「ボディーガード」の仕事とは

ボディーガードの仕事内容

さまざまな場所で警備をする仕事

ボディーガードとは、身辺警護や要人警護などの警備業務に携わる人のことをいいます。

警視庁に所属する「SP(セキュリティポリス)」も、広く捉えればボディーガードと言えます。

日本国内においては、警備業務は「警備業法」という法律に基づいて行うことが求められ、各都道府県の公安委員会から警備業認定を受けた法人や個人が、ビジネスとして警備業を営んでいます。

日本では一般の人が日常的にボディーガードを利用するケースはほとんどなく、実際には警備業を手掛ける会社に勤めたとしても、施設警備や私邸警備などを行っているボディーガードがほとんどです。

実力をつけることでVIPなどの重要な警護を任されるようになったり、フリーランスになってお客さまと直接契約を結んだりして活躍する人もいます。

ボディーガードの就職先・活躍の場

公務員になるか、民間の警備会社に就職

ボディーガードになるための方法は主に2つです。

まずは公務員試験を受け、警察官や皇宮警護官となることです。

経験を積み昇進することができれば、SPなどの警護業務担当になることもできます。

もう一つは、民間の警備会社に所属し、研修などを経てボディーガードになる方法です。

どちらの場合も、警護業務には、専門的な教育と訓練、資格やスキルが必要とされるため、すぐにボディーガードになれるわけではありません。

まずは建物やイベント会場などの警備業務などを経てからボディーガードになることがほとんどです。

ボディーガード1日

警備する対象によってさまざま

ボディーガードの一日は、警備する対象によってさまざまです。

また、依頼主からの守秘義務があるため、どのような場所でどのような仕事をしているか具体的に明かされていないことがほとんどです。

ボディーガード自身も、前日や当日まで仕事内容が明かされていないことも多く、急な依頼が舞い込んできた場合は突発的に対応するということもあります。

依頼内容によっては、休憩や食事をとることができないこともあり、体力的にも精神的にもハードな仕事です。

ボディーガードになるには

公的機関か民間の警備会社か

ボディーガードは大きく分けると、公的機関(警察や自衛隊など)に所属して働く人、民間の警備会社などに勤めている人、依頼主と直接契約を結んで警護にあたる人がいます。

公的機関で働きたいのであれば、公務員試験を受けて各機関に採用されたうえで、警護を行う部門に配属される必要があります。

民間の警備会社では、各社が独自に採用試験を行っています。

会社によって業務内容には違いがあるため、ボディーガードの仕事が本当にできるのかをよく確認しておいたほうがよいでしょう。

ボディーガードの学校・学費

直接指導のスクールも

ボディーガードになるために、特別な学歴は必要ありません。

多くの場合は、しっかりとした指導や研修を経てボディーガードになるため、特別なスキルも必要とされません。

ただし、身辺警護のプロとして活躍できるように、ボディーガードやSP経験のある講師が開くスクールなどに通うという方法もあります。

身辺警護の知識を学んだり、もしもの場合を想定した実習を繰り返したりして実務経験を積むことができ、ボディーガードを目指す人にとっては好評です。

ボディーガードの資格・試験の難易度

警備員指導教育責任者

警備員指導教育責任者は、警備業法第二十二条に定める国家資格です。

この資格を取得することで、ボディーガードとして指導や教育することが可能になります。独立や管理職を目指す人にとっても有利な資格です。

ただし直近5年以内に警備員としての実務経験が3年以上ないと受験することができないため、まずは未経験からでも警護の仕事をはじめるのがよいでしょう。

また、警護車両の運転をすることもあるので、運転免許は必須です。

可能であれば武道経験や、英会話などの語学力があると、より警護のときに役に立つでしょう。

ボディーガードの給料・年収

経験や勤務先によってさまざま

ボディーガードの給料は、経験や勤務先によって大きく異なっています。

公務員であれば警察官としての俸給表に沿った額が支払われます。

基本的に年齢が上がり、勤続年数が長くなるほど収入も増え、待遇も他の公務員と同様のものが適用されます。

民間を含めたボディーガードの年収は、30代で600万円から800万円程度です。

身体を張った仕事のため、一般的なサラリーマンよりは高めに設定されることが多いようです。

独立して多くの依頼を受けるようになれば、さらに多くの収入を得ることもできます。

ボディーガードのやりがい、楽しさ

平和を守る仕事

ボディーガードのいちばんのやりがいは、大切な人を守る、平和を守るということです。

ボディーガードは一般的な警察官よりも密接に人と関わる仕事です。

その分体力的にも精神的にもハードな仕事ではありますが、クライアントから「ありがとう」「ボディーガードがいることで安心できた」と言われるとき大きなやりがいを感じます。

