登録販売者になるには

登録販売者になるまでの道のり

登録販売者になるには、まず都道府県で行う登録販売者試験に合格し、都道府県知事の登録を受ける必要があります。

平成27年度試験以降においては、学歴や年齢制限なく誰でも受験できるようになっていますが、試験合格・登録後、実務経験の有無などによって実際に仕事するうえでの制限があります。

具体的には、店舗で第一種医薬品販売(第2類・第3類)に携わる登録販売者の「過去5年のうちで実務経験が通算して2年に満たない」場合は、その店舗において勤務中の薬剤師あるいは2年以上の実務経験をもつ登録販売者の管理・指導の下に仕事することが求められます。

また、2年の実務経験がない登録販売者は、店舗管理者の代行者になれないほか、この期間中に定められた研修を受講する必要があります。

一方、すでに過去5年のうちに通算して2年以上の実務経験を持っている場合には、試験合格・登録後すぐに一人で第一種医薬品販売(2類・3類)が可能となり、店舗管理者や管理代行者になることも可能です。

登録販売者になるまでのルート

20代で正社員への就職・転職

20代で正社員への就職を目指す

「Re就活エージェント」は、第二新卒・既卒・フリーター・ニート向けサービス。20代未経験OKの求人が多数。

20代登録比率No.1

登録販売者の資格・難易度

登録販売者試験は年に一回(受験地によっては二回のところもあります)、都道府県ごとに行われます。

そのため、試験内容は都道府県によって異なりますが、難易度に差が出ないよう、試験問題は厚生労働省が発表するガイドラインを基に作成されています。

試験内容は、

・医薬品に共通する特性と基本的な知識
・人体の働きと医薬品
・主な医薬品とその作用
・薬事関連法規・制度
・医薬品の適正使用・安全対策

の5科目から出題され、択一式の筆記試験となっています。

試験の詳細は、各都道府県が発表する最新の試験要項を確認してください。

登録販売者試験の難易度・合格率

登録販売者の資格を取るためにはどんな学校にいけばいい?

登録販売者になるためには、登録販売者の資格を得る必要があります。

かつては、この資格試験を受けるために大学などで薬学の課程を卒業するなどの必要がありましたが、平成27年度試験からは学歴や年齢関係なく、誰でも受験可能となっています。

つまり、特別な大学や専門学校などに通わずとも、試験を受験すること自体は可能です。

しかしながら、登録販売者の試験では医薬品の特性や人体への作用といった専門知識を問う問題が出題されるため、素人がいきなり受験して合格するのは難しいといえるでしょう。

卒業資格が必要な学校などはなく、また資格取得のためのスクールに通うことも必須ではないため、独学での合格は不可能ではありません。

登録販売者になるための学校の種類

登録販売者になるためには、登録販売者試験に合格し、登録をすればよく、試験には受験資格が必要ありませんので、登録販売者試験受験にあたっての学校での単位取得や要件は必要とされていません。

しかしながら、試験範囲が広く、年に1,2回しか実施されない就職に関わる資格ですので、効率よく登録販売者の試験に合格するために、専門知識を学べる学校やスクール等を利用することも決して回り道ではありません。

専門の講座や通信教育などがたくさんありますので、自分の予算や都合に合ったスクールを検討し、利用することも検討すると良いでしょう。

また、スクールや講座を探し、学習スケジュールを立てる前に、都道府県によって試験の日程が異なることを確認しておきましょう。

試験日から逆算して学習のスタート時期などを決めるとよいでしょう。

登録販売者になるための大学・学部

登録販売者の資格は試験を合格しなければ得られないため、資格取得に直結する大学などはありませんが、薬学系の学部や学科などが設置された大学で登録販売者試験に向けて学ぶことは可能です。

