マーケティングの年収・給料はどれくらい? 初任給やボーナス、統計データも解説

マーケティング職の平均年収・給料の統計データ

マーケティング職の平均年収・月収・ボーナス

マーケティング職の平均年収は500~600万円の間と考えられ、他業界と比較するとやや高めの水準となっています。

マーケティングは企業の規模や商材によっても報酬が変わることが多く、年収1000万円を大きく上回る人もいます。

賃金構造基本統計調査

マーケティングの平均年収_2022
厚生労働省の令和4年度賃金構造基本統計調査によると、マーケティング職の平均年収は、41.1歳で630万円ほどとなっています。

  • 平均年齢:41.1歳
  • 勤続年数:12.3年
  • 労働時間/月: 164時間/月
  • 超過労働: 12時間/月
  • 月額給与:410,500円
  • 年間賞与:1,377,100円
  • 平均年収:6,303,100円

出典:厚生労働省「令和4年度 賃金構造基本統計調査」
マーケティングの平均年収の推移_r4

※平均年収は、きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額にて計算。
※本統計はサンプル数が少ないため、必ずしも実態を反映しているとは限りません。

求人サービス各社の統計データ

職業・出典 平均年収 年収詳細
マーケティング
(Indeed)
5,479,749円 -
マーケティング
(求人ボックス)
520万円 -
マーケティング関連職
(マイナビエージェント)
451万円 20代平均 407万円
20代男性 386万円
20代女性 428万円
30代平均 525万円
30代男性 554万円
30代女性 497万円
ブランド・プロダクトマーケティング
(転職会議)
694万円 20代前半 398万円
20代後半 570万円
30代 662万円
40代~ 980万円

求人各社のデータでは年収幅に大きく差が見られ、各社の平均値も400~700万円ほどと大きく開いています。

これは各社の顧客の規模や扱う製品などによる違いが大きく、マーケターの給与実態の一部を表していると推測されます。

全体的な傾向として、20代後半から収入が伸び始め、30代、40代と年を重ねるに連れて収入は大きく増加します。

マーケティング職の手取りの平均月収・年収・ボーナスは

マーケティング職の平均年収を560万円とし、夏・冬にボーナスが2ヵ月ずつ支給されるケースを考えてみましょう。

「手取り額=支給額-社会保険料-源泉徴収額(所得税)」となりますので、額面支給額と実際の手取り額は以下のようになります。

額面 手取り
平均月収 350,000円 289,994円
ボーナス(2カ月分) 700,000円 563,190円
年収 5,600,000円 4,606,308円

手取りは家族構成や前年度の所得状況など、個人のさまざまな状況によって変わりますので、あくまで参考程度となります。

マーケティング職の初任給はどれくらい?

マーケティング職の初任給は、企業の採用サイトなどを参考にすると20~23万円ほどです。

任される仕事の種類や業務量などによって多少変動しますが、基本的に学歴による違いはほとんど見られません。

ただし、マーケティング部門への配属はほとんど大学卒の総合職であり、学歴ではそれほど差がないことが理由とも考えられます。

一部、AIやビッグデータを取り扱う職場においては、その分野の研究をして博士号を取得している人の場合、初任給からより高額の給与を得られるケースもあるようです。

マーケティングの勤務先の規模別の年収(令和4年度)

マーケティングの年収は、勤務先の規模が大きくなるとやや高くなる傾向があります。

10〜99人規模の事業所に勤めるマーケティングの平均年収は503万円、100〜999人規模は533万円、1,000人以上の規模では721万円、10人以上規模の事業所平均は630万円となっています。

マーケティングの年収(規模別)_r4

上記グラフの基タイトルは「企画事務員」で商品企画など他職業を含むデータです。

賃金構造基本統計調査より作成。本統計は調査の母数が少ないため、必ずしも実態を反映していない可能性があります。

マーケティングの勤務先の年齢別の年収(令和4年度)

マーケティングの年収を年齢別に見ると、年齢の上昇にしたがって、年収も上がっています。最も年収が高い世代は、55~59歳の793万円です。

全年代の平均年収は630万円となっています。

マーケティングの年収(年齢別)_r4

上記グラフの基タイトルは「企画事務員」で商品企画など他職業を含むデータです。

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マーケティング職の給料・年収の特徴

企業規模や商品の影響が大きい

マーケティング職の給与は、企業の規模や商品が大きく左右します。

これはマーケティング企画による売上や利益の影響の大きさを示すもので、逆に報酬が高い企業では責任や重圧も大きくなります。

大きな企業では、優秀なマーケターやマーケティングを統括できる人材に1000万円以上の報酬を用意していることも少なくありません。

女性の活躍が目立つ

マーケティング職は女性の活躍が目立つ職種でもあります。

化粧品やアパレル、エステなど、若い女性向けのサービスではとくに女性マーケターの活躍が目立ち、社歴の浅いうちから重要なプロジェクトに参加するケースも多いです。

そのため、20代前半では男性よりも給与が高くなることもあります。

その後、結婚などを機に退職する女性が増えるため、昇進が増える30代では年収で男性が逆転しますが、実務能力の差を示しているわけではありません。

下積み後に報酬が伸びる

マーケティング職は初任給や20代前半の時期は他の職種とそれほど給与面での違いはありません。

しかし、一人前の戦力となる20代後半からは大きく収入が伸びることが多いです。

この背景には、マーケティングに関わる調査や分析、企画や提案といった一連の仕事は、業務を通じて少しずつ学ぶため、経験を積んで任せてもらえる仕事が増えるほど収入は伸びることが考えられます。