また、一般の人にはできない仕事をしているという自信も、ボディーガードの仕事をする上で支えになるでしょう。

ボディーガードのつらいこと、大変なこと

常に神経を使う仕事

ボディーガードの仕事というと、要人を助けるために戦う武闘派なイメージがありますが、普段はとても地味で気を使う仕事です。

常に周囲に神経を配り、気を張っていなければならないため、たとえトラブルが何もなかったとしても、一日が終わるととても困憊します。

またクライアントの都合で仕事のスケジュールが決まるので、自分の都合で動くことができません。

急に呼び出しがかかることもあるため、休憩中や休日も気を抜くことができないことや、生活が不規則になりがちなところもつらいところです。

ボディーガードに向いている人・適性

責任感のある人

ボディーガードに向いているのは、何よりも「人を警護する」というボディーガードの役割に対して責任感のある人です。

集中力が必要とされる大変な仕事ですし、場合によっては危険を伴うこともあるからこそ、熱意があるかどうかという点は、ボディーガードとして成長するうえでとても大切なことです。

なお、日常的に身体を鍛えたり、武道の訓練を行ったりする必要があります。

部屋にこもっているのが好きな人よりも、外に出て積極的に身体を動かすのが好きな人のほうが向いているといえるでしょう。

ボディーガード志望動機・目指すきっかけ

憧れの仕事を目指して

ボディーガードは普段の生活の中で目にすることがほとんどないと言ってもいいでしょう。

ドラマや映画などでボディーガードの仕事を見て、自分も働きたいと思う人が多いようです。

また、武道などをやっていて、そのスキルを活かしたい、体力があるので誰かのために体を張って働きたいと思ってボディーガードを目指す人も少なくないようです。

公的機関のボディーガードになる場合は、志望動機を問われることがほとんどなので、しっかりと話せるようあらかじめ準備をしておきましょう。

ボディーガードの雇用形態・働き方

雇用形態はまちまち

公的機関に所属しボディーガードになる場合は、公務員となり一般的な公務員と同等の待遇を受けることになります。

民間の警備会社に就職する場合、雇用形態は正社員の場合もあれば、契約社員やアルバイトのこともあります。

身辺警護のしっかりとしたスキルが身につくまでは契約社員やアルバイトとして、簡単な警備を任されることも少なくありません。

入社したとしてもすぐ正社員になれたり、ボディーガードとして活躍できたりすることは少ないということを頭に入れて置いた方がよいでしょう。

ボディーガードの勤務時間・休日・生活

不規則勤務になりがち

ボディーガードは依頼主や依頼内容によって勤務時間や休日が異なります。

日中だけではなく夜間や早朝の警護を依頼されることもありますし、一般的な会社のデスクワークのように、毎日決まった時間で働くといったことはあまり多くありません。

ときには24時間ほぼ働き通しになることや、大きな仕事があるときには何日も働き詰めになることもあります。

休日がどうしても仕事内容に左右されてしまうため、不規則な生活になりやすい職業だといえるでしょう。

ボディーガードの求人・就職状況・需要

一定数の需要はある

警察などの公的機関においては、皇族や政府要人、海外VIP、公的機関幹部といった人々の身辺警護や要人警護を行うために、常に一定の人員が確保されています。

必ずしもボディーガードの仕事に就けるとは限りませんが、まずは各機関に入り、努力と熱意を示していくことで、希望の部門に配属される可能性は十分にあります。

公務員のボディーガードは教育体制や訓練がしっかりとなされており、雇用も安定しているといえます。

民間の警備会社の場合、会社によってどの程度の倍率になるかはまちまちです。

ボディーガードの転職状況・未経験採用

未経験からでも需要はある

民間の警備会社に就職する場合、未経験からでも可という求人も多くあります。

しかしその場合には厳しい研修が待っていることを忘れてはいけません。

研修中は給料が少ないことも多いので、未経験から就職する場合は覚悟が必要でしょう。

反面、ほかの警備会社から転職したり、元警察官や元自衛官など一定のスキルがあったりする場合の転職は、比較的スムーズです。

どの会社も未経験よりは即活躍できる経験者を求めていますので、もし生かせるスキルや前職の経験があれば、どんどんアピールしたほうがよいでしょう。

ボディーガードの現状と将来性・今後の見通し

実力あるボディーガードを目指して

警護のプロであるボディーガードは、古くから必要とされ続けてきた職業です。

日本では特殊な仕事とも思われがちですが、SPとしてVIPの警護を行う警察官など、日常の見えないところで活躍しているボディーガードたちがたくさんいます。

反面、本当にしっかりと警護に関する実力を身につけて現場に出ている人は、決して多くありません。

本当に実力あるボディーガードになりたいのであれば、しっかりと訓練を受けてスキルを身につけていける環境を探し、経験を積んでいくことが重要だといえるでしょう。