医療ビジネス系の大学や薬学関係の学科を持つ大学・短大では、登録販売者試験を視野に入れたカリキュラムやコースが設置されている場合もあります。

薬学部などで医薬品の専門知識を身につけることも可能ですが、これらの大学進学者は、登録販売者よりも業務範囲が広い国家資格の「薬剤師」を目指す人がほとんどです。

登録販売者になるための専門学校

登録販売者には卒業しなければなれない学校や取得しなければならない資格がある職種ではないため、登録販売者になるための専門学校というものはありませんが、登録販売者を目指す人向けの学校で最も代表的なのは、医薬系の専門学校です。

ここでは広く医薬業界や医薬品について学べるため、調剤事務や製薬会社への就職など、登録販売者以外の仕事を目指す人も通っています。

なかには登録販売者を養成するための学科・コースを置く学校もあります。

夜間コースや1年制の学校もあるため、働きながら学びたいという人や、比較的短期間で確実に知識を身につけたいという人でも通えるでしょう。

登録販売者になるための通信講座

自宅から通学できる範囲にないという場合は、通信講座を提供しているスクールの活用を検討することもよいでしょう。

通信講座の受講のメリットとしては、自分のペースで始めたいと思い立ったタイミングで勉強を始められること、登録販売者の基礎を取りこぼしなくしっかり学べることなどが挙げられます。

通信講座では、3ヶ月~8ヶ月が標準的な学習期間となっています。

自分の学習ペースによって学習を終えるまでの日数は変わってきますが、じっくり学びたい人や短期集中で学びたい人、比較的時間がある人や転職を視野に入れての資格取得で働きながら合格を目指す人まで、自由にペースをコントロールができるメリットがあります。

登録販売者は医薬品の成分の名前や効能をはじめ、薬事関係法規・制度など暗記することが数多く、着実な学習が必要です。

短期で合格を目指したい人は、講座などで提供されている試験対策ノウハウを活用するのが効率的でおすすめです。

登録販売者の学校選びのポイントは?

専門学校や資格系スクールなどの通学講座を選ぶ時には、無料公開講座に参加してみることで、講座の雰囲気や受講生の様子、スクールの雰囲気や講義の進め方を体験できます。

一方、通信講座を決める場合は、資料を請求し送られてきた資料やサンプル教材の比較などで受講講座を絞り込む必要があります。

その際、(1)通信講座専用に用意された講義動画があること(2)メインのテキストが充実していることの二つのポイントが重要です。

通学講座と違い、通信では一人で勉強を進めることになります。

テキストだけが送られてきてただ文章を追うよりも、わかりやすく楽しく学習が進められる視聴覚教材があることがベターです。

また、勉強する上で最も大切な教材は基本テキストです。

特に薬事関係法規・制度などは毎年細かく改訂されており、最新のテキストで勉強する必要があります。

資料請求すると見本テキストがもらえることもありますので、見やすいかどうかも含め、しっかりチェックすると良いでしょう。

ただ文字の羅列になっている味気ないテキストよりも、「図や表がたくさん使われている」「解説がわかりやすく、見やすいレイアウトになっている」などの点が重要です。

また、テキストがカラーかどうか、副教材はあるのか、わからない点があった場合に質問できるシステムになっているかどうか(質問カードやWebサービスがあるかどうかなど)、欲しいと思う点を見比べて受講する講座を選びましょう。

また、最近ではインターネットなどで講座やスクールの口コミが投稿されていることも少なくありません。

おなじ受験生の目線から見て使いやすい構成になっているかどうか、フォローの充実さやテキストの質など、あらかじめ情報収集することもおすすめです。

費用もさまざまですので、予算に応じて検討するようにしましょう。

独学での勉強も可能

登録販売者試験はまったくの無勉強では合格が難しいですが、独学で合格している人もいます。

過去の出題内容やポイントを解説したテキストがいくつかの出版社から市販されているため、自分で計画立てて学べる人であれば、合格は決して不可能なことではありません。

それでは少し不安があるという場合は、補完的に通信講座を利用してみるのもひとつの方法です。

送られてくるテキストやDVDを使って勉強するほか、添削課題や模擬試験が用意されているものが多いため、市販テキストを使っての勉強よりも計画的に勉強しやすい工夫がされています。

20代で正社員への就職・転職

20代で正社員への就職を目指す

「Re就活エージェント」は、第二新卒・既卒・フリーター・ニート向けサービス。20代未経験OKの求人が多数。

20代登録比率No.1

登録販売者に向いている人

キャリアアップのために資格を取得して就職したものの、自分に向いていないと感じてしまった場合、長く勤めることは難しいでしょう。

では登録販売者の仕事は、どのような人に向いている仕事なのでしょうか?

