業務ではコンピュータ上での設計ツールとなるCAD(Computer-Aided-Design)を使うのが一般的であるため、「CAD利用技術者試験」を取得しておくと業務に役立てることができます。

昨今は生産×ITが密接に関係しており、生産技術として働く上でもサーバー、ネットワーク、データベースなどのIT知識が欠かせません。

そのためIT系の有名資格である「基本情報技術者試験」を取得しておくと、ITというものを幅広く体系的に学ぶことができ、技術者としての視野を広げられます。

コスト削減のため海外での生産にシフトするメーカーも増え、生産技術の社員は海外工場に転勤となるケースもあるため、英語力の証明として「TOIEC」系の資格も重要になります。

就職してから役立つ資格

次のような資格は、難易度が高く、就職後、自身の更なるスキルアップを目指したい人向けの資格です。

<就職してから役立つ資格の代表例>
・生産技術者マネジメント資格(CPE):民間資格
・国際認定生産技術者:民間資格
・技術士:国家資格
・情報処理技術者試験(高度なもの):国家資格

参考:日本能率協会 生産技術者マネジメント資格
参考:国際生産技術者協会
参考:公益社団法人日本技術士会
参考:IPA 情報処理推進機構 情報処理技術者試験

この中でも「生産技術者マネジメント資格(CPE)」は、生産技術向けの有名資格であり、数多くの大手メーカーが社員に受験を推奨している資格でもあります。

この資格は、生産プロセスの設計・改善、工場の維持・改善に必要な知識を持つことを示す資格となり、想定する受験者像は「生産技術者として5年~10年程度のキャリアを持つ人」です。

未経験者や新入社員がすぐに受験して合格できるようなものではありませんが、その分価値は大きく、挑戦するベテラン社員も少なくありません。

生産技術になるための学校の種類

学校の種類と学歴について

生産技術に関する知識は、大学・高専・専門学校・高校(とくに工業高校)などさまざまな学校で学ぶことができます。

ただし、前述もしたように就職するにあたり、採用条件で学歴的な制限が加わることがあります。

<生産技術の学歴条件の目安>
・大手メーカー:大卒以上とする会社が多い
・中小メーカー:大卒だけでなく、高専卒、専門学校卒、短大卒も含める会社もある
・中小メーカー(人手不足を抱えている会社):学歴不問、高卒者などを採用する会社もある

大手メーカーの生産技術職を目指す場合には、大卒以上の学歴を得ておくのが確実です。

その上の大学院まで進学してより深い知識を学ぶと、理系の職種ということもあり、就職でさらに有利になることもあります。

さらにいえば、学歴によって入社時の初任給が変わる会社も多く、たとえば大卒と大学院の博士課程卒では、初任給に5万円以上もの差がつく会社も少なくありません。

有利な学部・学科について

生産技術は、文系か理系かでいえば、理系寄りの職種です。

なかでも、「機械工学系」「電気工学系」「土木・建築系」「化学系」「情報技術」などの学部・学科は就職で有利になりやすいです。

さらに「生産技術科」、「生産技術学部」など、生産技術に特化した学部・学科を用意する学校もあります。

入学時の段階ですでに生産技術で働くことを決めている人であれば、そのような特化した学部に進学するのも選択肢の一つです。

なお少数ではありますが、全学部・全学科の学生を採用するメーカーもあるため、文系学部出身であっても生産技術として働くことが不可能というわけではありません。

学費について

各学校に通った場合の学費の目安は次のようになります。

<学費目安>
・国立大学:年間約53万円
・私立大学(文系):年間約100万円
・私立大学(理系):年間約150万円
・専門学校:年間約100万円

私立大学の場合、理系学部は文系学部より学費がひとまわり高くなることが多く、年間150万円程度の学費が発生してきます。

生産技術に向いている人・配属されやすい人

生産技術に向いている人の性格的特徴としては、次のようなものがあげられます。

<生産技術に向いている性格・適性>
・モノづくりや生産の流れに興味がある
・論理的、合理的にものごとを考えられる
・コミュニケーションや調整が得意
・コツコツと地味に取り組める

生産技術は、品質やコスト面をふまえつつ、いかに効率よく生産できるかを考えていくことになります。

それには、さまざまな要素を論理的、合理的な視点で組み立て、最適な答えを導きだす考え方が重要です。

また、生産技術は設計部門と製造部門をつなぐ存在でもあり、その他にもさまざまな部門や業者とやりとりをし、橋渡し役をにないます。

そのため、多方面とのコミュニケーションや調整ごとが得意で、うまく間を取り持つことができるタイプの人が向いているでしょう。

生産技術に向いている人・適性・必要なスキル

生産技術のキャリアプラン・キャリアパス

1人前になるまでのキャリアパス

生産技術職は、工場が主な勤務場所となります。

入社後は、工場内の教育施設などで事前の技術研修を受けるのが一般的です。

大手メーカーであれば、何カ月間もの長期間、新人の事前研修が行われることもあります。

その後は現場に配属されることになりますが、生産技術は新人が一人ですぐにこなせるような仕事ではないため、先輩や上司の下につき、OJT(職場内訓練)を受けながら1歩ずつ仕事を覚えていきます。

最初は小さな生産ラインなどを担当させられ、徐々に大きな仕事をまかせられていきます。

一人前になった後に必要な努力

OJTが終わり一人前になってからも、技術者として成長を続ける必要があります。

生産技術の業務範囲は広く、コスト管理や人材管理など、たくさんのことを学んでいかなければなりません。

生産に活用する技術や機材なども進化していくため、最新のテクノロジーを追っていく必要もあります。

若手のうちは海外の工場や拠点に転勤となることも多いため、語学力や異文化コミュニケーションの経験も蓄えていく必要もあります。

その先のキャリアプラン

経験や年齢を重ねると、担当者からチームリーダーに昇進し、現場をまとめるポジションにシフトしていくのが一般的です。

将来的には、工場長として、生産工場全体を取りまとめる立場を目指すこともできます。

さらには、その上の経営陣や社長にまで上り詰めるケースもあり、実際に製造業の社長は、生産技術出身の人も多いといわれています。

また大手メーカーの多くは「ジョブローテーション制」を採用しているため、希望や適性に応じて他の技術系部門(研究開発部門、製造部門、品質部門、営業部門など)に異動することもあります。

その他、これまでの経験を足掛かりに他のメーカーの生産技術に転職をはかり、新天地で活躍する人もいます。

生産技術への転職を検討するなら、転職エージェントに相談してみよう

未経験や中途で生産技術を目指す場合には、転職エージェントに登録しておくのもおすすめです。

生産技術の仕事に詳しい転職アドバイザーから話を聞くことができたり、生産技術の「非公開求人」の情報を得ることができます。

まだ転職するか迷っている、そもそも生産技術が自分に合っているか不安という段階でも、専門家のアドバイスを聞くことでキャリア選択の幅を広げることができます。

リクルートエージェントは、転職エージェントの中で最も求人数が多く、転職実績もNo.1となっているので、まず登録しておきたいエージェントです。

また、20代の方や第二新卒の方は「マイナビジョブ20's」に登録してみるとよいでしょう。

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