文房具メーカーの現状と将来性

文房具メーカーの現状

家庭や学校、オフィスなど、ありとあらゆる場所で使われている文房具。私たちにとっては身近な存在ですが、文房具業界は今、緩やかな縮小傾向にあるといわれます。

もともと、日本は世界有数の文房具消費国といわれていましたが、IT技術の進歩によって文房具が使われる機会は以前よりも減っています。

たとえば、昔はノートとペンを使って記録していた資料も、いまやスマートフォンやタブレットを利用して記録する。「ペーパレス」という言葉が使われる通り、電子化の波は確実に押し寄せています。

文房具メーカーの需要

文房具はさまざまなものがあり、今後それらがまったくなくなるということは考えにくいです。

近年は文房具が静かなブームとなり、万年筆をコレクションしたり、マスキングテープで既存の商品をアレンジしたりするなど、ビジネスよりも個人の需要が高まっています。

またSNSの普及により、商品を自由にアレンジして個性を出したり、目を引く個性的なデザインのものが求められたりしてきています。

特に近年はSNSなどで一度話題になると、爆発的なヒット商品として世の中に広まることも珍しくありません。

これまでと比べると多種多様なデザイン、そして少数生産で希少価値を上げた商品、オリジナルにカスタマイズできる商品などが好まれていくと考えられるでしょう。

文房具メーカーの将来性

IT技術が進歩するのは、この業界にとって決してネガティブな要素だけではありません。

たとえば、最近ではスマートフォンなどと連動したデジタル文具も続々と販売されており、今後はさらにこうした高付加価値商品が普及するものと考えられています。

市場そのものは縮小傾向にありますが、最先端の技術を使って新しい商品を生みだすチャンスはまだまだあり、そうした意味では成長の可能性を秘めているといえるでしょう。

文房具メーカー社員の今後の活躍の場

海外に販路を見出す

少子高齢化の影響もあり、国内需要が大きく伸びることが考えにくい今、海外に活路を求める文房具メーカーも増えています。

日本のボールペンやシャープペンシル、万年筆などの筆記用具は、その品質の高さから、海外でも大きな需要がありますし、外国人観光客からも人気を集めています。

また、今後人口が増えるといわれているアジア圏では、安価で高品質の文房具が求められており、海外に進出し販路を広げる文房具メーカーはさらに増加すると考えられます。

特定の分野に強みを

文房具に加えてオフィス家具事業を伸ばしていたリ、特定の分野に絞った開発を行う商品力の高さやブランド力で勝負したりするなどする企業もあります。

文房具メーカーならではの知識や技術を生かして「知育」に力を入れていたり、書店とコラボレーションして商品を実際に試したりできるように働きかけているところもあります。

文房具メーカー各社はそれぞれ自社ならではの強みを見出して、生き残りをかけて動いているのです。

こうしたなかで、厳しい市場環境でも、独自の戦略で大きく伸びていく会社が出ることは十分に考えられます。