健康に関心があり、責任感の強い人

登録販売者の仕事は、一般用医薬品の販売が主な仕事になります。

販売するだけではなく、実際には医薬品に関する豊富な知識を有していることが求められます。

また、新しい医薬品が次々に開発、発売されていることや、医療業界は日進月歩のスピードで変化していることからも、それらの医薬品や業界についての知識も常に取り入れていく必要があるでしょう。

登録販売者は、医薬品の購入者から商品の説明を求められることや、相談されることがあるでしょう。

そのような場合には、それぞれの症状に合ったふさわしい医薬品をすすめられます。

そのため、登録販売者に向いている人は、向上心を常に保ち続けられる人だと言えるでしょう。

コミュニケーション能力のある人

医薬品の専門家である登録販売者ですが、接客業としての性格も併せ持つ職種であるため、同時に高いコミュニケーションスキルが求められることも少なくありません。

医薬品に関する相談を受けたり、医薬品について説明する際に、優れたコミュニケーション能力を発揮すれば顧客獲得にも繋がります。

親身になってお客様の話を聞ける人や、相談しやすい雰囲気の人が登録販売者に向いていると言えるでしょう。

また、役職がつくなどして一定の責任を与えられた場合には、魅力的な店舗づくりの能力があると業務に生かせて有利でしょう。

登録販売者に向いている人・適性・必要なスキル

登録販売者のキャリアプラン・キャリアパス

登録販売者試験に合格し、都道府県の登録を受けてからは、登録販売者を募集する薬局やドラッグストアの採用試験を受験する流れが一般的です。

最近ではコンビニやスーパー、家電量販店などでも一般用医薬品を置く店が増えており、登録販売者の需要が拡大しています。

正社員としての就職だけでなく、パートや契約社員としての募集も多くあります。

現場でのキャリアアップを視野に入れるのであれば、ゆくゆくは担当責任者や管理職をめざしていくキャリアプランニングが理想的です。

企業などで管理職を目指すキャリアパスも十分にありえます。

登録販売者を目指せる年齢

登録販売者という職業には、はっきりとした年齢制限はありません。

新卒でドラッグストアや調剤薬局に就職するパターンもありますし、子育てでしばらく仕事から離れていたお母さんが資格取得後にパートで社会復帰して職に就く場合もあります。

また、医薬品や医療に関わる法律や扱う医薬品は時代の流れとともにスピードをもって変わりますので、常に勉強を続けている必要があります。

そう言った意味でも、年齢よりもブラッシュアップしているかどうか、といったことの方が重要視される職業といえるでしょう。

女性の登録販売者のキャリアパス・結婚後の生活

登録販売者の働き方の種類とその特徴

登録販売者の雇用形態

求人情報にある登録販売者の求人には、アルバイトや派遣社員、契約社員・正社員など、さまざまな雇用形態が存在します。

生活や希望などによって、雇用形態を選んで仕事ができる登録販売者は出産・育児・介護などワークライフバランスのとりやすい職業であるといえます。

また、登録販売者の勤務先であるドラッグストアや調剤薬局など、医薬品を取り扱う店舗は全国にまんべんなく存在しています。

夫の転勤にあわせて違う地域で勤務先を探すことや、ちょっと自由な時間がほしいと思ったら近所のドラッグストアでパートや契約社員で働くといったように、登録販売者は、女性のその時々のライフスタイルに合わせて好みの雇用形態で転職ができる仕事である点が、一般事務職などと比べると有利だと考えられます。

登録販売者の勤務時間は働き方によってさまざま

一方、登録販売者の勤務時間は働き方によってさらにさまざまです。

勤務時間は店舗の営業時間などによって異なり、たとえば遅くまで営業しているドラッグストアや24時間開店しているコンビニエンスストアでは、主には3交代で日勤・夜勤を担当します。

