海外で調理師として活躍するには? 調理師免許は必要?

海外で高まる日本食の人気

海外の一流レストランやホテルなどでは、日本人の調理師も大勢活躍しています。

近年はユネスコの世界文化遺産に「和食」が登録されるなど、日本食の人気がますます高まっており、海外の日本食レストランも活気にあふれています。

また、こういったブームやグローバル化の波を受けて、日本の飲食チェーンが海外へ進出する機会も増えているため、海外で調理の仕事をしたい人にとっては間口が広がっているといえるでしょう。

ここで注意しておきたいのは、日本で取得した調理師免許は、海外においては有効ではないということです。

ただし、海外に渡航して働くための「就労ビザ」を取得したい場合には、ビザの審査を受ける際に日本の調理師免許が大きな効果を発揮するケースもあります。

ちなみに、海外では調理関係の資格を定めていない国も多くあります。

基本的には日本で働く場合と同じように、現地の店で経験を積みながら仕事を覚えていく流れになります。

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海外で調理師として活躍するには?

日本で経験を積んでから海外へ

調理人としての成功を収めるために確かな技術が求められるのは、日本でも海外でも変わりません。

「いち早く海外で活躍したい」という情熱は素晴らしいものです。

しかし、海外の有名店で一流の料理人として活躍したいと場合は、やはり日本できちんと基礎を学び、経験を積んでから海外に行くほうがよいでしょう。

日本料理の細やかな調理技術や繊細な舌、知識を持っている調理師は、海外でも重宝されるケースが増えています。

また、腕があればあるほど、一流レストランや一流ホテルといった、より良い待遇の職場に就職できる可能性も高いです。

ワーキングホリデーを利用する

ワーキングホリデーとは

「ワーキングホリデー」とは、日本と協定を結んだ海外諸国に滞在しながら、生活費をまかなう目的で、1〜2年間現地で仕事ができるビザ制度のことをいいます。

日本では、オーストラリアやカナダ、ニュージーランド、イギリスなど、複数の国とワーキングホリデー協定を結んでいます。

18歳から30歳までの日本国民であれば(国によって利用できる年齢制限は異なる)、これらの各国で就労をしながら日常生活を楽しんだり、語学学校に一定期間通ったりすることができます。

この制度を利用して、日本からも毎年大勢の若者が世界へ飛び出しています。

そして、そのなかには調理師として海外で活躍する人も少なくありません。

現地で働き、永住することも可能

調理師としての勤務先の探し方は、渡航後、現地で人脈を築き上げて紹介してもらうか、先に日本で調理師を募集している現地レストランを見つけ、応募して話をつけてから渡航するかのいずれかが主となるでしょう。

海外の日本食レストランでは、ワーキングホリデービザを利用して渡航できる調理師の求人情報が出されることがあります。

日本で調理経験を持つ人が求められることが多いですが、中には見習いOKというものもあります。

そのような情報は、インターネットを使って探せば比較的簡単に見つけられます。

なお、ワーキングホリデーの期間終了後も引き続き海外で過ごしたいという場合は、学生ビザを取得して滞在を延長したり、現地で就職先を見つけて永住権を取ったりする必要があります。

永住権を取れば、将来的に海外で自分の店を出すという夢にも近づくことができます。

調理師としてワーキングホリデーを利用する場合、現地在住の日本人向けの店が多いこと、またワーキングホリデーの歴史が長いことから、オーストラリアを選ぶ人が多いようです。

海外留学からチャンスを掴む

視野が広がり技術が身につく海外留学

調理師は、日々さまざまな飲食店などで料理を作りながら腕を磨き続けることができますが、なかには海外へ留学して調理技術を学ぶ人もいます。

世界には一流レストランが多々あり、また、日本とは食材や食の歴史、食文化も大きく異なります。

そのような場所に生活しながら視野を広げ、高い技術を持つシェフや料理人の下で学ぶことで、調理師としてのさらなるステップアップが望めるでしょう。

もちろん、海外留学は必須ではありませんが、時間やお金に余裕があるならば検討してみてもよいでしょう。

専門学校の留学制度を利用する

調理師の専門学校のなかには、海外に姉妹校やグループ校を持ち、留学希望者に対して海外留学のサポートをしてくれるようなところもあります。

留学先はアメリカ、フランス、ドイツ、イタリア、オーストリア、ベルギーなどさまざまですが、どの国に行くとしても留学中にはたいてい実地研修がおこなわれます。

早くから留学を希望している場合には、将来なりたい料理人の姿をイメージしながら、留学先や留学中のカリキュラムなども考慮して専門学校選びをするとよいでしょう。

そのほか、民間企業の留学斡旋サービスを利用して、調理留学をすることも可能です。

留学後にそのまま海外で働く人も

海外留学をし、帰国してから留学中に身につけたスキルを生かして働く人がいる一方、そのまま海外のレストランで料理人になる人もいます。

海外のレストランで修行を積み、独立を果たして自分の店を出す例もよくあります。

なお、海外では国内の調理師免許の効力はありませんが、就労ビザを取得する際に調理師免許が役立つことがあるようです。

海外でも、仕事のスキルについては、基本的に現場経験を積みながら身につけることになります。

また、海外で調理師として働く場合、各国の調理師免許の取得を目指す人もいます。