刑事になるには? 仕事内容は?

刑事の仕事内容

刑事は、各都道府県の警察本部・警察署内の刑事部門に所属し、「刑事事件」を担当する警察官です。

張り込み捜査や聞き込み捜査などを行って、事件や事故に関する情報を集め、犯人を逮捕することがおもな役割ですが、手掛ける刑事事件の種類によって、刑事部は複数の課に分かれています。

殺人や傷害、強姦などの凶悪事件を担当する捜査一課が有名ですが、ほかにも詐欺や贈収賄といった知能犯を追う二課、空き巣やひったくりなどの盗犯を追う三課、暴力団を担当する四課などがあります。

また、テレビドラマなどにおける刑事と実際の刑事の仕事内容で大きく異なる点として、実際の刑事はデスクワークが非常に多いということが挙げられます。

犯人を検挙し、検察庁に送検することがひとつの目標なのは間違いありませんが、検察官が起訴・不起訴を決定したり、裁判で事実関係を争うためには、それらの根拠となる膨大な捜査関係資料の作成が不可欠です。

このため、実際の刑事は、現場の実況見分調書や証拠物品の報告書、被害者をはじめとする関係者の聞き取り調書など、文書作成業務に多くの時間を費やすことになります。

フィクションの世界には書類づくりに追われて深夜残業する刑事などまず登場しませんが、実際の業務にはそのような地味な側面もあることには留意しておく必要があるでしょう。

刑事になるには

刑事になるには、警察官採用試験を受けて警察官となった後に、上司から推薦してもらう必要があります。

新任警察官は、各警察署の地域課に所属して交番勤務を行うことが一般的ですが、その際に犯人を検挙したり、捜査員として活躍すると、推薦されやすくなるようです。

このほか、各種訓練や、柔道や剣道といった武道の成績が評価されるケースもあります。

また、日頃から上司に対して刑事志望であることをアピールしておくことも有効です。

推薦を得られれば、「刑事講習」を受けて実務を習うとともに、書類審査や面接などで刑事としての適性を判断されます。

そして、刑事講習に合格した者のなかから、欠員補充要請に合わせて刑事部門の各課に配属されます。

推薦を受けられるのは各所轄署において年間2~3人程度といわれていますので、そこからさらに刑事講習を突破して刑事になれる人はほんの一握りです。

なお、上司からの推薦状を得る以外にも、日常業務や訓練において目立った活躍をすると、刑事部門の人から直接声をかけてもらえるケースもあるようです。

刑事に必要な素質

実際の刑事には、テレビドラマなどによくあるような、真実を見抜く鋭い観察力や推理力、判断力ももちろん必要ですが、それよりも重要なのは精神的・身体的にタフであることです。

刑事の仕事はときに危険にさらされる可能性もありますし、犯罪現場を見るなど気分の悪い思いをすることも多々あります。

また、なかなか事件が解決できない場合には、何日も根気よく捜査を続けなければならず、ろくに帰宅することさえできないケースも珍しくありません。

体はもちろん、心も強い人、あるいは強くなろうという気概のある人が求められます。

刑事講習における面接においても、そういった業務の過酷さを認識したうえで、それでもなお刑事になりたいという強い意思を示すことが必要です。

刑事のキャリアアップ

刑事として現場経験を積むなかで適性が認められると、さらなるキャリアアップの道が開かれます。

たとえば、警察本部の国際捜査課に異動して、外国人の絡む国際犯罪を捜査したり、外務省に派遣されて海外の領事館で勤務したり、あるいは特殊詐欺などの知能犯を専属的に追いかけたりすることが可能です。

ひとくちに刑事といってもその仕事内容は多岐にわたっており、求められる素質も異なるため、自分の得意分野や強みによってさまざまなキャリアが考えられるでしょう。