マーケターの仕事内容・なり方や必要な資格・給料を解説
マーケターの仕事内容
「売れる仕組みを作る」活動全般を担う
そもそもマーケティングとは、「商品が売れる仕組みを作る」仕事といわれています。
市場調査だけではなく、商品開発から販売促進まで行い、顧客の元へ届けるまでの活動全般を担うのがマーケターです。
マーケターの仕事内容
・市場調査
・情報収集
・集計、分析
・戦略立案
新しい商品を開発するには、「どのような商品をどのような顧客に売ることができるか?」を考えます。
消費者やユーザーの需要性を探るために、最適なツールを用いて市場調査と情報収集を行い、集めたデータを分析することがマーケターの重要な任務となります。
さらに、分析結果に基づいた販売戦略を策定し、改善点を洗い流し、売上を最大化させるために追加施策を打ち出すのがマーケターの仕事です。
20代で正社員への就職・転職
マーケターの就職先、活躍の場
事業会社や支援会社が活躍の場
募集企業の多くが、中途採用で即戦力人材を求めるケースが多いようです。
マーケターとして活躍する場は、大きく2つに分かれます。
・事業会社
・支援会社
事業会社とは、例えば外食産業や飲料メーカー、自動車メーカーなど、主に商品・サービスの製造、販売を営む企業です。
一方、支援会社とは、広告代理店や調査サービス、PRサービス、マーケティング支援企業やコンサルティングファームなどさまざまな支援サービス会社があります。
マーケターの1日
メールチェックとスケジュール確認から
20代で正社員への就職・転職
マーケターになるには
企業に就職するか異業種からの転職
企業のマーケティング部門に所属し、市場調査を担当するキャリアパスが一般的です。
一流マーケターを目指すなら、広告代理店、マーケティング専門企業、コンサルティングフォームなどに入社する道もあります。
未経験からマーケターを目指すには、若手のポテンシャル採用を応募条件としている企業を探すことからはじめましょう。
異業種からの転職は、まずはマーケティングの基礎からしっかりと学ぶ必要があります。
専門書籍や有名マーケターのブログを読んだり、セミナーや勉強会に参加するのもおすすめです。
マーケターの学校・学歴・学費
インターン経験があると就活に有利
特に必要な資格などはありませんが、市場調査には幅広い知識と教養が必要なため、多くの採用者は大卒者です。
大学では、経営学部や商学部、経済学部を専攻し、マーケティング理論、統計学を学んでおくと就職の際に役立ちます。
ただし、マーケティングの知識は大学の講義だけは学べないため、学生時代にマーケティングのインターンシップでスキルを身につけることで、就活が有利になります。
また、マーケティングリサーチ専門コースなどがある通学スクールや、オンラインスクール、独学で学ぶ方法もあります。
マーケターの資格・試験の難易度
おすすめの検定試験
マーケティングの基礎を学ぶためにおすすめする検定試験を2つご紹介します。
マーケティングビジネス実務検定
マーケティング実務の知識を総合的に判定するための認定試験です。
難易度はC級・B級・A級の3等級あり、C級は定型業務ができる基礎レベルとなっています。
マーケティング検定
日本マーケティング協会主催のマーケティング能力を判定するための試験です。
レベルは3級・2級・1級に分かれ、3級はこれからマーケティングに触れる初心者が対象となります。
マーケターの給料・年収
国内IT、外資系企業は年収水準が高め
マーケターといっても、業界や企業によって業務内容が異なりますが、転職サイトを参照すると、一般的なマーケター・企画系の平均年収は20代で370万円ほど、30代で500万円ほどとなっています。
20代では営業職の平均年収350万円とほぼ同じですが、40代以上になると650万円となり、管理職クラスの平均年収が高いことが分かります。
なお、外資系企業や国内大手IT企業におけるマーケターの年収水準は高く、これらの企業を含める40代以上マーケター管理職の平均年収はおよそ900万円となり、平均年収を大幅に上げていることが特徴的です。
マーケターの年収は、企業規模・年齢・スキルに応じて差が出る職種といえます。
マーケターのやりがい、楽しさ、魅力
商品が市場に出回るよろこび、達成感
販売ルートや販売方法、プロモーションなど0から出発して商品を作り出していく点が魅力といえます。
そこまでたどり着くには時間と経費が必要となり、自分の担当した商品やサービスが売上げに通じることがやりがいといえるでしょう。
実際にマーケターとして活躍している人の口コミよると、自分の提案や分析力から生まれる新製品を作り出し、市場で販売される現場を見るのが楽しいという声がありました。
また、戦略を立案して、実際に実施していくプロセスが面白く、上手くいった時に達成感を感じるようです。
マーケターのつらいこと、大変なこと
人間関係の悩み、残業に追われる日々
マーケターは、社内の関係部署との連携があってこそ成り立つ職業です。
