警察官の定年は何歳まで? 退職金・年金はどれくらい?

警察官の定年

警察官には、国家公務員と地方公務員の2種類がありますが、前者の定年は「国家公務員法」によって、後者は各地方自治体の条例によって定められており、どちらも原則的に60歳で定年退職となります。

しかし、警察官だけでなく公務員全体にいえることですが、定年後に完全に仕事を辞める人はまれで、大半の定年退職者は、公的機関や公益法人、民間企業などに再就職します。

とくに近年は日本人の健康寿命が伸びており、60歳以降もまだまだ元気に働くことが可能ですので、定年は一つの区切りにすぎないといえるでしょう。

再就職する方法としては、国家公務員の場合は、「再任用制度」を使用して「再任用職員」として国の機関に勤めることが一般的です。

これに対し地方公務員の場合、再就職先は各都道府県警察の「警務部」という警察事務を担う内部機関が斡旋してくれます。

勤め先はさまざまで、「交番相談員」として引き続き交番に常駐する人もいれば、自動車安全運転センターなどの警察関係機関に勤める人、警備会社や金融機関などの民間企業で働く人もいます。

警視や警視正クラスの警察官は、各組織の理事や役員、顧問など、かなり高い立場で再就職できるようです。

なお、政府は公務員の定年を引き上げることも検討しており、年金支給年齢に合わせて、将来的には警察官の定年が60歳から65歳に改正される可能性もあります。

警察官の退職金

警察官の給料や各種手当は、国家公務員として働く場合は国から、地方公務員として働く場合は各都道府県から支給されますが、退職金についても同様です。

国家公務員の退職金は、人事院が発表した統計によれば、大卒者平均で2500万円前後とされており、地方公務員については、総務省の統計によると平均2200万円前後です。

このうち、地方公務員については、各都道府県警察によって多少の差があり、金額の最も多いところで平均2381万円、最も少ないところで平均2067万円となっています。

ただ、国家公務員も地方公務員も、民間企業で働くサラリーマンとの退職金格差が過去に問題になったこともあって、近年は徐々に削減される傾向にあります。

国家および地方自治体の財政状況は、人口減少による税収減や高齢者の増加による社会福祉費用負担の増大によってひっ迫しているため、今後さらに警察官の退職金が削減される可能性もあります。

警察官の年金

警察官は、国家公務員については「国家公務員共済」、地方公務員については「地方公務員共済」にそれぞれ加入しています。

一般的なサラリーマンが「厚生年金」を受け取るのと同じように、警察官は定年退職後、それぞれの共済組合から「共済年金」を受け取ります。

共済年金の受取額は、平均月額174,000円とされており、年間に換算すると約209万円です。

国家公務員と地方公務員で制度自体に差はなく、同じ給与水準であれば年金支給額は同一ですが、国家公務員のほうが警察官としての階級が高く元が高給である分、実際の年金支給額も高くなりやすいでしょう。

なお、退職時点までに警察官としての勤続年数が20年以上ある場合は、「特定警察職員」に該当し、月々の年金支給額が加算されます。

また、不幸にも警察官として殉職してしまった場合でも、殉職者の家族に対して「遺族厚生年金」が支給されますので、その後の家族の生活は保障されます。