ホームセンターやスーパーなどの大型量販店では、日中の勤務が中心であり、勤務先によっては交代制を採用しているところもあります。

大手チェーンのドラッグストアやスーパーは勤務体制がしっかりと整備されており、一定の時間内で勤務が可能です。

しかし、人材が不足している店舗や個人経営に近い店舗や小さな調剤薬局などでは、イレギュラーな勤務に対応しなければならないこともあるでしょう。

正社員の登録販売者

フルタイムで働く正社員の登録販売者の年収は、平均年収は330万円~350万円あたりといわれています。

ひとつの目安として、ドラッグストアに正社員として就職した場合、初年度の年収は300万円前後が最も多いラインです。

昇進して店長クラスになると、400万円を超えるケースが多くなります。

国税庁の「平成26年分民間給与実態統計調査結果」を参考に比較すると、給与所得者の平均年収415万円に比べ登録販売者の年収は、一般的な水準よりも、やや低めであることがわかります。

しかしながら、ドラッグストアや調剤薬局など勤務先によっては資格手当や役職手当などが充実しているケースもあるので、年収は平均以上になる可能性もあります。

登録販売者としての資格手当は、平均で月額1万円ほどのようです。

また、薬剤師や登録販売者が少ないエリアなどでは、登録販売者の求人ニーズは高くなり、給与水準も必然的に上昇する傾向にあります。

正社員で勤務する場合の登録販売者には、就職先が大手の企業であればしっかりした福利厚生が保障されていることが多くあります。

例えば、休日休暇の場合、週休2日制に加え、長期休暇や年次有給休暇、慶弔休暇などの特別休暇はもちろんのこと、近頃の取り組みとして育児休業および育児短時間勤務制度などがしっかり充実している傾向にあります。

給与の待遇においても、寮や社宅が完備されていたり、育児支援のための託児所が併設されているような企業も見られるようになってきました。

年に二回のボーナス以外にも、家族手当や資格手当、役職手当などが規定されており、退職金制度や社員割引制度などの福利厚生が手厚く用意されています。

これらを総合的に判断すると、決して給与所得者の年収平均に見劣りするものではないといえるでしょう。

アルバイト・パートの登録販売者

登録販売者としてドラッグストアでパート勤務する場合を例に見ると、平均時給は900~1,000円となり、一般的な水準から見ても、それほど悪い待遇ではありません。

求人によっては、1,000円以上の時給で募集しているケースも見受けられます。

好待遇とまでは言えない場合もありますが、無資格の販売者に比べ、時間給あたり数百円単位のアップが見込める点が登録販売者の有資格者のメリットだといえます。

また、勤務を続ければ、昇給や昇進などを経て着実に収入を上げていけますし、フルタイムでしっかりとパート勤務すれば、正社員と同じ水準の収入を得ることも可能です。

一方で、シフトの希望を出して、家事やプライベートを優先し予定を組めるため、自分のペースで働けます。

そのため、他の仕事との掛け持ちや、家事との両立もしやすく、ワークライフバランスをとって私生活を優先したいと考える人にとって、慣れるまでの社会復帰のリハビリにアルバイトやパート形態を選ぶメリットはいくつもあります。

曜日を固定したり、時間帯を区切ったりなど、大手のドラッグストアや調剤薬局などでスタッフが多く在籍する店舗の場合はかなり融通がきいてもらえる傾向にあります。

また、調剤薬局でアルバイト・パートとして勤務する登録販売者のシフトは薬局の開局時間に準ずることが多くあります。

調剤薬局の多くは18時~19時ぐらいまでに閉局することが多く、営業時間の長いドラッグストアでの勤務に比べて夜の時間を空けやすくなっています。

また、土曜午後や日曜、祝祭日が定休日になっているところも多くありますので、週末にお休みが欲しい人や、家庭や子育てと両立して仕事をしたい主婦の人にもより働きやすいと言えるでしょう。