棋士のやりがい

棋士同士の対局に勝つこと

棋士にとって最大のやりがいは、リーグ戦(順位戦)やタイトル戦などに出場して勝つことです。

棋士は、もともと、子どものころから将棋が特別に強かった人ばかりです。しかも、棋士(四段)になれるのは半年ごとに2人だけ。

「棋士になるのは、東大に入るより難しい」といわれており、棋士同士の対局は、棋士のプライドを賭けた戦いともいえます。それだけに棋士同士の戦いに勝つことは、大きなやりがいとなります。

精神的に成長したと実感できた時

将棋の対局は、勝敗に、棋士の心の状態が大きく影響するといわれています。

対局中に焦ってしまったり、相手の意表を突く手に動揺したり、一つの戦法にこだわりすぎたり、雑念がよぎったりすると、なかなか勝てません。

勝てる時というのは、やはり、どしっと落ち着いて感覚が研ぎ澄まされ、相手の手が、まさに手にとるように読めるような時です。

大きな大会ほど、相手が強いほど、平常心を失い、本来の実力が発揮できなくなりがちです。

棋士それぞれ、克服すべき大会や相手のレベルは違いますが、対局を通して、少しでも精神的に成長できたと思えても、それが大きなやりがいになっています。

勝つことがそのまま収入につながる

棋士の収入の基本は、対局料や賞金です。つまり、大きな大会で勝てば勝つほど、収入が増えていきます。

日本将棋連盟によれば、2013年の獲得賞金は、渡辺明棋士が1億255万円、羽生善治棋士が7281万円などとなっています。

さらに、大きなタイトルをとれば、指導や講演を依頼されたり、イベント出演や取材も増えて収入がアップします。勝つことが、直接収入につながるのも、棋士にとってのやりがいです。

話題となる手を指すこと

大きな大会では、棋譜が新聞や専門雑誌に掲載されます。とくに、鮮やかな逆転勝ちや、意表を突いた手で勝ったりすると、愛好家の間で、手が話題になります。

棋士は、対局での指し手が自分の作品ですので、愛好家の間で話題になることもやりがいの一つになっています。