フードコーディネーターと料理研究家の違い

さまざまな食に関する職業が誕生している

人間が生きていくうえで、切っても切り離せない「食」。とくに現代は健康ブームや孤食問題などさまざまな観点から、食生活を見直したり、より良い食環境を作っていこうという動きが活発化しています。

そのような中、日本でも食に関する新たな職業や資格が次々と誕生していますが、「それぞれの役割や仕事内容の違いがよくわからない」という人も出てきているようです。

たとえばフードスタイリスト、料理プロデューサー、レストランプロデューサー…など、挙げていけばキリがありません。

食のプロフェッショナルとして活躍するフードコーディネーターの場合、メディアからメーカーなどの企業、教育施設、レストラン、料理教室など、食が関わるあらゆる場で活躍できるといっても過言ではありませんが、ここでは特に混同されやすい「料理研究家」との違いについて見ていきましょう。

料理研究家とフードコーディネーター

料理研究家とは、その名の通り「料理の研究をする人」のことを意味します。研究というと難しく聞こえますが、この職業もなるために特別な資格や学歴は必要ありません。

料理研究家の活動内容は人によって多少異なりますが、多くの場合は自ら料理について研究し、人々にそれを伝えることを行います。

具体的には料理教室の講師となったり、料理本を執筆したり、テレビの料理番組に出演したり、あるいは講演活動を行うこともあります。

一方フードコーディネーターについて考えてみると、こちらも料理研究家と同様、メディアに出演することもあれば、料理本を執筆する人もいます。

つまり、料理研究家との差はあまりないともいえますし、フードコーディネーターは料理研究家の側面も持っているという考え方もできるでしょう。

肩書き以上に「何をするのか」が大事

フードコーディネーターは、料理の「味」だけでなく、よりおいしく見せるための方法を考えたり、食品が売れるための方法を提案するなど、よりビジネスに深く関わるケースが多いとされています。

たとえば食品メーカーが新商品を開発する場合、ただ好きに作ればよいというわけではなく、市場のニーズを調査し、ターゲットを設定し、効果的な売り方を考えていくことで、最終的には利益を上げなくてはなりません。

レストランのアドバイザーとなる場合も同様です。

メニュー開発や店舗マネジメントに携わる場合、その目的はどうやったらより多くのお客さまが集まるのか? コストを抑えて効率よく経営するためにはどうすればいいのか? といったところに集約されてきます。

もちろん、料理研究家が一切ビジネスに関わらないわけではありません。料理研究家と名乗る人であっても、雑誌の売上に貢献するためにレシピを提供したり、商品の宣伝目的で食について語るといったこともあります。

しかしながら、料理研究家はまず「研究」に主眼を置き、活動することが多いです。そういった意味で、フードコーディネーターは、料理研究家以上にビジネスに対する嗅覚が求められる仕事だといえるでしょう。

フードコーディネーターと名乗ろうと、料理研究家と名乗ろうと、大した差はないともいえます。

どちらも名前より「何をするか? 何ができるか?」が求められる職業ですし、幅広い視点で垣根を越えた活動をしていくことも可能です。

ただし、どちらの場合であっても、クライアントからお金をもらう仕事としてやっていくのであれば、自分で決めた肩書きに責任を持って最大限の価値を生み出すことが大切です。