新人のうちはあまり収入が高くなくても、ひと通り業務ノウハウを得て大きなプロジェクトに関われるようになると、それにともなって報酬も上昇するケースがあります。

マーケティング職の勤務先別の給料・年収

大手メーカー・販売店

大手のメーカーや販売店のマーケティング職では給与水準が高めで、初任給でも20万円台中盤、30代では600万円を超えるケースが多く見られます。

また、全国規模でのマーケティング策を考案する機会も多く、経営への影響も大きいです。

優秀なマーケターや、企業の管理職として活躍できる人なら1000万円を超える年収になることもあり、CMO(最高マーケティング責任者)の肩書きにも就けば年収が2000万円にも達する場合もあります。

マーケティング支援会社

企業のマーケティングを支援する企業では、基本的にマーケティングの代行や相談をすることで売上を作っていきます。

こうした企業におけるマーケターはIT企業のエンジニアなどと同様で、会社の基準や各自の売上に応じて給与が上下します。

年収は400~700万円ほどの間が多く、できる仕事の種類やこなせる案件数によって給与が変わります。

Webマーケティング会社

現代のマーケティングで重要になっているWebマーケティングを専門的に行う企業です。

こうした企業では、マーケティングのノウハウだけでなく、マーケティング用のシステムなども合わせて提供しています。

マーケターは顧客対応を行うコンサルタントである場合もあれば、ノウハウをもとにWebサイトを制作するデザイナーとして働くこともあります。

顧客との接点が多い人なら500~600万円ほどの年収になることが多く、単純作業が多い人は300~400万円程度の年収になることが多いです。

実績や担当案件によって1000万円以上の年収になる人もおり、個人差が大きく見られます。

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マーケティング職の正社員以外の給料・年収

派遣社員

マーケティング職の派遣社員は、時給1,500円前後がボリュームゾーンとなるようです。

勤務地や企業規模による差もありますが、業務内容はほとんど違いがなく、正社員のアシスタントとしてデータのとりまとめや資料作成の補助を行います。

時給1,500円、月の稼働時間が160時間と仮定すると、単純計算で月収24万円、年収288万円ほどです。

アルバイト

第一線で活躍するマーケティング職やマーケターは、アルバイトとして採用されることはさほど多くありません。

ただし、もともと正社員として働いていた人が、結婚や出産後に時短勤務のためにアルバイト契約することもあります。

一般的なアルバイトの場合は、市場調査のための調査員やイベントの手伝いなどの仕事がほとんどで、時給は1,000円前後が多くなっています。

マーケティング職の経験者であれば、より高度な仕事を任せられ、時給1,500~2,000円ほどで派遣社員と同じような待遇を得られることもあります。

時給1,000円、月の労働時間を100時間と仮定すると、月収10万円、年収で120万円です。

マーケティング職が収入を上げるためには?

規模の大きな企業で働く

マーケティング職の年収には、企業規模や売上が大きく関わっています。

企業のマーケティング部門で働いている場合、企業の規模や方向性を自由にはできないため、転職によってマーケターを高く評価する企業に入るのもよいでしょう。

当然、実力や実績が必要になりますが、企業で過小評価されていると感じる人にとって、転職は収入を増やす大きなチャンスになります。

マーケティング支援企業で働く

コンサルティング会社やマーケティング支援を行っている企業で働くのも、収入を伸ばす方法のひとつです。

そこではさまざまな業界、企業のマーケティングに関わることができますし、成果報酬がつく企業も多いため、実力に合った報酬を期待できます。

報酬面だけでなく、マーケティングを学んだり実績を積む機会にもなりますので、キャリアアップを考える人にも魅力的な選択肢です。

スキルアップ・マネジメント能力の向上を目指す

現在の職場で給料を上げるためには、実績を出すことや昇進することが欠かせません。

実績を作るには、スキルを高めてマーケティングの仕事で企業に貢献することが大切ですし、昇進のためには部下や同僚のマネジメント力が求められます。

いずれも個人の成長に加えて、会社の方針や理念への共感も強く求められますので、自社についてもいっそう深く理解することが大切です。

なお、マーケティング部門の社員は管理職候補とみなされる場合も多いため、昇進を重ね、会社の役員にまでなれるケースも比較的多いです。