どのような職業でも人間関係やチームワークは避けられないものですが、マーケターは上司や同僚、他部署との人間関係での悩みは尽きません。
また、どんなに施策を打ってもなかなか成果が出ず、事業全体の進捗に遅れが出ている時、プレッシャーとの格闘がつらいと感じるようです。
大手企業に所属するマーケターほど、市場調査に時間を費やし、さまざまなデータ処理や作成に追われ激務となります。
成果を出すために日々奮闘し、昼休みや睡眠時間を惜しんだ挙句、自分の体調を気にするようになった時、限界を感じる人もいます。
マーケターに向いている人、適性
数字に強い、流行に敏感、人が好き
数字に強い
新商品を開発するには、市場調査が必須となり、集めたデータや情報を分析しロジック的思考力が必要なため、数字に強い人が適性といえます。
流行に敏感な人
新しい情報に刺激を求める好奇心があり、インターネットやSNSを利用して、情報キャッチが早い人が向いているといえます。
人が好きな人
マーケターは、社内のあらゆる部署との連携と交流が必要です。
毎日顔を合わせる社内の人間とのコミュニケーションが取れる人こそ、マーケターに向いているといえます。
マーケターの志望動機・目指すきっかけ
明確な動機+エピソードで印象づける
マーケターは会社の売上に貢献する取り組みを行うため、企業規模が大きいほど経験者を採用するケースが多いといえます。
未経験からの転職でも、営業や接客販売経験があり、顧客に対してさまざまな提案をしていた場合も志望動機になります。
転職する際の志望動機の書き方としては、マーケティングのどの部分に魅力を感じ、今までの体験や前職での経験の中でアピールできるポイントを採用者に印象づけることが大切です。
学生時代のボランティア活動やアルバイトの経験などから、マーケティング要素のある過去のエピソードを書くのが効果的です。
マーケターの雇用形態、働き方
派遣から正社員になれるチャンスも
マーケターの雇用形態は、正社員・派遣・アルバイトなど、働き方はさまざまですが、広告代理店やマーケティング業務を行う企業に正社員として就職するのが一番確実な方法です。
正社員で働くメリットは、さまざまな業界の商品を取り扱うことができるため、多くのノウハウを吸収することができます。
未経験からの転職は、派遣エージェントに登録して派遣社員として働くという方法もあります。
特に大手派遣エージェントに登録すれば、未経験可の求人案件も比較的多いため見つけやすいといえます。
派遣社員のメリットは、紹介予定派遣制度を導入している企業があり、一定期間派遣社員として働いた後、派遣先の社員として働くチャンスがあります。
マーケターの勤務時間・休日・生活
マーケターが残業が増える要素とは
ある企業の調査によると、マーケターの平均勤務時間は8時間労働を超える人が90%以上にも及び、平均残業時間は29.8時間という数字が出ています。
商品・サービスをセールスすることが目的である以上、常にスケジュールに追われることになります。
さらに責任者に承認を得るまでの時間がかかり、急な変更や再提案を求められることもあり、必然的に残業時間が増えていきます。
また、広告代理店やPR企業などは、イベントが週末開催されるケースが多く、休日出勤が発生しやすい業界です。
マーケターの求人・就職状況・需要
ニーズはあるが人材不足、経験者不足
企業にとってマーケターは必要不可欠な存在です。
最先端の知識を持ち、スキルと経験を積んだ即戦力となる人材を企業が求める傾向にあり、求人傾向は増加している一方で、ポテンシャル採用が少ないのが特徴です。
インターネットが普及する近年では、デジタルマーケターの需要が高まっています。
広告・デジタルマーケティング業界では、未経験者を含めた若手のポテンシャル採用が積極的に行われています。
しかし、需要性はあるものの実務経験者が少ないというのが現状です。
マーケターの転職状況・未経験採用
デジタルマーケティング業界に注目!
近年では、メールやモバイルアプリ、WEBサイトやデジタル広告など、さまざまなチャンネルから商品・サービスのPRを行うデジタルマーケティング業界が注目されています。
マーケティングが未経験でも、マーケティング業務に必要とされる販売企画や分析業務などの経験があれば強い武器となります。
社内教育や研修制度が完備されている企業が増え、マーケターに求める人物像は、実務経験より人間性や意欲、コミュニケーションスキルを重視しています。
マーケターの現状と将来性・今後の見通し
デジタル知識と分析力、SEO知識も必要
現代は、あらゆる社会の領域にデジタル化が浸透しつつあります。
デジタルマーケティングへと時代が移行していく中、マーケティング戦略も変遷しています。
しかし、日本においてはデジタルマーケティングの知識とスキルを持った人材が不足している現状です。
これからマーケターを目指すなら、デジタルツールの知識と高い分析スキルが必要です。
マーケタティング業界でスキルアップを目指すなら、SEO戦略に関する知識も身につけましょう。
未経験でも転職できる可能性が広がり、さらにキャリアアップも期待できそうです。