警察官はどんな訓練をしている?

警察官の訓練の必要性

警察官にはさまざまな業務があり、なかにはデスクワークを主体とする部署もありますが、犯罪を取り締まり、有事の際には事故や災害などから身を挺して一般市民を守るという立場上、日々の鍛錬は必須です。

警察官として採用された後に通う警察学校では、職務執行上必要となる基礎体力、基礎技術を身に付けるための訓練が行われますが、学校を卒業して現場に出た後も、さまざまな訓練が実施されます。

常日頃から心身ともに厳しく鍛えていなければ、日々のハードな業務をこなすことはできませんし、また犯人と対峙する際など、いざというときに力を発揮することもできないでしょう。

また、心身を鍛える以外にも、異動などの際にそれぞれの部署で必要なスキルを身につける特殊技術訓練が課せられることもあります。

以下では、警察官が行っている訓練の種類と具体的内容をご紹介します。

警察官の訓練の内容

術科訓練

「術科」とは、警察官の職務を遂行するために必要な術技の総称で、術科訓練は警察官が日常的に行う訓練として代表的です。

現場において犯人を制圧するための技術が主要科目となっており、具体的には、剣道、柔道、逮捕術、けん銃射撃などが挙げられます。

これらを指導するのは、各都道府県警察の警察本部教養課術科に所属する職員で、各地域の警察署や交番、駐在所に赴いて、一般警察官の教育を専属的に手掛けます。

なお、柔道や剣道など、それぞれの種目について特に優れた警察官は「術科特別訓練員」に指定され、それぞれの都道府県警察代表として、警察組織の全国大会に出場して日頃の鍛錬の成果を競い合います。

機動隊の訓練

機動隊とは、警察組織のなかでもとくに警備力と機動力に優れ、治安警備や災害警備の中核を担う専門部隊です。

機動隊の訓練は質・量ともにきわめて厳しいことで知られており、たとえば、何キロもある大きな盾を持って走ったり、ロープを使って高所から降下したりと、実践的なトレーニングで体力と技術を養います。

さらには、爆弾などの爆発物処理訓練も機動隊が手掛ける訓練のうちのひとつであり、機動隊は警察組織における「最後の砦」として、ほかの部隊にはできない困難な業務を担います。

なお、術化特別訓練員の多くは、機動隊に所属する警察官です。

スペシャリストになるための訓練

人によっては、日常訓練に加えてさらに特殊訓練が課されることもあります。

たとえば、白バイ乗務の希望者は、内部試験に合格した後、白バイ隊員に必要なスキルを身につけるための特殊訓練を受けます。

同じように、陸海空、さまざまな状況における救助を手掛ける「特殊救助隊」に入る場合、全国から選ばれた警察官が集まる「国際緊急援助隊訓練」に参加して技能を磨きます。

また、近年は訪日外国人の増加によって犯罪も国際化が進んでいるため、国際感覚や語学力を身につけるため、海外の警察学校に派遣される人もいるようです。

さらに、増加し続けるサイバー犯罪に対応するため、高度なIT技術を身につけるべく専門学校に派遣される警察官も増えつつあります。

警察官は、自身の希望するキャリアや、あるいは社会の要請に応じて、生涯を通してさまざまな訓練を受け、スキルアップを図っていく職業といえるでしょう。