警察官になるには

警察官になるまでの道のり

採用されるまで

警察官になる方法は、警察庁に所属するいわゆる「キャリア」か、都道府県警察に所属する「ノンキャリア」になるかで、大きく2つに分けることができます。

警察庁に採用されるためには、「国家公務員総合職採用試験」に合格した後、警察庁に対する「官庁訪問」を行って、数回にわたる採用面接を突破することが必要です。

これに対し、都道府県警に採用されるためには、各都道府県が実施する「警察官採用試験」を受ける必要があります。

警察官採用試験には、Ⅰ類・Ⅱ類・Ⅲ類といった難易度の異なるいくつかの区分があり、どの試験を受けて警察官になったかで、就職後の昇任スピードなどが異なります。

また、これらとは別に、人事院が実施する「皇宮護衛官採用試験」を受けて、警察庁皇宮警察本部に所属する皇宮護衛官になるという道もあります。

採用された後

国家公務員総合職採用試験を突破した人の場合、採用後は「警察大学校」に入学して、幹部候補生として必要な知識を学びます。

これと同じように、都道府県の警察官採用試験に合格した人に対しては、採用後に「警察学校」に入学することが義務付けられています。

警察学校は全寮制で、6か月~10か月間にわたる研修を受け、業務に必要な知識や技能を身につけます。

警察学校では、警察官としての心構え、剣道や柔道といった武道、拳銃の取り扱い、法律などを学びますが、いずれの訓練も、体力面・精神面ともに厳しいものであることを覚悟しておいた方がよいでしょう。

警察学校を無事に卒業し、配属が決まると、いよいよ警察官としての勤務が始まります。

警察官の資格・難易度

キャリアになるための国家公務員総合職採用試験は、日本の数ある試験のなかでも非常に難易度が高いことで知られており、加えて警察庁は非常に人気省庁であるため、採用されるための競争は熾烈です。

毎年の採用人数は10名前後に過ぎず、きわめて狭き門といえるでしょう。

一方、警察官採用試験については、全国合計で15,000人前後の募集があります。

難易度は地方自治体や区分によって多少の差があるものの、近年の採用倍率は6倍~10倍前後です。

試験は筆記試験と面接試験の二段階選抜で実施されますが、筆記試験の難易度がそこまで高くないことを考えると、面接試験のほうが山場といえるでしょう。

警察官採用試験の合格率・倍率

警察官になるための学校の種類

国家公務員総合職採用試験を受けるためには、大卒以上の学歴であることが条件です。

しかし、キャリアを目指す人の大半は、東京大学をはじめとした超難関大学の出身者ばかりですので、できる限り高学歴であることが望ましいでしょう。

都道府県警察になるための警察官採用試験は、Ⅰ類~Ⅲ類の各区分に応じて、大卒程度、短大卒程度、高卒程度とされています。

しかし、それらは筆記試験で問われる知識レベルを便宜的に表現したものにすぎず、学歴が必要になるわけではありません。

このため、どの区分の試験を受ける際にも、特定の学校や学部・学科などを卒業することが条件として課されることはなく、誰にでも警察官になれるチャンスがあります。

ただ、採用試験の倍率を考えれば、しっかりとした対策が必要であることは間違いなく、公務員試験のための専門学校や予備校に通ったりして勉強する人も大勢います。

警察官になるためにはどんな学校に行けばいい?(大学・専門学校・公務員予備校)

警察官に向いている人

警察官は、日々さまざまな犯罪に対して立ち向かっていくため、正義感が強く、勇気のある人が向いているでしょう。

ただし、犯罪や事件の背景には、複雑な事情が絡んでいることもよくあるため、自身の正義感だけで独断専行してしまうと、より事態を悪化させることにもつながりかねません。

正義感と共に、チームワークを重んじる協調性があること、そしてどんなときでも冷静でいられる強い精神力を備えていることが必要です。

警察官に向いている人・適性・必要なスキル

警察官のキャリアプラン・キャリアパス

警察学校を卒業した後の新任警察官は、まず交番勤務となるケースが一般的です。

その後は、希望や適性に応じて、刑事課、交通課、生活安全課などの各部署へ異動し、数年単位でジョブローテーションしながらキャリアを形成していくことになります。

また、警察組織は階級制度が導入されており、最も下の階級である巡査からスタートして、勤続年数を積んだり昇任試験を受けることで、巡査長、巡査部長、警部補、警部へとステップアップしていきます。

なお、警察庁に採用されたキャリア職員については、法整備などを担う組織の幹部としてキャリアを積んでいくことになり、階級についてもいきなり警部補からのスタートとなります。

警察官を目指せる年齢は?

警察官採用試験には年齢制限があり、各地方自治体によって若干の差があるものの、おおむね17歳以上、30歳~35歳未満とされています。

近年は、警察官を志望する人が減っているため、どの地方自治体でも採用年齢の上限を引き上げる傾向にあり、今後はより年齢制限が緩和される可能性も十分にあります。

警察官になれるチャンスが拡がっているともいえますが、若い受験生にとってはライバルが増えることに間違いはなく、今後採用倍率が上がることもあるかもしれません。

警察官に関するデータ

110番通報受理件数の推移

警察庁の資料によると、110番通報の数は平成20年までは減少を続けていましたが、近年は横ばいの傾向です。

110番通報受理件数の推移_26

地方警察官の退職数の推移と退職者予想

毎年10,000人近くの地方警察官の退職者数が見込まれています。そのため、今後も警察官の採用は現状と同程度はあると想定できます。

地方警察官の退職者数の推移_26